7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣(14)〜「共感による傾聴」ってなんだ?(第5の習慣より)〜
(本日のお話 3446字/読了時間6分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日はストレングス・ファインダーの
フォローセッション。
ならびに、2件のアポイントでした。
夜は近所のキックボクシングジムへ体験参加。
年齢も性別も実に様々な人たちがおり
体を動かすって大事だなあ、
と改めて思いました。
(心の健康は体の健康から、ですね)
*
さて、本日のお話です。
本日も不定期(&土曜日)にお届けしております、
『7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣』
をテーマにお伝えしたいと思います。
本日は、7つの習慣が語る
”コミュニケーションの原則”ともいえる
「第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される」
に入ってまいります。
それでは早速まいりましょう。
タイトルは、
【7つの習慣の元トップセールスが語る7つの習慣(14)〜「共感による傾聴」ってなんだ?(第5の習慣より)〜】
それでは、どうぞ。
■本題に入る前に1つ、
ご共有したいミニ情報。
それは、
”「7つの習慣の後半」を読み解くポイント”
があります。
ちなみに、後半は
第4〜6の習慣であり、ここには
「公的成功(=人間関係における成功)」
について書かれています。
■この後半の話を読み解くポイントとは
第4の習慣 Win-Winを考える
第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
第6の習慣 シナジーを創り出す
の関係を知ると、
俄然読みやすくなります。
ちなみに、その関係とは、
『姿勢(第4の習慣)』
↓
『行動(第5の習慣)』
↓
『結果(第6の習慣)』
という関係になっているのです。
■すなわち、Win-Winの話は、
「姿勢」なので、考え方など、
具体的なアクションは少なめでした。
一方、本日お伝えする
「第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される」
は『行動』にフォーカスをしています。
ゆえに、
”皆さまの日々の人間関係を良好にする上で
すぐに使える行動習慣である”
とも言えるかと。
■では、この第5の習慣、
何が書いてあるのでしょうか?
なんとなくその言葉から
推察できるかと思いますが、
この習慣は、
「効果的なコミュニケーション(特に聞き方)」
について、ひたすら語っているのです。
■効果的なコミュニケーション、
効果的な聞き方とは、なんでしょうか?
それを考える上で、
”「きく」には、2種類ある”
という話が参考になるかと。
こんなお話です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◯「聞く」・・・
門の中に耳があり、ただ音が聞こえている状態。
「耳」だけで聞いている。
◯「聴く」・・・
耳偏が左側にあり、右側の文字の構造は、
「目」が横になっており「心」が支えている。
つまり、”耳と目と心”で聴いている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
というもの。
※ちなみにもう1つ
「訊く」=自分の知りたいことを尋ねる、
というのもありますね。
■では、お互いの信頼を築き、
人間関係を成功させるために
効果的な「きく」は、どちらか?
、、、はい、ご想像の通り
「聴く」
の方です。
「目と耳と心」を使って聴くこと。
「傾聴」という文字に
「聴」と使われているように、
相手と信頼を築き、
より良い人間関係を創り出すには
「聴く」スタンスが極めて重要です。
そしてこれは、近年注目されてきた、
”1on1、コーチングのそもそものあり方”
について語っている
とも言えるかと思います。
■では、「聴く」とは、
具体的にどのような状態を言うのか?
コヴィー博士は、
【共感による傾聴】
がキーワードだ、といいます。
これは何かというと、
(やや抽象的なのですが)
”相手を理解しよう、理解したいと
ひたすらに相手の身になって聴くこと”
と定義しています。
つまり、スキルやテクニックではない。
(オウム返しのテクニック、
ただ、言い換えるだけのスキルなど)
その人のしっかりした
人としての軸ができた上での、
「傾聴」できるということといいます。
■というのは、
人はつい、
「自分こそが正しいのだ」
「自分の言う通りにしたい」
という想いがもたげてくるものです。
(特に家族とか、身近な関係になるほどそうですよね)
あるいは、仕事でも、
例えば相手の話に共感して傾聴すると、
・相手に強く言えなくなる、とか
・自分が不利になるのではないか、とか
・自分が導きたいゴールに持っていけない、
という怖れがあったりします。
ゆえに、
”一方的に自分の意見を伝えてしまう”
とか、
”結局、その場を力で押し切る”
となってしまうのです。
このような状態を、
「自叙伝的傾聴(自分の物語を押し付ける)」
とコヴィー博士は言います。
皆さまも、最初は聴いていたつもりが、
だんだんイライラしてきて、結果最後まで聞けず
自分の理論を言いまくって論破して、
後で関係更に悪化してしまった…
みたいなご経験がある方も、
少なくないのでは…と思うのです。
だから、「人格としての成熟」がないと
本当の意味で相手の立場に立つことはできない、
と。
■そしてそんなあり方に関わる
「きくこと」には5つのレベルがある、
とコヴィー博士は言います。
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<「きく」の5つのレベル>
◯レベル1:無視する → 一番レベルが低い
◯レベル2:聞くフリをする → 相槌は打つが中身は頭に入っていない
◯レベル3:選択的に聞く → 話の部分部分(自分が興味がある部分だけ)聞く
◯レベル4:注意して聞く → 注意して聞く。神経を集中し、相手が話すことに注意する。
◯レベル5:『共感による傾聴』→ 相手を心から理解したいと思い、相手の身になって聴く
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とのこと。
自分が普段、どの場所に立っているのか?
まず、そのことに自覚的になること。
そして、特に
「相手との関係が微妙なとき(黄色信号のとき)」
では”レベル5:共感による傾聴”が大事です。
そこまでいかずとも、
「レベル4:注意して聞く」くらいしなければ、
地雷を踏んで、大切な関係に
ゆくゆく遺恨を残してしまうことにも
なりかねないでしょう。
■私もコーチングを生業にしていますが、
本当に人間というのは、
実に複雑で多面的な生き物だな、
とよくよく思います。
相手はこう考えているに違いない、と思っていても
それがその通りであることなど、
ほぼほぼありません。
それは、家族とか親友など
身近な人でもそう。
ある程度、相手の気持の予測はついたとしても、
本人ですら、自分の複雑な内面を
明確に理解できず混乱していることだって
あるくらいなのです。
だからこそ、
目の前にいる人間の
心象風景の複雑さ想像し、
自分が未知のことを認め、
聴いて聴いて、相手を理解しようと
ひたすら努めること。
相手を決して
わかった気にならない。
■この行為には、
時間がかかるのでしょう。
しかしコヴィー博士が
「モノには効率を。人には効果性を」
と語るように、
あるいはピーター・ドラッカーが、
「人にまとまった事を伝えようとするには
最低でも1時間はかかる」
(『経営者の条件』より)
といったように、
お互いが理解し合うためには、
時間をとり、向き合って、
相互理解をすることには、
時間がかかるものです。
でも、そのプロセスを丁寧に歩むことで、
結果的には私達の求める
「より望ましい結果」
(第6の習慣 シナジーを創り出す)
へと、早く到達させてくれるのだろうな
そのようにも思います。
■皆さまは、普段
大切な人に対して、
「きく」のどのレベルに
軸足を置いていますか?
改めて考えてみると
自分のコミュニケーションのあり方を
見直すきっかけになるかもしれません。
本日はここまで。
次回は『第6の習慣 シナジーを創り出す』に
進んでまいりたいと思います。
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<本日の名言>
心には理性ではわからない理屈がある。
パスカル
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