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2129号 2019年12月20日

「問い」は、自分が見えていない前提条件を打ち破る

(本日のお話 1959字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件の個別コーチング。
並びに1件のアポイント。

夜は、会社のクリスマスパーティーに参加し、
その後、友人の経営者とお互いの夫婦4名で会食でした。
(Mさん、ありがとうございました!)



さて、早速ですが本日の話です。

今週から来週にかけて、とある企業にて、
30名超の方にコーチングをさせていただいております。

その中で、改めて、

”「問い」の価値”

について再認識しております。

本日はこの「問い」をテーマに、
思うところを皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「問い」は、自分が見えていない前提条件を打ち破る】。


それではどうぞ。


■コーチングをやっていて、思うこと。

それは、多くの人にとって、


「深く問われる機会が、ほとんどない」


ということです。


例えば、このようなシーンが、
これまでもいくつもありました。


「仕事をもっと効率的にしたい」

というテーマをクライアントからいただき、
そのテーマに対して、

「では、〇〇さんにとっての効率的な仕事の状態とは?」

と聞いてみると、
その回答がかなり曖昧だったり、


「もっと楽しい職場にしていきたい」

というテーマを頂き、

「では〇〇さんにとっても楽しい職場とは?」

という定義を聞いてみると、
「考えたこともなかったですね」と返ってきたり。

あるいは、

「もっと不安がない状態でキャリアを作っていきたい」

というお題において、

「不安がない状態とはどんな状態なのでしょう?」
「経済的な不安がない状態ですね」と回答があり、その後、

「他にもありますか?」

ともう少し深く問うてみると、

「確かに他にも間違いなくあるのだけれども…、
 なんだかすぐに思いつきませんね」


ということが、結構あるな、と思うわけです。



■「楽しい」「不安がない」
「もっと良く」「明るい未来」「成長」などなど、

抽象的な言葉について、

”自分自身の中で明確に定義ができていない”

ということが、
かなり頻繁に見られるな、

と感じています。

(と言うよりも、ほとんどそのケースしかない)


おそらくそれは、

「深く問う、問われる機会がない」

と言うことなのでしょう。


■しかしながら、思うのです。

「目標」に向けて、
自分自身の行動を実行したり、

「課題」に対して、
解決策の手を打っていくためには、


ゴールの状態を明確にしなければ、
現状とのギャップも当然なから、
明確になりません。


とすると、もし

「あなたにとってのゴールは何なのか?」

という「問い」の答えが、

抽象的で、ふわふわとしていて、
自分でもわからない、

という状態にあるならば、

そこに近づいていくための
「具体的な施策」を打つことも、
難しいと言わざるを得ないでしょう。


■ゆえに、

「自分は何を求めているのか?」という、
自分の行き先を明確にするためにも、

「問い」とは重要だし、


求めているものを明確にする以外でも、
停滞している問題やテーマについて、

今の延長線上ではない、
違った角度からの視点を持つためにも、

「もう一段深く問う」

ということが、
必須である、と思うわけです。



■われわれは、自分で気づいてはいないけれども、
何かしらの「前提条件」を自分の中で持っているもの。

そしてそれは

「~べき」
「普通~だ」

と無意識に口癖に現れていたり、
あるいは、口癖に現れていなくても、

「そういうものだ」

と頭の中で見えない言語が回っていることもある。


■例えば、

「”挑戦”するためには、
 ”安定”を捨てなければいけない」

すなわち、

”安定と調整は二律背反のものという前提条件”

が自分の中にあり

「安定した環境に軸足を置きつつ、
 ”挑戦できること”を見つける」

という選択肢はない、
と思っていたり。


あるいは、

「誰かにお願いごとをするのは悪いこと」

という「前提条件」があり、

「誰かに依頼や、委任をすることが
 ずっとできないままでいる」

ということに気づかずにいる、などなど。

(本当はお願いされることで喜ぶ人、
 感謝されることでやりがいを感じる子人もいるはずなのに)



■そしてその”思考習慣”というのは、

「自分に染み付いた一部」になっているため、

”当たり前すぎて、自分で
 疑問を持つことすらない”

ものです。

しかし、その思考習慣が行動を生み出し、
結果を作っているわけですから、

その思考についても

「本当に”その考え”って、
 自分がこだわるべきことなの?」

と言う「前提条件」を覆すための、


『問い』


があるからこそ、

自分と切り離して、
目の前に置いてみることができて、

そして、考え直すことができるようになるのでしょう。



■何かを変えるため、
現状の延長線上ではない行動をするためには、

『問い』

が重要です。


自分自身で「問う」ことも大事だし
誰かに「問われる」機会も大切。

意識して「問い」を立てることです。

特に、人を導き、育てる人にとっては、
ますます「問う力」が重要なスキルになってくる、

そのように思う次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>

ある真実を教えることよりも、
いつも真実を見出すには
どうしなければならないかを教えることが
問題なのだ。

ルソー(フランスの哲学者/1712-1778)

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