カナダ日記 vol.3 ~言葉以外の「メタスキル」なるものを感じた日~
(本日のお話 2104字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、2日前より個人的なチャレンジである、
「カナダでのコーチング研修」について記載をしております。
昨日は、1日目の前半。
英語が苦手で突っ込んでいったものの、
思ったよりも皆が優しくて、受け入れてくれた。
というお話でした。
本日は1日目の午後のお話から、
カナダ研修の気付きについて、
皆さまに引き続き本日もご共有できればと思います。
タイトルは、
【カナダ日記 vol.3 ~言葉以外の「メタスキル」なるものを感じた日~ 】
それでは、どうぞ。
■1日目の研修を終えて、
カナダでの研修は大変温かい場でした。
カナダ、アメリカ、ナイジェリア、インド、
フランス、スペイン、などなど、皆色々な国が出身ですが、
さすがコーチングを学んでいるだけあります。
慈愛の目で見て、
上手く喋れずとも受けとめてくれて、
「傾聴のお手本」のような姿を見せてくれます。
まるで、あったかすぎて寒いトロントのホッカイロのよう。
とはいえ、実際は複数人で話し始めると、
(しかもネイティブの方の話だと)
話が早すぎてついていけません。
話をしている概要はわかりますが、
具体的なワークの指示などは、
やはり掴むことができません。
加えて、その中でも、
「コーチングの研修」なので、
ロールプレイングがあるのです。
コーチ役、クライアント役2人に分かれて、
3人一組で何度もロープレをやるのです。
■例えばお題として、
このようなお話がありました。
「ジョンとウェンディは、夫婦です。
2人で、とある運送会社を運営しています。
ただ、元々結婚生活がうまく言っていなかったと感じていたので、
離婚をすることに決めました。
しかし2人には問題がありました。
1つは、ウェンディが会社で重要なポジションを担っており、
彼女なしでは会社は立ちいかなくなると思われることです。
2つ目は、2人には子供がいて、
子供にどう伝えたら良いのかも悩んでいます。
かつウェンディは、精神的に一人になることへの、
強い不安を抱えています。」
みたいなシチュエーション。
■その中でコーチ役は、
ジョン役とウェンディ役に、
お互いがより良い未来と行動を、
システムコーチングのスキルを使ってできるよう導いていく、
というお題が与えられます。
日本語でも、難しいのに、
英語でこれをやるのか、、、(汗)
と狼狽しますが、仕方ありません。
■当然、クライアント役もコーチ役も、
貧困な英語の私が、上手くできることはないのですが、
実際、やってみると、興味深い事が起こりました。
やったことと言えば、
難しいケースにおいて、
「How do you feel?」
(どう感じますか?)とか
「What is important?」
(何が重要なのですか?)とか
「What is available from here?」、
(ここから何が可能になりますか?)とか
という、マニュアルで書かれたこと(+α)、
しきず、後は微笑みを携えてうなずくしかできませんでした。
が、、、結果、
クライアント役のカナダ人の女性、
まるでサンバを踊りだしそうな情熱的な雰囲気の人が、
「アメイジング!」
「ビューティフル!」
「ワオ、スーパーコーチング!」
と、大げさすぎるだろ!というくらい、
顔をくしゃくしゃにしながら、
言ってくれたのでした。
■そして、その理由を聞くと、
「穏やかで、情熱を持って、寄り添ってくれる姿勢が、
安心して話せた」
というのです。
実際、質問の後の回答は、
英語が流暢すぎて、残念ながら
すべて聞き取ることはできません。
もうひとりのクライアント(インド人の男性)の言葉も、
インドアクセントが強くて、
全く聞き取ることができませんでした。
でも、僅かな質問と姿勢だけでも、
「何かが起こる」
ことがわかったのでした。
■不思議なのが、
『役に立とうという情熱がある』
『穏やかそう。受け止めてくれそう』
というは、国を超えて同じように伝わるようです。
私も日本において、
褒めていただけることがあるときは、
やっぱり「穏やか」「情熱」みたいな話が上がってきます。
ということは、これらの
『言葉以外のスキル』
は言葉や国を超えて、
確かに存在しているスキルなのだろう、
そのことが、実に大きな発見でした。
■システムコーチングの世界では
『メタ・スキル』
と呼ばれるものがあります。
”メタ”とは
「高次の~」「超~」と訳される
ギリシア語を由来とした言葉です。
すなわち、
・説明する
・傾聴する
・プレゼンする
が見えるスキルとすると、
それらを超えた、
『信頼する』
『好奇心をもつ』
『尊重する』
『思いやりをもつ』
という”あり方・スタンス”を
表す深いスキル、というのが
『メタ・スキル』
というものです。
このメタスキルは、言葉を超えて、
場に影響し、相手に伝わってくといわれています。
このことを、改めて初日の僅かな時間でも
体感として感じることができたのでした。
■こうやって、慣れてきて、
2日目も3日目も、楽勝じゃね?
くらいに思っていましたが、
やはり2日目くらいから、
だんだんとボロが出始めました。
この話については、長くなりましたので
また明日、続けたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
一生懸命やって勝つことの次にいいことは
一生懸命やって負けること
ルーシー・モード・モンゴメリ
(カナダの小説家『赤毛のアン』/1874-1942)
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