メールマガジン バックナンバー

2493号 2020年12月18日

問題、課題、悩み、葛藤…。解決のキーワードは「参照枠を拡げる」こと

(本日のお話 2581字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日より、『レゴシリアスプレイ』という、

レゴ・ブロックをシリアス(?)に使った
チームビルディングを行うワークショップの
ファシリテーター養成コースに参加しています。

手法というのは
あくまでも手段にしかすぎませんが、

とはいえ、
ドラえもんのポケットのように
必要な時に必要な手法を
どしどし出せるように磨いて行きたいと思います。



さて、本日のお話です。

最近よくよく思うのが、
「手法はたくさん知っておくと便利」
ということです。

そしてそれは、
問題、課題、悩み…等々を
解決・解消することにも役立ちます。

今日はこのお話について、
皆さまに学びと気付きを
お伝えさせていただければと思います。

タイトルは、


【問題、課題、悩み、葛藤…。解決のキーワードは「参照枠を拡げる」こと】


それでは、どうぞ。



■昨日のメルマガにて


”「成果が出るリーダーの行動」を
ミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた”
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3704499/


というタイトルで、
「リーダーシップ理論」をテーマに、
お話をお届けさせていただきました。


そのメルマガについて
以下、大変学び深いご感想を
いただきました。


(ここから)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いつも楽しく拝見しています。

お忙しい中での、【大学院受験プロジェクト】
素晴らしいチャレンジですね!すごいです。

本日のリーダーシップについてのお話しを読んで
思い出した事がありましたので、
感想としてメールさせていただきます。

昨年、キャリアコンサルタント養成講座(国家資格)を受講していましたが、
カリキュラムの中に「リーダーシップ理論」がありました。

なぜ、キャリアコンサルタントが
リーダーシップ理論を学ぶのか…は、
良くわかりませんでしたが、この3つを学びました!



■レヴィンのリーダーシップ類型
アメリカの心理学者レヴィン(K.Lewin)が
アイオワ大学で行った実験に基づき、
リーダーシップのタイプを専制型・放任型・民主型の3つに分類


■SL理論(Situational Leadership Theory)
1977年にハーシィ(P.Hersey)とブランチャード(K.H.Blanchard) が提唱した
リーダーシップ条件適応理論の1つ。

部下の成熟度によって、
有効なリーダーシップスタイルが異なる、
という前提に拠っている。


■PM理論(PM Theory of Leadership)
日本の社会心理学者、三隅二不二(みすみ じゅうじ)が
1966年に提唱したPM理論とは、リーダーシップを
P:Performance「目標達成能力」と
M:Maintenance「集団維持能力」の2つの能力要素で構成されるとし、

目標設定や計画立案、メンバーへの指示などにより目標を達成する能力(P)と、
メンバー間の人間関係を良好に保ち、集団のまとまりを維持する能力(M)の2つの能力の大小によって、
4つのリーダーシップタイプ(PM型、Pm型、pM型、pm型)を提示し、
PとMが共に高い状態(PM型)のリーダーシップが望ましい、とした理論。



既にご存知の理論なのかも知れませんが、
大きな会社ですと、職場ごとに、課員の構成も様々で、
「リーダー」と「メンバー」の組み合わせが大事、
という理論がものすごく腹落ちしました。


T.Iさま
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(ここまで)

まず、Iさん、長文かつ、
非常にわかりやすく、
学びになる素晴らしきご感想、
誠にありがとうございます!



■上記の内容については、

「うお、なんだか重たそうな、
横文字がたくさん並んでいる、、、」

とちょっと苦手意識をもたれた方も
いらっしゃるかもしれません。

、、、がとても有名かつ
深イイ理論なのです。



■私も概要を知っているくらいで
まだまだ勉強中ではありますが、

頂いたIさんお話を
噛み砕かせていただくと、


1)リーダーのスタイルは、
「専制型・民主型・放任型」の3つある(レヴィン)

2)リーダーは「部下の能力のレベル」に合わせて、
指示or委任など変えたほうがいい(SL理論)

3)リーダーは「人間関係と集団の維持能力」の
かけあわせが大事(PM理論)


というお話かと思います。


■上記は、一つの知識であります。

ただ、言い方を変えると、

『視点を変えるための「参照枠」』

でもあると言えそうです。

この「参照枠」という言葉に、
少し注目してみたいのです。



■例えば、Aさんというマネージャーが、

「うーん、チームをまとめるのが
どうにもうまくいかない…」

と悩んでいた、とします。

”悩み”というのは、

「同じ思考パターン、行動パターンを
ぐるぐる繰り返して答えがでない状態」

といえます。


色んなパターンを試そうと
しているつもり。

でも結局、いつもと同じことの
繰り返しになっている場合も、やはり多いのです。


「、、、いつも明確に
タスクを指示しているのに
何故言うことが聞けないだろう」

「、、、日頃から
人間関係を大事にしているのに
メンバーがうまく動いてくれない」


などというときに、

”自分のこだわり”

という範囲内のみで
思考/行動をしていることが
実は結構多い。



■その中で、自分のパターンを
破ってくれるものの一つが、

”新しい知識・理論(参照枠)”

だと思うわけです。

例えば上記のリーダーシップ理論も学ぶことで、


・「人間関係」を大事にする
”民主型”リーダーのデメリットと何か?(レヴィン)

・「人間関係」だけではなく
「集団維持能力」の観点から見て、自分はどうか?(PM理論)

・メンバーの能力に応じて
自分はアプローチを変えているだろうか?(SL理論)

など「参照枠」を知ることによって、
”新たな問い”が生まれます。

違う視点から、
自分に疑問を投げかけてくれるのです。



■繰り返しますが、ポイントは

『知識や理論を、知らなければ、
”問い”が生まれてこない』

という点。

いやいや、理論より、実践でしょ、
と思うかも知れません。

というか、私もそっち(?)派です。

「実践こそ大事」だと思いますし、
理論は実践のためにこそある、
と思っています。



■ただ最近、大学院受験のために
本を熟読するということを通じて、

過去、色々な学者や研究者が、
曖昧模糊とした問いに対して、
知的格闘の末、見つけてきた”理論”が
数多あることも知りつつあります。

「リーダーシップとは
どのような要素で構成されているのか?」

「それぞれのリーダーシップスタイルが
もっとも機能する条件とは何か?」

そんな研究者達の
心血と時間と人生を注ぎ込んだ知恵がある。

それを、全てではないにせよ、

”参照枠”

として知っておくことは、
自分の選択肢を大いに拡げてくれる
武器になると思うのです。

だからこそ、

「知ること、学ぶことが大事」

だと思うのです。



■私ごとですが、
ふと思えば10数年ほど前、

私自身、日々自らの至らなさに悶々として
自分を責める毎日でした。

、、、が、そんな中
図書館や本屋さんなどで見つけた

『成功の実現』
『陽転思考』
『かもめのジョナサン』

などの本や考え方に触れたことで、
(それが正しい正しくないではなく)
考え方の参照枠が拡がり、
視点を変えることができて、
日々の悩みなどを小さくすることができた、

と感じています。



■「参照枠を拡げる」こと。

モヤモヤとしていた、
いつもの問題・課題・悩みが、
知ること・学ぶことで、

「そういうことか!」

と解消されることもあるものです。

ゆえに、

【問題、課題、悩み、葛藤…。
解決のキーワードは「参照枠を拡げる」こと】

と今一度、強調させていただきたい、
そのように思います。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>
視点を変えれば不可能が可能になる。

ハンニバル・バルカ(カルタゴの将軍/BC247-183)

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