「コーチングができている」と思っている人ほど要注意、というお話
(本日のお話 2353字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は引き続きお休みをいただき、
都内のホテルにて、
”家族のミッションを作る合宿”
でした。
合計A4の紙、4枚にわたる
「家族で大事にしたいこと」の
文章が出来上がりました。
やっているときは、
正直重たいのですが、
「大切なこと」を言語化すると
共通認識が生まれ、そこに
引力のようなものがが発生するように
感じます。
そして数年後に振り返ってみると、
多大な影響をもたらすと経験上感じます。
ということで、いずれにしても充実した
良い時間だったな、と思っております。
(大変だったけど)
また、加えて昨日は、初めての
「歌舞伎」を見に行きました。
結構アクロバティックな動きも合って、
大変おもしろかったです。
そして、夜はキックボクシングのジムへ。
*
さて、本日のお話です。
昨日、
「コーチングが今、重要と言われている理由とは?」
というテーマで
メルマガをお伝えさせていただきましたが、
本日も引き続き、コーチングの話題について
お話させていただければと思います。
タイトルは、
【「コーチングができている」と思っている人ほど要注意、というお話】
それでは、どうぞ。
■コーチングの基礎は、
”傾聴と質問”
です。
言ってしまえば、
「聞くこと」なので、
日常からやっているといえばやっていること。
ゆえに、
「うん、気をつけてるよ」
「色々メンバーの話は聞くようにしてる」
という管理職の方、
たくさんいらっしゃいます。
そして、実際、
皆様とても苦労されて、
頑張っている用に見えます。
■しかし、現実を見てみると、
聞くって、何が正解なのかわからない。
正解が自分はわかっていると感じるのに
「君はどうしたいのか?」なんて、
明確な指示・指導がないマネジメントは
「なんだか生ぬるい」と感じて、
あまり肯定的に思っていない管理職の方も
多数いる、というのも事実のようです。
■ちなみに、少し前の
ハーバード・ビジネス・レビューによると
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パフォーマンス上の諸問題に、
指示を与えることでずっと対応してきた
リーダーは、コーチングの手法を
「生ぬるい」と感じやすい。
さらに、心理的に落ち着かない
気持ちになることもある。
なぜなら、権限の行使という
最も馴染みある手段を奪われるからだ。
したがって彼らはコーチングに抵抗し、
放っておけばそれを試そうともしない可能性がある。
「忙しい」
「こんなことに時間を使いたくない」
「私が抱えている部下はコーチ不可能」
ーーそんな言い分である
ロンドンビジネススクール教授 ハーミニア・イバーラ
『リーダーのコーチング能力を高める方法』(2020年7月号)より
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とのこと。
そして確かにこれは、
実際に企業で私も
管理職の方から聞く声でもある、
と感じております。
■そんな中もう少し読み進めると、
また、面白い話がありました。
上記のようなマネージャー、
「コーチングは生ぬるい」という人ほど、
「自分はコーチングが得意」
と思っているということ。
しかし、現実はそう甘くないようです。
*
ある調査で、3761人の経営幹部に
自身のコーチングスキルを自己評価してもらい、
それを同僚による評価と比較したところ、
双方の評価にギャップがあったそう。
経営幹部の24%が
「自分のコーチング能力は平均以上だ」
と答えたことに対して、
同僚からの評価では、そう答えた人は、
(残念ながら)下位3分の1に属していた…
という調査結果の話です。
自分では、
できているつもりでも、
実際は、できていない
これは、
「自分のことは見えない」
ということ典型的な例でしょう。
■ちなみに、私自身の経験ですが、
以前、ある上司・部下を含めたチームの方と、
研修後に懇親会を一緒にさせていただきました。
ちなみに、その上司の方は、
「うちのチームはエンゲージメントが高く、
私も、コーチングを導入している。
ただ、部下が指示待ちだし、主体性がないし
なかなか成果がでなくて困っている」
と言っていました。
なるほど、コーチング的に関わっているのか。
でも、部下はなかなか主体的に発言できない、
難しいものだよな、、、
などと思いつつ、
そのコーチングを取り入れているという
上司の方の会話を聞くと、
上司の方は
「なんでいつも提出物出さないんだよ。
いつもいってるじゃん。なんで?」
「全然頼りないんだよなあ。
お前ルール守らないし。
なあ、どうしたらいいと思う?」
というような会話で、
部下は、
「そうですね、すいません(苦笑)」
というような
なんとも本音を言えていない感、
お茶を濁した感じのやりとりが
繰り広げられていました。
おそらく、ですが、
きっと会議やミーティングの際も、
このような空気感は
少なからずあるのだろうな…
と推察したのでした。
■「聞くこと」「話すこと」は
普段、できているようなことなので、
そのレベルや効果は、
あまり注目されることが少ないかもしれません。
しかし、聞くことでも、
”質問風の形”をとっていても、
実際はその「なんで?」の背景に、
「非難や指示」
という意味を持った会話になっている、
本人も意識せずにそうしている、
ということはままあるものです。
だからこそ、
【「コーチングができている」と思っている人ほど危ない(できていない)】
と思うわけです。
”自分で自分のことが見ることができない”
ゆえに、
「やっているつもりでできていない」
ということが、
ままあるのだろうな…
そんなことを思ったのでした。
■先程の、3761人のマネージャーの調査で、
経営幹部はできていると思っているのに
”できていると思っている人ほど、
実際はできていない”
このことは私達も
重々承知しておく必要がありそうだな、
そんなことを思います。
■私自身、
「自分は比較的、”思いやり”がある人間」
(結構、傾聴意識してるし)
などと、思っていたのですが
先日妻と話をしていたときに、
「もっと思いやりを持ってほしい、、、」
と言われて愕然とした事も含め、
自戒を込めて思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
間違っていましたと認めることを恥じる必要はない。
それは、今日は昨日より賢くなったということなのだから。
アレキサンダー・ポープ(イギリスの詩人/1688-1744)
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