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2567号 2021年3月1日

ピアノの体験レッスンを通じて思う「伝え方って大事」という話

(本日のお話 2254字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

さて、先日の話ですが、
「ピアノの体験レッスン」に
行ってまいりました。

小学生時代を含め
10年位(一応)やっていたのですが

6ヶ月前に電子ピアノを衝動買いしたことを
きっかけにピアノを再開しました。

そんな流れで
2種類のピアノ教室に
体験レッスンにいったのですが、

その際の先生の関わり方から
気づきと学びがありましたので、

皆さまにご共有させて
いただければと思います。

タイトルは、

【ピアノの体験レッスンを通じて思う「伝え方って大事」という話】

それではどうぞ。

■ピアノを再開して6ヶ月経ちます。

話題の「鬼滅の刃」の曲(炎)を
一人粛々と弾いておりましたが、

「やっぱり目標とかフィードバックがないと
こりゃ上手くならんな」

と、先日ふと思いました。

■物事を上達させるには、

1)目標を掲げること

2)他者を介在させて
次までに何をするかを決める

と仕組みを設けることが
極めて効果的でございます。

ここについては、
仕事もピアノも運動も、
なんでも一緒です。

■ということで
Googleで近所のピアノ教室を
いくつかピックアップして、
通ってみようと思いました。

1ヶ月に1度、30分くらいであれば、
特に仕事にも家庭にも影響はなさそうです。

そうして色々調べると
2つくらい候補が出てきました。

■1つ目は、近所に根ざした、
伝統的なピアノ教室。

よくありそうな(?)ピアノ教室です。

もう一つは、講師派遣型の
今どきなピアノ教室。

こちらは登録しているピアノの先生が
近所のピアノスタジオにやってきて
教えてくれる、というスタイルです。

■まず、前者の
近所にある大きめのピアノ教室に
いってみました。

レッスン時間は1時間。

そして、事務所に行き

「体験に来た紀藤です」

といって早速部屋に入ってみると、
そこにはちょっと派手目の女性の先生がいました。

(腕にいっぱい石を付けていて
なんだか見た目が怖そうだな)

と思いました。

今日はよろしくおねがいします、
そう挨拶をすると、先生はこう言います。

「どうぞ。好きに弾いてみてください。
楽譜、持って来られたと思いますので」

■大したことがない腕前であることは
わかりつつ、目の前のグランドピアノで
一通り弾いてみました。

そして先生はいいます。

「うーん、なんていうか、
勢いでやってますよね」

「三連符とか音を揃えちゃいけないところが
揃っちゃってたりとか」

「あと、P(ピアノ)のところが
ff(フォルテッシモ)くらいになってたり」

「譜面通りきちんと弾くことが
まずは大事ですかね」

などなど。

はい、おっしゃる通り。

ぐうの音も出ないほど
ご指摘の通りだったので、

「はは、そうですよね。
わかりました」

と乾いたごまかし笑いと共に
答えました。

■そしてもう一度弾いてみましょう、
ということで弾いてみると、

「ほら、そこ!
また指が上がっちゃってる」

と指摘がはいります。

しかし、クセはなかなか抜けない。

ゆえに、弾くと指摘される→萎縮するという
パブロフの犬的条件反射が、
わずか数回で構築されていきました。

30分で弾くことが億劫になってきました。
帰りたくなってきました(汗)

■確かに正論なのです。

ですが、心の中で感じた
このモヤッとした感じ。

言葉にするのであれば、

”「言い方」が率直すぎて凹む”
(& ちょっとくらい褒めてよ)

です。

指摘は確かにその通り。

そしてそこを直せば
確かに上達はするかもしれない。

ただ、そこには

”相手(私)が、
どう受け取るのかという視点が
おざなりになっている感じ”

が拭えないのでした。

ああ、「言い方って大事だな」。
としみじみ思いつつ、教室を後にしました。

■そして他方。

その後行った、
ピアノの先生派遣型の教室の
体験レッスンがありました。

レンタルスタジオに入ると、
グランドピアノのそばに、
スラリとした女性の先生(登録ピアノ講師)がいます。

同じように、グランドピアノを指して、

「どうぞ好きに弾いてみてください」

と促されました。

そして、また弾いてみると、
先生はまずこういいます。

「基本はちゃんとできてますね。
、、、ちなみに、どうしていきたいですか?」

と聞かれました。

「もうちょっとカッコよく
弾けるようになりたいですね」

と私。

■先生は答えます。

「であれば、一言でいうと
”歌ゴコロ”かもしれませんね」

「細かいタッチのミスとかは
ゆっくり練習することですが

やっぱり盛り上がるところ、
そこに向けてどう流れを作るかが
全体として大事だと思います」

「たとえば、こんな感じで、、、」
(とピアノを弾く)

■そして一通り話をしてみて、

前者の先生と、後者の先生、
基本的に言っていることの全体像は

どちらも同じような話でした。

ただし、私の感覚としては、

”「言い方がキツい」前者の先生では
言葉を受け取れなかった”

あるいは、

”「また指摘されるんだろうな」という
気持ちで弾くので楽しくない”

という主観的事実がありました。

後者の先生は、

”できているところは認めつつ、
「更に言うのであれば」という言い方であったので
受け取ることができた”

という感覚を持ちました。

そして、

どちらか選べと言われれば、
迷わず後者の先生の方に自分は教わりたい、

と思ったのでした。

■この一連の体験を通じて思ったこと。

それは、

【「言い方」の大切さ】

です。

どちらの先生のスキルが高いか低いかは
わかりません。

ただ、先生のレベルがすごかろうが

”正論だとしても、
感情的にNGが出ると
受け取ることができなくなる”

ことを、痛感しました。

人は「正しいか正しくないか」だけで
ロボットのように判断して動くものではないのです。

■そして、この話は
お仕事にも通ずる内容です。

最近、クライアントの組織に置いて

”職場でもよく起こっている問題”

に実に近い、、、と思うのでした。

それは、部下からの
こんな話に代表されます。

「◯◯部長の話は、確かに正論です。
でも”言い方”があると思うんですよ」

「あんな”言い方”されたら
もう一度意見を言おうと思わなくなります」

、、、みたいな言葉。

つまり、

『「言い方」でコミュニケーションがすれ違う』
『「言い方」で信頼が育まれない』

というお話です。

■確かに正しいこと。

でも受け取れないなら
それは伝わることはありません。

正しいことも
伝わって、相手が受け止めて
初めて意味を持つのだと思います。

では、どうすればよいか。

その「伝える→伝わる」の肝は
何かというと

『「正論を言う」ではなく
「相手がどう受け取るか」を重視すること』

であろうと思ったのでした。

■「伝えた」からといって、
「伝わった」とは限らない。

ゆえに、相手が受け取れる言葉で
相手が受け取れるような表現で、

相手に伝える事が大事なのだ、、、

そんなことを
ピアノの体験レッスンから
学んだだのでした。

ほんと、言い方って大事、
と改めて思った次第。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人の心はパラシュートのようなものだ。
開かなければ使えない。

アレックス・オズボーン(米国の実業家/1888-1966)

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