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2274号 2020年5月12日

「パートナーへの不満」から見える、自分自身に跳ね返る2つ(+1つ)の課題

(本日のお話 2958字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は4件のミーティング、
並びにアポイントでした。

本来なら2時間のはずであったミーティングが、
やや炎上気味で、合計5時間にも及びました。

(タイムマネジメントとしては最悪ですが、
 気付きとしては最高のミーティングでした)



さて、本日のお話です。

「炎上気味」のミーティングと書いてみましたが、
そんな時間を経て、”気づき”がありました。

本日はその内容と、学びと気付きについて
皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、



【「パートナーに腹が立つ」ことから発見した、人生における3つの気付き】



それでは、どうぞ





■今日の話は、


「私(紀藤)の器の小ささを、皆さまに露呈するの巻」


かと思います(汗)。


、、、しかしながら昨今、在宅ワークで、
イライラやストレス、衝突などが増えている上で一つ
大切なテーマかな、と思いましたので、
ご共有をさせていただきたいと思いました。



■私事ですが、
この会社(カレッジ)は、
私(代表)+妻(役員)+パートナーで
プロジェクトごとで仕事をしています。
(お読みいただいている方はご存知かと思いますが)


よって、主として
仕事の全てが自宅で行われております。

これぞ、究極の在宅ワーク。



■「家族と仕事をする」というのは、
職場での仲間との仕事とも、違う色を持ちそうです。


”職場の人間関係”だと、
「仕事を通じて」という文脈で成り立っているので
役割や定義が明確です。

一方、

”家族での人間関係”は、
格好つけていない生の状態、わがままな自分、
感情をさらけ出した自分なので、

仕事よりも、感情的なぶつかり合いが
比較的生まれやすいのはあるでしょう。
(逆もあるのかな?)



■まあ、どんな働き方にも
メリット、デメリットがありますので
どれが1番いいとか楽かなどはわかりません。

人の形の分だけ、働き方もあるのでしょう。

ただ一つ、私が思うのが、

”家族(パートナー)と働いていると、
「器の小さな自分」が、恐ろしいほど顔を出す”

のです。

研修中に、研修受講者の皆様には、
とてもではないですが、見せられません(汗)



■昨日、こんなことがありました。

ミーティングをしている際に、
今後のプランについて話をしていました。

5月後半の計画の話をしているときに、
相方(妻)に対してふと、
こんな愚痴をこぼす自分がおりました。


「自分はこんなにたくさんやることがあるんだよ。

 常に追い立てられて仕事をしているのに、
 〇さん(妻の名)は、いつも余裕で仕事をしている。

 自分ばっかり仕事をやっているようだ。不公平だ!
(そんなに給与は変わらないのに)」

 ↑ ちなみにこの給与も私が決めている


そして、

「また、仕事とは自分で目標を打ち立て、
 そこに向かって自律的に走らないと仕事とは呼べない。
 まだやれることあるんじゃないか?!」


、、、などと、
自分で好きで起業して、
付き合ってくれている相方に対して
一方的に意見を語る自分がいました。

(自分で、小っさ、、、と思わざるを得ません汗)




■対して妻。

それを聞きながら、
なんとなく共感なのか、同情なのか、
空気が変わりました。

もともと共感力が高いため、


「そこまで忙しくバタバタしていたのだね。
 それなら、手伝うよ。」


と「受容」の言語的、
非言語的のメッセージが返ってきました。

(もともと、そういう人なのです。
 ありがたいことに、、、)


そして、こう語ります。


「今言ってたことは、なんとなく感じていたよね。
 だから、自分も焦って何かしていないとダメだという感じがして、
 だから私もプレッシャーを感じていたよ」

「ただ、焦っていないように見えるからといって、
 細かい仕事をやるのはいけど、そしたらホームページや、
 今後のマーケティングの分析は誰がやるのかい?」


、、、とのこと。



■受容のメッセージを聞くと、
冷静になってくるもの。

そして小さな自分を、
頭ではなく感情でも更に認識すると、
はっと気づくことがありました。

それは、自分の意見として

・締め切りを設けて、常に前のめりで、
 追い立てるように仕事をしてこそ、
 仕事である、というスタンス

・深い思考の時間の価値を低く見積もり
 目に見えるアウトプットを常に出し続けなければ
 仕事とみなさないスタンス、

・すぐに行動し、アクションをしないことを
 「仕事をしていない」「怠けている」と
 安直にみなしてしまうものの見方

、、、

この、「未成熟な自分の意見」が、
折に触れ何度も何度も顔を出してくることに
「そうだね」という妻の感情的な受容の言葉をトリガーに、
改めて気付かされたのでした。




■ここで私が思った事、気づいたことは2つです。

「小さな自分」は棚に挙げて、
気づきのみを列挙いたします。



1つ目。それは、

『自分の裏に渦巻くネガティブな想いを無視して、綺麗事は言えない』

ということ。


たとえ私がいくら口先で

・第二領域が大事だ(=緊急ではない、重要なことが大事)
・人によってやりやすい仕事の進め方が違うもの
・「強み」を通じて仕事しよう!

と語っても、あるいは語ろうとしても
「自分が信じたい考え」と
「自分がやっている行動」が一致しないと、
やはり歯の奥に物が挟まったような、
噛み合わない感覚が残ります。

そしてその原因の1つは、

「根っこにある自分の本心」
(=今日の話で言えば、「俺ばっかりせかせかあれもこれもやっているのに、
 妻は余裕そうに見えていてずるい」というウルトラ小さい自分)

に気づいていないと、次のステージに進めない、
ということ。



■そして2つ目。

それは、

『人は自分の問題を、相手に投映させがち』

ということ。


人の気持ちは、よく言われるように複雑なもの。
表面的な問題の背景には、根本的な問題があるのです。

例えば私の
「自分ばっかりいろいろやっていてずるい」と言う
不満の感情の背景の表面には「妻に対する不満」があるかもしれませんが、

もう少し内省してみると、
別のものがあることも見えてきます。

それは、

・本当に自分が時間を使いたいことに
 時間が使えないもどかしさ

・自分の中で全力を尽くしきれていないと言う不燃焼感

・リスクをとって、時間を捻出するための採用活動、
 仕組みづくりができていない自分への甘え

という、言ってしまえば
『他責思考(=甘え)』が自分の問題が背景にあり、
それを相手に投映させていただだけにすぎない、

ということです。

誰かを攻める余裕があるうちは、
まだやれることが残っている、

ということでしょう。



■特に2つ目は本人が気づいていなくとも、
実によくあることで、

「誰かへの苛立ち」という表面的な現象は、
相手に対して向いているようで、実はその裏には
自分の満たされていない思いを反映させている

ということはあるものです。


その何種類もの感情が絡み合ったものが、
たまたま1つのトリガーで前に出てくるだけに過ぎません。

そして、

”「人間関係のトラブル」に気づくためには、
 自分の内なる問題が反映されていないだろうか”、

とアンテナ高くする必要があるのでしょう。

(じゃないと、一方的に人のせいにして、
 誰も周りにいなくなってしまうかもです)


■そして、最後にもう1つ。
(2つって言ったけど、もう1つありました)



『人間同士とは、いくら対話をしても、
 まだまだ分かり合う余地はあるものである』


ということです。

ワシントン大学の心理学教授のジョン・M・ゴッドマン博士は
(結婚と家族問題の研究者でありシアトル結婚、家族研究所の所長)

「夫婦の問題の69%は永続的に続く」

と語り、お互いが歩み寄ることの大切さを語りました。


私も妻も、こういう仕事柄、たくさん
お互いの違いを知るための対話をしていますが、
それでもお互いのことは分かり合えない、
まだまだ分かり合う余地がある、

(あるいは、分かり合えたつもりでも、
 気を抜くとつい自分の癖を押し付けてしまうことに気づく)

ものだと思います。


ゆえに、違いを認め、
その違いがデフォルトであることを知りながら、
”歩み寄り続ける”ことが、関係性の上で、重要なのでしょう。



■今、あらゆる関係性が、
物理的な距離感が変わったことで
見直されつつあります。

職場の上司部下、
家族、友人、パートナー。

今日の私の話も、小さい自分を晒している
お恥ずかしい話ではありますが、

皆さまの周りの関係性と、
あり方を考えるきっかけになればと、
勝手ながら思った次第。

ということで、


【「パートナーへの不満」から見える、自分自身に跳ね返る2つ(+1つ)の課題】


というお話でした。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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<本日の名言>
人と交際する時に一番忘れてはならぬことは、
相手には相手なりの生き方があるのだから、
相手の人生をかき乱さないように、むやみに干渉しないことだ。

ヘンリー・ジェイムズ(イギリスの小説家/1843-1916)
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