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2478号 2020年12月3日

映画『鬼滅の刃』を観て、涙した理由を考えた

(本日のお話 2587字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件の打ち合わせ。

ならびに、会社の第三期末を終えての振り返りを
税理士の先生(従姉妹ですけど)と打ち合わせ。

研修業界としても、
会社としても、

・オンライン化の対応
・スタッフさんの採用
・新プログラムの開発
・システムコーチングの勉強のため海外へ

などなど、
多くの変化があった1年だったな、

と感じております。

もう12月ですが、
来年はどんな1年になるのか
楽しみでございます。




さて、本日のお話です。

昨晩、話題の映画『鬼滅の刃』を
レイトショーにて観に行ってきました。

興行収入で
「タイタニック」を抜き2位へ、
「千と千尋の神隠し」の1位に迫る勢いとのことで、

おそらく、ご覧になられた方も
たくさんいらっしゃるかと。
(皆さま、いかがでしたか?)


話題作は
賛否両論があってしかるべきですが、

今日は私の個人的な感想と、
その映画からの学びと気付きを、
皆さまにご共有させていただければと思います。
(ネタバレがない範囲で)


タイトルは、


【映画『鬼滅の刃』を観て、涙した理由を考えた】


それでは、どうぞ。



■『鬼滅の刃』。

もう、ノリに乗っていますね。

我が家はテレビもなく、
ニュースもそんなに観ないので、
割と世の中と一線をおいた生活をしております。


しかしそれで、誰かとお話をするたびに
毎回「鬼滅の刃」の話がでてくるので、

サブリミナル効果よろしく、
刷り込みがされて、ちょっとずつ
気になってきてしまいました。



■そして2週間くらい前に、
Amazonプライムで
アニメを見はじめました。

昔も妻の勧めで
ちょろっと観たことがあったのですが、
その時は、「別にそんなに面白くないな」と思って、
途中で観るのを止めていました。


、、、でもここまで騒がれると
何かあるんだろうな、と思って
そんな目でもう一度じっくり見ると、

「いい話じゃん(涙)」

と引き込まれてしまいました。
何だか大衆の意見で右往左往するのも
軸がない感じですが、シンプルに

・「優しさ」とは何か
・「強さ」とは何か
・ 自分に打ち克つ
・家族への愛
という世の黄金律のようなメッセージが
美しいアニメーションと共に描かれていて、
いい作品だな、と思いました。



■そして、そんなアニメの続編が

映画『鬼滅の刃 無限列車編』

べと繋がる構造になっており
マーケティング的にも素晴らしく、

私もその手に(?)まんまと乗ってしまい、
導かれるように映画館に行ったのでした。



■ちなみに、映画を見た人(友人知人)の
前評判を考えてみると

「泣けた派」(5割)
「まあまあよかった派」(4割)
「私の時間返してくれ派」(1割)

という評価だったので、
賛否両論あるだろう、と思いつつ、
鑑賞に行ってみたのでした。



■結果、私(紀藤)の場合、


「尋常じゃなく泣けた」


のでした。

なんというか、
どのシーンもツボだったのです

多分、歴代で5本の指に入るほど
泣けたかもしれません。

感想は人それぞれ。
何が正しいなどはあるはずもありませんが、
ふと思ったのが、

「何故ゆえ自分は
こんなに泣けたのだろうか?」

を自己分析してみた、
思うことがありました。

そしてそれは、

「自分の価値観を知る」

という観点でも興味深いものでした。


■泣けた理由。それは大きく2点でした。

まず、1つ目。


『1,「自分の大切な価値観」のツボを押された』


こと。

人は色んな価値観のツボがあります。
家族愛(親子愛、夫婦愛)、
動物愛(無償の愛)、友情
自分に打ち克つ、信念を貫き通す…

などなど。

おそらく皆さまも当然、
”心の琴線に触れるテーマ”
があるかと思います。

そして大体、”泣ける”ポイントは、
自分が大事にしたい価値観、
自分に重要な意味を持つ価値観だったりします。


それを何種類も、2時間の映画の中で、
これでもかとばかりにコンボとして
叩き込まれる感じがしました。

特に私の場合、

「心優しき主人公が、
何かのために自らに打ち克ち、戦う系」

は非常に弱いのです。

(メルマガ書いてるときも、
自分と戦いながら書いているときもままあります(汗))

ゆえに、「自分がそうありたい」という、
心の琴線に触れっぱなしだったので
泣けたのだろうな、と思いました。



■そして2つ目。


『2,感情やキャラが蒸留され、濃縮されていたから、刺さりやすかった』


ということ。


正直、実際の人間は、
アニメの登場人物以上に、
複雑な感情を持っています。

例えば、

・暖かな優しさの背景に、
ちょっとしたずる賢さ、があったり、

・真っ直ぐな勇気と一本気な想いの背景に
したたかな戦略、があったり、

・常に自分に打ち克ち続けるのではなく、
しばしば逃げてしまったり
(誰もみていないときはサボるとか)

みたいなもの。

それが、”人間臭い”存在です。
そして大多数、そうだと思います。


■青一色、赤一色、
ピュアで真っ直ぐなだけな心は、
なかなかありません。
(私が出会ったことがないだけでしょうか)

しかし、アニメは、
デフォルメされて描くから面白い。

勇気、弱さ、
真っ直ぐさ、優しさ、
恐れ、クールさ、

その人間の感情のいち部分が
登場人物に投影されて、
蒸留されて濃縮されていきます。


だからこそ、蒸留酒のように
アルコール度数も高く、パンチがあって、
突き刺さってきやすいのかと。


「現実離れしとるやん、、、」

と思うと冷めてしまいますが、

その”感情の蒸留酒”を
エンターテイメントとして観ると、
泣きポイントが強化されるなあ、

と思ったのでした。



■ということで、

感情の高ぶり(泣けるという現象)を
映画を通じて少し分析してみました。

そして(あくまで私の場合ですが)


『1,「自分の大切な価値観」のツボを押された』

『 2,感情やキャラが蒸留され、濃縮されていたから、刺さりやすかった 』


という作用で、
しこたま泣いてしまったのだなあ、

と思ったのでした。



■映画の楽しみ方は人それぞれ。

ただ、小説や映画は、

「カタルシス」
(=心の中の感情などが、表出して浄化されること)

を体験させてくれるな、と思います。

そして大事にしている価値観を
体現している登場人物の心に触れると、
なんだか自分の心が洗われる気がします。

ゆえに、そういった映画は
意図的に触れていきたいし、
そんな意味で、
「鬼滅の刃」もその一つの作品だったな、

と出会いを嬉しく思えた
個人的な感想でした。



追伸:
、、、ちなみに、妻は、
「まあまあかな。最後ちょろっと泣けたけどね」
と、サバサバした感じで言っておりました。
皆違って、皆いい。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>

大人とは、裏切られた青年の姿である。

太宰治(日本の小説家/1909-1948)

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