「会議で誰も発言しない問題」の解決のためには、”氷山の水面下”に目を向けること
(本日のお話 2114字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は祝日・天皇誕生日でしたね。
皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私はお休みとのことで
ひたすら赤ちゃんと戯れたり、
Netflixをみたり、ゆるりとした
1日を過ごしておりました。
よき1日でした。
*
さて、本日のお話です。
大学院受験が終わって、
一息をついている中ですが、
色々な企業様からこのところ
よくご相談いただく内容が
「会議で誰も話さない問題」
があります。
、、、この現象、
実に多くの職場で起こっており、
かつ、我々が持つべき
大切な視点を教えてくれる
教訓的な話でもあると感じます。
今日は上記の問題について、
今日は”組織開発的な観点”から
紐解いてみたいと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「会議で誰も発言しない問題」の解決のためには、
”氷山の水面下”に目を向けること】
それでは、どうぞ。
■「会議で、メンバーが
誰も発言しないんですよね。
オンラインでミーティングしていても
自分だけずっと喋って終わり、です。
メンバーの主体性が足りないんですかね」
、、、みたいなお話。
”リーダー/マネージャーだけが喋って
あとは聞いているだけ問題”
これ、多くの職場で起こっている
典型的な問題のように思います。
(こういう問題、結構ありますよね、、、)
■もちろん、この原因は、
様々な要素が複合されているため、
上記の情報だけで、
「主体性がないから」
と安易に片付けてしまうのは
あまりにも乱暴である、
というのはまあ、
考えてみれば当然といえば
当然の話かと思います。
■確かに、
”主体性のなさ”という
側面もあるかもしれませんが
その個人に問題にフォーカスをするのが
「人材開発」という領域だとすると、
”チームの関係性や構造・文化”
などにアプローチをするのは
「組織開発」という領域になります。
そして、
”組織開発=
「人」でなく「チーム/組織」自体の
効果性や健全性を高めるアプローチ”
とされており、この分野の注目度が
現在非常に高まっています。
■例えば、上記の
「会議で誰も発言をしない」
でいえば、
・メンバーの主体性がない
以外にも
・なんのために集まっているのか
理解もしていない
・リーダーが指示・命令ばかりで
発言しづらい
・発言をしても、これまで反論をされ
結局聞いてもらえなかった過去がある
・発言をしたら、責任を押し付けられる
空気があるから、言いたくない
・そもそもリーダーやチームを
信頼していない
、、、みたいな
様々な事が起こっていたりして、
それらが積み重なって、
「会議で誰も発言しない」
という選択を、
”皆が選んでいる”となっている
可能性が大いにあるのです。
、、、つまり、これらは
「発言しない」という氷山の水面下にある
膨大な見えない氷の塊のようなものです。
■そして、大切なのは、
”実は、当人も意識していない
(当人にとっては)ほんの些細な言動が、
信頼や関係性に影響を与えている”
ことがままある、
ということ。
■例えば、
会議で意見を言った
メンバーがいたとします。
そのときに、その時のリーダーが
「今、その話題じゃないから。」
で話をピシャリと
終わらせたとして、
そのメンバーの中に
受け取られなかった、
モヤモヤしたものが残った、
としたら、
現実として、また発言しよう
とはならないかもしれません。
そのリーダーには全く悪意はなく、
会議を前に進行させる役割を
全うしようと思っていたとしても
”些細なこと”が尾を引くことは
やはりあるものです。
■「いや、何ぬるいこといっているの?
仕事でしょ?」
という感覚を持つ方も
もしかするといるかもしれませんが、
時代が変わり、必ずしも一社に
所属し続ける必然性がなくなっているとき
このような
小さな”感情のほころび”が、
段々と大きくなり、
組織を硬直化させたり
組織からの退出(離職)に繋がったり、
メンバーを依存傾向にしたり
等はかなり起っています。
■では、どうすればよいか?
、、、その答えは、
『その隠れた氷山の水面下の問題を
”見える化”して”語ること”』
です。
例えば、
「実は私はあなたの強圧的なやり方に
発言がしづらいと思っています」
という”見える化”をする等、
ダイレクトな方法もあれば、
(かなり勇気がいりますが)
あるいは、
「サーベイなどを使って
見えない声を見える化する」
という方法もあります。
そこでメンバーが想像以上に
ストレスを抱えているという
”氷山の頭”が見えたときに、
その水面下にある問題は、
一体何なのだろうか?
■そのことを考える視点を持つ。
そして、見つめてみる。
そうしてこそ、
短期的な成果ではなく、
長期継続的な成果を生み出す、
『組織の”効果性と健全性”』
(=信頼関係がある、
忌憚なく物事が言い合える関係がある
学び合う文化がある
お互いの助け合いの文化がある、
権力によって抑圧されていない状態、
皆が目標を受け入れている状態である、など)
を高めることができるのです。
■サンテグジュペリの
名著『星の王子さま』で
「大切なものは目に見えないんだよ」
という言葉がありますが、
現実レベルの仕事、ビジネスの話でも
それは全く同じだと思います。
目に見えていないものを大切にすること。
青臭い話ではなく、
現実問題として、それこそが、
「会議で誰も発言しない問題」を解決するための
”氷山の水面下”に目を向ける
という解決策になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
私たちの一人ひとりが、
自分の周りに垣根を築き上げるためでなく、
垣根を取り外すためにエネルギーを費やせば、
世界はもっと平和な場所になるでしょう。
ジェラルド・G・ジャンポルスキー(米国の精神医学者/1925-)
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