「ピカソの雄牛」から学ぶ、相手に伝え、動かす技術
(本日のお話 1849字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は5件のアポイント。
その他研修企画など。
*
さて、本日のお話です。
「シンプルに伝えたほうが
相手に伝わる」
こと、ありますよね。
今日は”相手に伝える”ための
コミュニケーションのポイントとして、
とあるお話をご紹介させて
いただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「ピカソの雄牛」から学ぶ、相手に伝え、動かす技術】
それでは、どうぞ。
■私(紀藤)のエピソードですが
20代の若かりし頃。
求人広告営業をした時の思い出があります。
それは
「営業シーンでの失敗」
のお話。
*
新宿3丁目の
とあるインターネット企業に
当時憧れだった大変クレバーな先輩と、
営業同行をしてもらったのです。
■自分も気合十分。
ゆえに、
準備してきた企画書を語りに語り、
「なかなかいいカンジじゃね?」
くらいの手応えを感じつつ、
アポを終了したのでした。
■そして、アポが終了した後、
その憧れの先輩から、
歩きながら、ふとフィードバックを
受けたのでした。
「紀藤は一生懸命だね」
と、一言。
そして続けます。
「、、、でもね
”言葉の数を減らし”たほうが
お客さんに刺さると思うよ」
とのこと。
■その時は、どういうことか
よくわかりませんでした。
「?」が浮かびました。
丁寧に、色々説明したほうが
お客さんにより伝わるんじゃないか
、、、と思っていたから。
そこで先輩に聞いてみると
曰く、こういう話でした。
・例えるならば、全部ジャブ。
強い右ストレートがない
・”あれもこれも伝えようとして
結局何が一番重要かわからない”状態。
・「要は何か?」が届いていない
とのこと。
、、、なるほど、
確かにそうかもしれない…
と至極納得したのでした。
■また、別の仕事でも、
同じようなことがありました。
(営業よりもっと前の話です)
新卒で入った飲食店にて、
アルバイトの皆に
「今日気をつけること」
を朝礼で語るのが、
社員の仕事でした。
そこでも、
あれやこれや一生懸命語りました。
すると、それを見ていた
敏腕スーパーバイザーの方が、
朝礼が終わったあとで、
「なあなあ、紀藤。」
「一生懸命語るのはいいんだけどさ。
伝える事が多すぎて、
結局何に気をつければいいかわかんないよ」
、、、と言われたのでした。
「気をつけるポイントは、
多くても3つだよ。
それ以上になると、
とてもじゃないけど覚えていられない」
なるほど、、、。
そう思った20代のお話でした。
■そして、時を経て、
大学院に通い始めたアラフォーの今。
奇しくも同じような話を、
大学院でも聞いています。
人材開発・組織開発を探究しているので
ここでは研修の企画や設計を
皆で喧々諤々行います。
そこで教授からこう聞くのです。
「皆さん、において、
”「何を伝えるか」も大事だが
「何を伝えないか」も大事” です」
「ここからは、
ワークショップで”伝えないこと”を
削ぎ落としていくステージです」
というお話を聞いたのでした。
■そして、その際に
例え話として、
『ピカソの雄牛』
という、ある絵についての
エピソードを紹介してもらったのですが、
その話が実に印象に残りました。
*
『ピカソの雄牛』とは、
”ピカソがリアルに、写実的に書いた「雄牛」。
そこから、少しずつ線を消していき、
どんどん抽象的にしていく。
線を減らし続け、抽象化していく。
何処まで減らせば「雄牛」とわかる
ぎりぎりのラインになるのか”
これを追求していった、
ピカソの実験的な作品です。
※気になる方は、
「ピカソ 雄牛」で調べてみてください。
■つまり、
『最も伝えたいことは何なのか?』
を徹底的に追求し、
その他のことを削ぎ落としていく。
このスタンスこそが、
「本当に伝えたいことを
相手に伝えるためのポイント」
ということ。
情報が多くなればなるほど、
相手には伝わらなくなる。
伝えれば伝える程、
情報の重要性は薄まり、
相手が受け取るものも少なくなる
、、、これは
皆さまも感じるところではないかと思います。
■ゆえに、
・研修・ワークショップ
・営業の顧客へのプレゼン
・会議での発表
・相手へのフィードバック
・上司への報告の際
、、、などなど、
これぞ!と伝えたいメッセージを敢えて絞り、
『「ピカソの雄牛」のごとく、
あえて情報を減らす』
ことで、相手の心に
残リ続ける確率も高まっていきます。
■もちろん、
全てのケースでそうしましょう、
というわけではありません。
(もちろん説明がたくさん必要、
求められている場面もありますので)
しかしながら、
「相手を動かしたい!」という時は、
敢えて絞ることは使えるコミュニケーション術
と言えるかと思います。
、、、と、ついつい喋りすぎる
自分への戒めも込めて。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
小利を見れば即ち大事ならず。
孔子(古代中国の思想家・儒教の創始者/BC551-479)
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