今週の一冊『新 コーチングが人を活かす』
(本日のお話 2269字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、
朝10時から19時まで、
終日オンラインのセミナーに参加。
その後22時から研修企画の打ち合わせ。
その他読書などでした。
*
さて、本日のお話です。
最近、コーチングについて
導入事例、プロセスを含めて
改めてガッツリまとめてみようという、
密かなプロジェクトが始まっています。
そして、そんな流れで自分の中の知識を
改めて言語化する上でも、
「世の中のコーチング本」を大量に買って
読み漁っております。
(Amazonで調べると
”コーチング”というキーワードで
6000冊以上出てきます。。。
もはや読みきれない、、、)
*
ただ面白いもので一言で
「コーチング」と言っても
基本的なアプローチは同じで
内容も80%くらい同じだとしても、
著書によって強調するポイントが違ったりします。
行動してこそ、という人もいれば
自分の内面が大事だ、というのもあったり。
”その流派のこだわり”
のようなものが見えて、
非常に面白いのです。
前置きが長くなっておりますが、
本というのは、少なくとも
著者が自分の人生で得てきた知識を
「ああでもない、こうでもない。。。」
と思索を重ねながら、
また出版の編集者の方と、
「どうしたら売れるだろうか?」
「どうしたら読者が満足するだろうか?」
と喧々諤々と話し合いをし
その上で抽出されたものが一冊の本です。
ゆえに、本から学ぶことは実に多いな、
体験を言語化できる良いツールだな、、、
そんなことを思っている
今日この頃でございます。
*
さて、そんなこんなで
前置きが長くなりましたが、
本日のお話です。
毎週日曜日はオススメの一冊をご紹介する、
今週の一冊のコーナー。
コーチング本を読み漁った中で、
「コーチングを学ぶなら、
まずこの本をおすすめしたい!」
という一冊をご紹介できればと思います。
タイトルは、
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『新 コーチングが人を活かす』
鈴木 義幸(著)
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です。
■どこかで聞いた話。
”ストレスの多くは人にまつわるものであり
悩みの90%以上が「人間関係に由来」する”
なんて言われたりします。
(情報源がどこだったか忘れましたが、、、
『嫌われる勇気』でもそんなこと言われていましたね)
■そして、コーチングの技術とは
「人と人の気持ちを通わせて、
お互いの可能性にフォーカスする
コミュニケーションの技術」
と言い換えられます。
つまり、
”良好なコミュニケーションを取るには
どうしたらよいか?”
についてコミュニケーションの技術やあり方を、
皆で研究してきたというのが、
「集合知としてのコーチングの知見」
であると、私は考えています。
■ちなみに、
「コーチングの技術」とは主に、
1)傾聴
2)承認
3)質問
4)フィードバック
5)行動と学びを促す
などの技法です。
上記はだいたいコーチングの基礎。
ただ、これらはよくよく見てみると
”やっている人は当たり前にやっている
コミュニケーションの技術”
であるとも言えます。
■ただ、やはり人には個性があって、
無意識に、
・相手の”表情から気持ちを読む”のが上手い
・相手に、”考えさせる質問”をするのが上手
・相手の”話を要約して信頼を獲得する”のが上手
・相手を”上手に承認してやる気にさせる”のが上手
など、その分野において、
人を育て伸ばす人が自然と使っている
”細かい聞き方テクニック”とか
人を育て伸ばす人が、
常に脳内言語として回している
”人と接する上でのあり方”
が、「個々人の中」で、
整理されていたりするのです。
ただ、それはわざわざ、
明かされていないだけで
確かに、存在するのです。
■それを明確に言語として
「集合知としてのコーチングの技法」
というカテゴリにして定義をしたのが、
例えば以下のような「技術」にになるわけです。
◯チャンク・ダウン(「具体的には?」と聞く)
◯スライド・アウト(「他には?」と横に広げて聞く)
◯沈黙を活用する(ゆっくり考えてください、と伝える)
◯受動的傾聴(相手と声やスピードのリズムを合わせる)
◯積極的傾聴(相手の話の繰り返し、言い換えなど)
◯効果的な質問(◯◯について、10点満点中何点ですか?など)
etc、、、
こうやって、言語化することで
道具箱から取り出して使えるように、
良質なコミュニケーションのために、
「何に意識すればよいか?」に目が行きます。
そして普段から意識できるようになると、
一部の人が感覚でやっていた
「相手の心を開くコミュニケーション」とか
「部下の力を引き出すコミュニケーション」などが
多くの人にも、手に入るというわけです。
■、、、と著書の話を
全然しておりませんでしたが、
今回ご紹介させていただいた
『新 コーチングが人を活かす』
の本は、そんなコーチングの中でも、
とてもオススメのエントリーモデルの本です。
日本で一番大きなコーチングのサービスや研修を
提供している会社である、
コーチエイの代表取締役社長が著者である
一冊です。
■色んなコーチング本がありますが、
この本では、以下のような特徴があります。
1)約60のスキルに分けて
一つ一つが役に立つ考え方・技法としてまとめられている
2)イラストがそれぞれあって
抽象的なコミュニケーションがテーマのものでも
イメージがしやすい
3)著者の事例×技術がシンプルにまとまっていて
大変読みやすい(本も短く凝縮されている)
というところです。
■コーチングとは
実に繊細な技術です。
正確に言えば、技術ではなく
「あり方」だったりします。
ゆえに技術だけ表面的に真似ても、
うまく行かない。
相手をコントロールしよう、
自分の都合のように動かしてやろう、
みたいな意図でコーチングを使っても
100%バレてしまうとか、
コーチングを通じて起こった
難しい体験や感性が関わる部分も
著者の語りたいことに、多分に含まれています。
ゆえに、
・「コーチング入門」として何が基本なの?
・コーチングの何を押さえれば、
まずはじめは(知識として)OKなの?
ということが、
なかなかわかりづらいのが、
コーチング本を読んでいて思ったのです。
(思いが入りすぎて主題が見えない、とか)
■ただ、今回ご紹介している一冊は
そのコーチングの
「基礎の礎」を
言葉にして落とし込んでくれているところに
非常に大きな価値を感じます。
■ということで、
今1on1やコーチングが
注目をされていますが、
・コーチングにご興味がある方、
あるいは、家庭でも仕事でも
・コミュニケーション力を高めたい方、
ぜひお手にとっていただくと
得られるものが多いのではないかな、
とも思います。
よろしければ、ぜひ。
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<今週の一冊>
『新 コーチングが人を活かす』
鈴木 義幸(著)
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