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2530号 2021年1月23日

「外の世界に触れるとキャリアが発達する」という論文から学ぶこと

(本日のお話 1817字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は「上司向け1on1研修」の実施サポートでした。

私のコーチングの師匠のアシスタントとして
お仕事をさせて頂く機会がありますが
自分を振り返る大変よい学びになります。

また夜からは1件、
システムコーチングの打ち合わせでした。



さて、本日のお話です。

最近、ひたすら大学院受験のため
人材開発、組織開発の本を読んでいます。

そんなによく働く頭脳でもない私ですが(涙)

大学院出願の「プロジェクト計画書」では
普段接することがない論文なども検索して、

四苦八苦しながらなんとか提出できました。

しかし、大人の学びは、実に面白い!

人・組織・キャリアなどは誰もが関連する領域であり、
純粋に、実に面白いのです。

今日はそんな学びの過程で出会った
とある”キャリアについての論文”から

興味深いなあ、と思ったことがありましたので
学びを皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【「外の世界に触れるとキャリアが発達する」という論文から学ぶこと】

それでは、どうぞ。

■お客様先の経営者などから、
しばしば耳にする話が

「外に出て、自分から
勉強する人が少ない気がします。。」

「管理職もそうだと、
メンバーも成長しづらいですよねえ・・・」

なんて言う話。

社内での繋がりはある。
そこでは課長/部長として
役割を勤め上げている。

でも、あまり新しいコミュニティに
参加することはないく、なんだか視野が狭い、

自社のルールしか知らない気がする、、、
という話。

■ある部長会議で、

「この3ヶ月で新しく外部(取引先を除く)に
知り合いができた人?」

と役員の方が聞いたら、数十人いる中で
一人も手が挙がらなかった…

なんて話も聞きました。

確かに、

自分が慣れていない外の世界、
違う業界・業種・年齢の人などに接するというのは、

ある種ストレスですし、成人して硬直した日常の中では、
かなり”あるある”の話だと思います。

(むしろ、ガンガン外に出て
知り合いを拡げている人の方が少ないでしょう)

■もちろん、外にばかり出ていて、
社内の期待された役割を果たさないのも困りますが、

とはいいつつも、

「外の世界に出て学ぶ人は何となく将来性がある、
伸びしろがある」

と感じる場合もあるのではないでしょうか。

■、、、そんな中、とある論文を見つけました。

それは、

”外の「学習コミュニティ」に参加すると、
「キャリアの確立」にどのような影響があるのか?”

について書かれた論文でした。

※ちなみに「キャリア確立」とは、

”個人が仕事に関する自己概念を持って
意欲的に自分のキャリアを構築していこうとする考え方や姿勢”

を指す、としています。

(要は、個人が仕事に関して
「自分の軸は◯◯だ、こうなっていこう」という意欲を持って
自分のキャリアを作っていこうとすること、かと)

■この論文の内容は以下のような話です。

(私なりに、ものすごーく平たく
解釈をしております。)

・「キャリア確立」とい考えがある。

・「キャリア確立」とは、個人が仕事に関して
”自分の軸は◯◯だ、こうなっていこう”という意欲を持ち、
自分のキャリアを作っていく考えや姿勢。

・やっぱり、キャリア確立をしたほうが、
自ら主体的に仕事に対しても取り組むもの。

・じゃあ、何が「キャリアの確立」に
影響を与えるのだろうか?

・若手中堅社員300人にアンケート調査を行ったところ、
わかったことがあった。

・それは、

「職場を越えて異質な人たちと学んだり、
自分自身を振り返るような場に参加した人」は、
キャリア確立をする傾向が高かった。

、、、というようなお話です。

(繰り返しますが、私の解釈が含まれます。
詳しくは、

『企業で働く個人の「キャリアの確立」を促す学習環境に関する研究
: 実践共同体への参加に着目して』(荒木淳子)

という論文を検索してみてください。
ネットで探して論文が読むことができるようです!)

■つまり、

”障子を開けよ、外は広いぞ”(豊田佐吉)

の名言にあることで

感覚的にもわかるような、

・いつもの環境、いつもの場所から離れて
・多様な人との対話や自らを振り返る経験を経ると
・視野が拡がって成長する

というのが論文でも書かれている、
ということですね。

■確かに、本当にそうだと私も思います。

外の世界にいくと、びっくりするくらい
すごい人、逆立ちしてもかなわない人、

いるものです。

そんな人と話をすると、

「自分の専門分野とは何なのか?」
「自分の強みとは何か?」
「自分は一体どんな軸で生きていくのか?」

などを、問われる感覚を持ちます。

それは刺激が多く、場合によっては
不安になることもあるのですが、

そういった問いがあるからこそ、

今の自分の現状に疑問符がたち、
目指したい方向なども考える機会にもなるのは事実。

そしてそれが
自分を突き動かす動機にもなる、

そのように感じます。

■最近、新聞で頻繁に

「大企業が副業を解禁した」

という記事を目にします。

おそらく、というか間違いなく、これからは、
「一人一人が、何ができるのか?」を
より問われる時代になると思います。

そういった意味でも、

”キャリアの確立”というのは
重要なキーワードだと思いますし、

それを発達させる”外の学習コミュニティでの学び”
も同様に私達にとって重要な行動だろう、

そのように思います。

■改めて、外に出ること。
色んな人に触れ続けること。

このことを、私自身も忘れないよう
視野を広く持っていきたい、

そのように思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

既知の世界から未知の世界に行かなければ、
人は何も知ることはできない。

クロード・ベルナール(フランスの生理学者/1813-1878)
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