キックボクシングとピアノの練習の共通点から学ぶ「熟達のルール」とは
(本日のお話 2587字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は4件のアポイント。
ならびにランチミーティグ。
午後からはコーチング(受ける方)と
コーチング(する方)をそれぞれ1件ずつ。
夜は、久しぶりに時間が出来たので
キックボクシングジムにいきました。
グループレッスンの参加人数が2人のみで
ハードに練習してヘロヘロです(汗)
でも、運動はいいですね!
*
さて、本日のお話です。
昨日のキックボクシングの練習が
ものすごくキツかったのですが
そのときに書けられた
インストラクターの先生からの言葉が、
印象的で、学びになりました。
今日はそのお話と、
学びと気づきを皆さまに
ご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう。
タイトルは、
【キックボクシングとピアノの練習の共通点から学ぶ「熟達のルール」とは】
それでは、どうぞ。
■昨晩21時。
近所のそばの雑居ビルの6階にある
キックボクシングジム。
私と、西洋人でパーマがかった小太りの方
(胸に”獺祭”と書かれたTシャツを来ている)の2名が
サンドバックの前に立っています。
「今日はグループレッスン、2人ですね。
何やりたいですか?」
今週、某世界王者と試合を控えている
プロの格闘家でもインストラクターの先生が、
優しい雰囲気で、ニコニコしながらいいます。
「ま、色々やりましょうか!」
その言葉とともに、
グループレッスンが始まりました。
■最初は、なわとび。
3分間、なわとびを飛びます。
その後、ストレッチと
体幹トレーニング。
その後、
サンドバックを数ラウンド行い、
ミット打ちをまた数ラウンド。
文字にすると凄くシンプルですが、
結構疲れるのです。
■そして、レッスンの後半、
インストラクターの先生が、
こういいました。
「最後は、”階段”で締めますか!
最大10段です。何段がいいですか?」
、、、ん、階段?
初めて聞く練習。
「それなんですか?」と
聞き返します。
「階段は、まず
右ミドルキック1回→左ミドルキック1回。
次に、右ミドル2回→左ミドル2回。
次に、右ミドル3回→左ミドル3回
、、、と増やしていくんです。
簡単でしょ?」
へー、なるほど。
そう思っていると、先生が聞きます。
「、、、で、何段で行きましょう?」
よくわからないので、
「10段やっちゃいますか!」と
勢いで私が言うと、
先生は
「、、、いやー、10段はキツイですよ笑」
と返ってきたので
「じゃあ、7段で!」と返して、
早速やることにしました。
■そして、初めます。
右ミドル1回、左ミドル1回。
丁寧に蹴ります。
右ミドル2回、左ミドル2回。 まだまだ余裕。
右ミドル3回、左ミドル3回。 まだまだ余裕。
右ミドル4回、左ミドル4回。 ちょっと疲れを感じる。
右ミドル5回、左ミドル5回。 ややきつくなってきたぞ。
右ミドル6回、左ミドル6回。 ああ、しんどい…
右ミドル7回、左ミドル7回。 キツイ!でも後ちょっと!
、、、そして、
最後「7!」といってやめたら、
先生がこう言いました。
「はい、折返しです!!
次、右6回!」
(!!?)
どういうことだ…と想い
ハアハア言いながら
動きを止めていると先生がいいます。
「”階段”ですからね!
登ったら降りてこないと、
帰ってこれませんよ(笑)」
とのこと。
結局、マジか、、と思いながら
6回→5回→4回→3回→2回→1回と、
ヘロヘロになりながら終えて、
終了することになりました。
最後、サンドバックを蹴る音が
「ぽすっ、ぽすっ」みたいになっており
少し、切ない気持ちになりました。
2分くらいの時間ですが、
実に濃厚なトレーニングでした。
獺祭Tシャツの外国人の方も
ヘロヘロになった寝そべっていました。
■その後、先生が、
こんな話を聞かせてくれました。
「この練習、コツがあるんですよ。
何度も何度も繰り返して、
脱力と体の動きでやりまくると、
この”階段”が楽にできるようになります。
結局、『繰り返し』が凄く大事なんですよね
あ、コツじゃというより
いっぱい蹴る!ということですね」
とのこと。
確かに、
まだ素人丸出しですが、
それでも何度何度も
キックの練習をしていると、
”少しずつキックの細かい部分に
意識が向かうようになる”
のを感じるのです。
最初はとにかく蹴る!だったのが、
↓
・上半身の腕の振りとの連動を意識する
↓
・逆の手をガードに持ってくることを意識する
↓
・足の戻しを意識する
などちょっとずつですが
同じ行為でも解像度が高まってくるのです。
それは素人ながらでも感じますし
熟練の人なら、更に細部がわかるはず。
■そして、思ったこと。
それは、
【形になってから”何度も何度も繰り返す”ことが、
やっぱり、熟達への道なのだ】
、、、なと。
■この感覚を覚えたときに、
思い出したことがあります。
それは、私が2ヶ月ほどに購入した電子ピアノの話。
リモートワークの合間に
生産的(と思われる)息抜きのために購入し、
リビングに置いた電子ピアノ。
仕事と仕事の隙間に
15分くらい休憩がてら弾いてみると、
指の体操にもなって
脳が刺激される気がして
リラックスもできるし生産性が高まる
という効果を感じます。
Youtubeやネットを見て
「沼化」するリスクよりも
なんとなく良い息抜きの時間な気がします。
■そして、面白いな、と思いつつ、
先程のキックボクシングと共通点を感じるのが、
「この曲はもう完成した」
と思ってからが勝負、ということ。
指が曲を覚えてから
そこをスタートとして何度も繰り返すと、
より細かい表現などに気をつけながら、
より表情豊かに楽しく弾けるのです。
微細な感覚レベルですが、
”形になった”ところからがスタート。
そこから”洗練させていく”プロセスこそに
『熟達させていく面白み』がある、
と思ったのです。
ゆえに、
【形になってから
”何度も何度も繰り返す”ことが、
熟達への道なのだ】
という「熟達へのルール」を
ひしと感じるのでした。
■熟達していくプロセス、というのは、
『形になったものを、洗練させていくプロセス』
に他ありません。
それは、
「営業」一つとってもそう。
一応形になった。
一人で商談に行ける。
でも、それから
より細かいところまで研ぎ澄ませて
お客様にとって意義深い時間を作り、
成果につなげることができるようになるには、
”形になる”と”洗練させる”
の間には万里の隔たりがあるのです。
コーチング等の技術もそうだし、
マーケティングなどもそうでしょうし、
接客の技術もそうでしょう。
■ゆえに、
シンプルな話ですが、
「キックボクシングとピアノの練習の共通点から学「熟達のルール」」とは 、
【形になってから、何度も何度も繰り返す。
そして、ひたすら洗練をさせていくこと】
このことに他ならない、
ゆえに、
地味で見えづらい変化の中でも、
粛々と続ける事、そこに変化の楽しみを覚えることが、
熟達のルールなのかもしれないな、、、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
鈍刀の骨を切るは必ず砥石の助けによる。
空海(真言宗の開祖/774-835)
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