”先生を教育する本”から学ぶ、オトナの学び方(=経験学習)の効果的な技法
(本日のお話 2215字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、3件アポイント。
並びにランチ会食など。
*
さて、早速ですが本日のお話です。
”大人の最強の学び方”が何か?
それは「経験学習」と言われます。
つまり、自分が経験することから
学びを得る、ということですね。
(そのまんまですけど)
※参考バックナンバー:経験学習モデル
↓↓
学習心理学から「王道の学び方」を学ぶ ー学習転移モデルと経験学習モデルー
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/9742/
「経験学習」による能力向上と、社会人歴はどんな関係があるのか
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/9814/
そんな「経験学習モデル」について、
もっとも理論的かつ詳細に語っている本が、
『教師教育学』
というオランダで書かれた
先生のための教育の本である、
と最近大学院で学びました。
私自身、まだ
勉強途中ではありますが、
「経験学習モデル」を回すための
”効果的な質問”があり
実際に自分でもやってみたところ
大いなる気づきがありました。
今日はこの話について皆様に
学びと気づきをご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう。
タイトルは
【”先生を教育する本”から学ぶ、オトナの学び方(=経験学習)の効果的な技法】
それでは、どうぞ。
■経験学習とは
といい、
具体的経験(物事を体験する)
↓
内省的観察(自分自身を振り返る)
↓
抽象的概念化(上手くいく・失敗するパターンなど抽象化する)
↓
能動的実験(行動をする)
というサイクルで
学びを深めていく
大人の学習の仕方です。
”「知っている」と「している」は違う”
なんて、研修で言うことがありますが、
理論を「知っている」ことだけでは
つゆほども役に立ちません。
それを”持論”、すなわち
自分ごとにして使えるようにしないと
結局、実生活では役に立たない、
ということになります。
■ちなみに、このメルマガも私(紀藤)の
「経験学習」
を回す仕組みになっています。
私が日々経験した学びや
成功や失敗など、
・どんな出来事があったのか
・そこから何を学んだのか
それを
・言語化し持論化する
・メルマガのバックナンバーとして
タグ付けして記憶にピンどめする
ことによって、
仮に同じ事象が起こったときに、
良い選択をとることができる、
という影響があります。
振り返り、
気づきを言葉にすることは
実にパワフルな影響がある、
と感じます。
■、、、とはいいつつ、具体的に、
どうやって「経験学習モデル」を
回すと効果的なのか?
ここも気になるところ。
”振り返る”と言っても、
ただただ日記を欠けばいいのか、
というと違う気もする。
これを説明した
”経験学習モデルを回す技法(=効果的な問い)”
が、開発されております。
それがこんな問い。
(以下引用です)
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<省察のための質問>
◯第1&5局面
1,何を達成したかったのですか?
2,特に何に注意したかったのですか?
3,何を試してみたかったのですか?
◯第2局面(振り返り)
4,具体的な出来事はどのようなものだったのですか?
ー 何をしたかったのですか?
ー 何をしたのですか?
ー 何を思ったのですか?
ー どう感じましたか?
ー 生徒たちが何をしたくて、何をしていて、何を思い、
何を感じていたと思いますか?
◯第3局面(本質的な気付き)
5,質問4のそれぞれの答えの相互の関係性はどうですか?
6,文脈/学校が全体としてどのような影響を当てていますか?
7,あなたにとって、それはどういう意味をもちますか?
8、問題は何でしょう?(または、ポジティブな発見はありましたか?)
◯第4局面(別の選択肢)
9,別の選択肢としてどのようなものが考えられますか?
(発見を生かすための解決策や方法として考えられるものは?)
10,それぞれの選択肢の利点と欠点は?
11,次回はどのようにしようと決心しましたか?
※『教師教育学:理論と実践をつなぐリアリスティック・アプローチ』
F. コルトハーヘン (著),学文社,2012
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■これが、
”「経験学習」のための技法”
とのこと。
ちなみに、前提として
「先生」のためのものとして作られているので
生徒や学校という表現があります。
これはクライアントや部下などに変えれば
そのまま使えるか、と思います。
■そして、ただこの問いを例えば
・営業のプレゼンを行う時
・コーチングを行う時
・部下との1on1を行う時
などの出来事に当てはめても
十分に機能する内容になっているかと存じます。
■やってみるとわかるのが、
「自分が、いかに一方向からしか
振り返りができていないのか」
ことに気付かされると思います。
・自分はその時、何を感じていたのか?
もそうですし、
・目の前にいた相手が
何を感じていたのか?考えていたのか?
なんて問いは、一人で考えてみても
なかなか浮かんでこない質問だったりします。
■ただ、今回のご紹介したような
「経験学習の技法」
を広げて行うことによって
いろんな角度から
視点が拡がることになり、
自分が見えてなかったものが
見えてくる感覚が得られるはずです。
、、、ということで、
ぜひ皆様もよかったら
この「経験学習モデル」、
使ってみていただければと。
人事教育に関わる方は、
これをもとに研修の振り返りなどをやってみると
面白いかもしれませんね。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人間は一生に一度きりではなく、
一日ごとに気持ちを改めていかなければならないのです。
フローレンス・ナイチンゲール(イギリスの看護婦/看護教育学者/1820-1910)
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