組織行動論から学ぶ、「組織に馴染む」ための最も効果的なアクションとは
(本日のお話 2775字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日日曜日は、
朝部屋の片付けをしたり、
趣味のピアノで
『炎(鬼滅の刃の曲)』を練習したり、
読書をしたりとゆるりと
過ごしておりました。
*
さて、早速ですが本日のお話です。
2月に大学院受験をする予定ですが
そのための勉強会として毎週月曜日19時から、
【大学院受験プロジェクト】
「人材開発・組織開発のプロになるための16冊」を学ぼう!の会
https://forms.gle/fLySpASvk6WzY5DMA
なるものを行っています。
・リーダーシップ
・組織開発
・経営学
などにまつわる教授たちが勧める本を
私が読んで、出来るだけわかりやすく、
噛み砕いて皆さまにシェアする、という会。
実際に、「誰かに教える」というのは
圧倒的に学びの習得スピードが上がると感じています。
本日はその中の学びから
『組織行動 ー組織の中の人間行動を探るー』
より学んだお話を皆さまに
ご共有させていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは、
【組織行動論から学ぶ、「組織に馴染む」ための最も効果的なアクションとは】
それでは、どうぞ。
■皆さまの会社に
「新入社員」
が毎年入社される、という方も
少なクないのではないかと思います。
ヒト・モノ・カネが
企業活動には必須と言われますが、
採用活動は、
企業の存続のために
とても大切なヒトを獲得する
重要な活動です。
■しかしながら、一方、
新入社員が3年以内に辞めてしまうことも
少なくありません。
そして、その離職の理由として
多くあげられるのが、
「会社での人間関係や、
上司との折り合いの悪さ」
(=組織に馴染めない)
という事実があります。
■仕事内容もさることながらに、
「人間関係が重要」というのは、
新入社員はもとより、
既に長く働いている既存の社員にとっても
同じことが言えるはず。
”従業員を「組織に馴染ませる」”
という活動は、
仲間を企業活動に参加し続けてもらうために、
そして役割を果たしてもらうために
必須の行動であると言えそうです。
ゆえに会社も、
・サークル活動を促す
・会社の◯周年記念祭を行う
・職場の懇親会の費用を持つ
などのアクションを行う
然るべき理由があるわけです
(ちなみにこれらの
”個人を組織の中に馴染ませる方法”を
「社会化戦術」と言います。
なんだか名前がつくと
急にドライに聞こえてしまいますが汗
大事な活動ですよね)
■さて、では、
「個人が組織に馴染む」
ために、我々は受け身でいればいいのか?
例えば、新人は
先輩から飲みに誘われるのを待つ、
イベントが開催されるのを待つ、
などしかできないのでしょうか?
リモートワークだと益々難しそうですが
そんな中で、”組織に馴染みたい”個人は、
一体何ができるのでしょうか?
■その中で、
「組織から」の働きかけではなく、
「自分自身から」の働きかけで
組織社会化の(=組織に馴染む)行動が
注目されています。
例えば、
・新しいアイデアを積極的に提案する
・組織の内実について積極的に学習する
・社内のイベントに参加する
などの行動です。
(こういった自分からの行動を
『プロアクティブ行動』と呼びます)
■そして興味深い話が
その「プロアクティブ行動」の中でも
最も効果がある行動が
経営学者のロバート・レンらが行った
実証研究によって明らかにされたのです。
映えある、
”自分自身から組織に馴染むためにできる
ベストなプロアクティブ行動”
とは、
『自身の割り当てられた仕事に対して
”フィードバック”を求めること』
であることがわかったのです。
■フィードバックとは、
”周りの上司や同僚・部下などに、
自分がどう見えているか等について、
意見をもらいに行くこと”
です。
例えば、
「自分はどんなことを期待されているのか?」
「自分の仕事は期待を超えていますか?」
「どんなところが強みで、課題なのか?」
などを聞く、ということ。
そして、
『これらのフィードバック探索を行うほど、
「職務パフォーマンス」が高まる』
ことが研究結果で明らかになっているのです。
実に興味深いです。
■しかし、言うは易しで、
これらのフィードバックに効果があるからといって
おいそれと出来るかと言うと、
そういうわけでもないのです。
もし皆さんが新人だったとして、
本当に先輩や上司に、
「フィードバックください!」
と言えるだろうか? という話。
フィードバックを求めることができない
(やりづらい)理由は主に2つ上げられます。
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『フィードバックを求めることやりづらい2つの理由』
<1,誰からフィードバックを貰えばよいか
わからない(探索と対面コスト)>
・先輩も上司も忙しそう。
そもそも時間的な余裕もなさそうで
対面して「時間を下さい」というのも抵抗がある。
しかも先輩・上司色々いる中で
誰かに声をかけるということは
誰かに声をかけないということであり、それも気になる、
という現象が起こります
<2,耳の痛いフィードバックを言われても、
受け止め、実行しきれない(探索と実行のコスト)>
・人は本能的に弱みや欠点に目が向きます。
もし上司や先輩にフィードバックを求めたら
「ここが課題だ」と言われることは必須でしょう。
その中で、その率直かつ耳の痛いフィードバックを
本人が受け止められるかどうかが問題です。
・場合によっては、感情が先走って、
フィードバックの内容より「否定された」「自分はできないんだ」
という気持ちになり落ち込んでしまうことも考えられます。
ゆえに、フィードバックを正しく理解し、
それを改善するための実行は
「言うは易し行うは難し」なのです。
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■誰かにフィードバックを求めるのは
効果的と分かっていても、
やはり心理的な抵抗感は強いもの。
実際、研修をやっていても
部長や経営幹部になるほど、
「360°評価」
(部下や同僚による評価)
を敬遠しがちという傾向が明らかに見られる
(紀藤の経験上)
というのもあります。
(多分、わかるんでしょうね、、、)
■以上のことを考えると、まず
【 組織行動論から学ぶ、
「組織に馴染む」ための最も効果的なアクション】
として、
「フィードバック行動」が一つある、
ということはわかりました。
フィードバックを通じて、組織に適応し
高い職務パフォーマンスも期待できます。
ただ、同時にそれは
ハードルが高い行為でもある。
そのことをも知っておく必要がある、ということ。
■ゆえに、もしあなたが
「人事担当者」や「新入社員育成担当者」だったならば
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<”フィードバック行動を促す”上でのサポート>として、
1,誰にフィードバックをもらうのか明確にする
2,フィードバックをして貰う人にも予め打診をして、
良い点と課題点をそれぞれ伝えるように教育する
3,適切にフィードバックを理解し、
受け止め、改善する機会を用意する
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ことなどが重要になる、
と考えられます。
■いずれにしても、
パワフルな「フィードバック」。
これを活用しながら
組織へ馴染み、成果も発揮し
強く素晴らしいチームを
目指していきたいものですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
マルクス・デイヴィスはブーイングを浴びた。
ハンク・ウィリアムズもブーイングを浴びた。
ストラヴィンスキーもブーイングを浴びた。
あなたもたまにブーイングを浴びないと何者でもなくなる。
ボブ・ディラン
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