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2641号 2021年5月14日

リクルート代表の「100回失敗することをミッションにした話」から学ぶこと

(本日のお話 2210字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日はコーチング研修の実施。
ならびに2件のアポイントでした。



昨日「ご感想フォームをなくしました」の
メッセージをお送りしたところ
色々な方からメールをいただいております。

そして改めて
様々な捉え方があられるのだな、
と私自身、考えさせられております。

今回の件で、またメルマガのあり方も
考えていこうと思う機会になりました。

皆さま、引き続きよろしくお願いいたします!



さて、本日のお話です。

今月号のハーバード・ビジネス・レビューで

『変わる営業』

というテーマで営業について
取り上げられておりました。

この中で、
リクルートの代表取締役社長の
北村吉弘氏のインタビューがあったのですが

その内容に大いに共感、
刺激を受けたのでした。

今日はそのお話について
ご共有させていただくとともに、
学びと気づきを皆さまに
お伝えできればと思います。

タイトルは、

【リクルート代表の「100回失敗することをミッションにした話」から学ぶこと】

それではどうぞ。

■リクルートの現代表、
代表取締役社長の北村氏が

「新規事業を立ち上げる際に、
部下に伝えたメッセージ」

というのが

実に素晴らしいものだな、
かくありたいな、

と思うもので、
実に学びになりました。

以下、引用いたします。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

私がリクルートライフスタイルの社長を務めていた時、
ある新規事業が立ち上がりました。

事業の担当責任者を努める部長とマネジャーは
2週間に一度、私のもとに報告にきていたのですが、

こういう理由でうまくいかないという
否定的な話ばかり聞かされる期間が
2ヶ月間も続きました。

(中略)

このままのやり方で勧めてもうまくいかないと思い、
私は新規事業のミッションを変えることにしました。

具体的には、

”期末までの残り10ヶ月で
何でもいいから100個失敗する”

ように指示を出し、
定例ミーティングでは失敗したことだけを
報告するルールを設けました。

(※『ハーバード・ビジネス・レビュー 6月号
「個の尊重」が強い組織を作る より)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

■「KPI」なる有名な
ビジネス用語がありますが、

(KPI=”目標を達成する上で、
その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標

例えば、「営業数字」が目標だったら

・訪問件数
・商談数

などが”達成度合いに影響を与える指標”になり
「KPI」となります)

北村氏のお話は
まさにこの「KPI」を

『失敗した数』

に設定した、ということかと。

特に「新規事業」となると
何が正解かなどわかりませんから、

特に”失敗した数”というのが
重要な成果指標となるのは、

確かに納得、、、でございます。

そして続く話が、また興味深い。

(以下、上記引用の続きです)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

成功した話はいっさい聞かない。

平均すると1ヶ月で10個の失敗を
経験する必要があるので、
とにかく手数を増やすしかありません。

最初の1ヶ月、2ヶ月で聞かせられる失敗は
オペレーションでつまらないミスをした話が
中心でした。

しかし、3ヶ月経った頃から
高度な仮説を検証した結果の失敗が
いくつも出てきて、そこからは私自身も
驚くような学びがありました。

失敗の裏側には成功した話も
たくさんあったと思いますが、

あえてそれを聞かないまま
ミーティングを続けていくと

失敗を100個納品してもらったときには、
ビジネスは立派に成長し、

初年度で10億円弱を
売り上げる事業になっていました。

(※『ハーバード・ビジネス・レビュー 6月号
「個の尊重」が強い組織を作るより)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

大量の失敗→成功につながった、

という実に素晴らしい話ですね。

■「失敗」という響きは、

一般的にネガティブな印象があるもの。

だから失敗を避けようとする。
すると、慎重になる。

時には必要だけれども、
慎重になりすぎて、

「そもそもの手数を打っていない」

となった場合、

それこそ、一番の
”失敗”だと思うわけです。

なぜなら、

見える失敗はしていなくても、
そもそも勝負をしていないわけですから。

■「1戦しかしなくて、
一度も負けませんでした」

と小声でアピールするよりも、

「10戦して、
3勝7敗でした」

のほうが、

経験値としてはずっと得られているし
長い目で見た時に、ずっと前に進んでいるもの、

と思います。

■この話を聞きながら、
私自身の昔の話を思い出しました。

10数年前、新規営業で
1日100件電話かけをやっていたときに、

「100件電話をかけると
平均2~3件はアポが取れる」

ことを感じていました。

移動の隙間に、
アポの終わりがけに、ひたすら
電話をかけていたことがありましたが、

”暇さえあればバッターボックスに立つ”

ことを行うと、やっぱり
何かしらのヒットは得られるんだな、、、

と感じた思い出があります。

■そして、

1)そのプロジェクトをやりたい、
という思いがあり

2)『失敗を100個するように』
というミッションが上司から正式に与えられて、

3)その内容を報告する
(内省やフィードバックの機会がある)

としたら、

失敗を認められた上で
他者を巻き込んでいる動きになりますから、

上記の記事でもあったように、
同じ失敗をずっと繰り返して報告することにも、
いずれなりづらくなるのでしょう。

そうすると、自然と様々な工夫を
凝らしていく流れができるのだろう、、、

そして改めて素晴らしい取り組みだな、と
記事を読みながら感じたのでした。

■ケアレスミスや、
オペレーションのつまらないミスは
もちろん減らすことは大事です。

加えて勉強もして、
チャレンジのクオリティも高める
「自分を磨く」活動も大事。

しかし、一番重要なのは

”とにかく手数を打ち、
失敗を重ねるように行動量”

であるはず。

「創造的なチャレンジをし続ける」、

この土台さえあれば、
きっとどんな状況になっても、

前に進み、新しい経験が得られるのだろう
そんなことを改めて思います。

「とにかくバッターボックスに立つ」

このことを大事にしたい、
そのように思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

心配ならば私達は行動を起こすべきであって、
憂鬱になるべきではない。

カレン・ホーナイ(ドイツの精神分析家/1885-1952)

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