今週の一冊『コーチング入門 第2版』
(本日のお話 2115字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、
お勧めの一冊をご紹介させていただく、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は
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『コーチング入門 第2版』
本間正人(著)/日本経済新聞出版
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です。
■「コーチング」は、
よく知られた、代表的なマネジメント技法の
一つになりつつあるように思います。
始まったのは2000年代ですが、
最近ではオンラインのコーチングサービスを始め、
企業でも”コーチング”という
キーワードが多く知られるようになりました。
そして、このメルマガでも
「コーチング」を題材に、
いくつかご紹介してまいりました。
※参考バックナンバー:
「コーチングの技術を3週間で身につける!コーチングシリーズ」
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10061/
■ちなみに最近は、
プロのコーチとしての資格を取る人も増え、
同時にそれらを育成する機関も
数多く存在するようになりました。
プロフェッショナルコーチといえば
・国際コーチング連盟(ICF)
は1番有名な国際資格でありますし、
日本で言えば
・CTI(CoachingTraining Institute)
・コーチエイ
などは大手のコーチ育成機関として
知られています。
需要が高まる中で様々な流派も登場し、
「何を大切にするか」という“色“も
育成機関ごとに出てきている、、、
そんな現状が「コーチング業界」かと思います。
■さて前置きが少し長くなりました。
では、そんな今において、
「コーチングとは何か?」
「その歴史は何か?」
「どのような種類があるのか?」
といった
”コーチングの概念や歴史“
について、そして、
「コーチングの基礎的なスキルには
どのようなものがあるのか?」
という
“コーチングの基礎的なスキル“
について、
論理立てて、
シンプルかつわかりやすく
解説してくれている凝縮された一冊が
今回ご紹介している『コーチング入門(第2版)』です。
■たとえば、
”コーチングの種類”
の解説について。
なんとなくごっちゃにしがちなものも、
きちんと定義をして、説明してくれています。
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<コーチングの種類>
(1)ビジネス・コーチング(Managerial Coaching)
企業の管理職・監督職が、コーチングのスキルを活用し、
日常のマネジメントの中で業務目標を達成しつつ、
部下・後輩の指導育成に取り組むことを指す。
(2)プロフェッショナル・コーチング(Professional Coaching)
プロのコーチが、クライアントから報酬を受け取り、
目標達成や問題解決のサポートを行うことを指す。
※その中にも、
・パーソナルコーチング・・・個人向けのコーチ
(趣味や生きがいの想像、家族関係など多岐にわたる)
・エグゼクティブコーチング・・・企業のトップや経営幹部向け
(企業経営に関するものが多く、マネジメントの経験や知識が有効)
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等の説明をしてくれています。
正直、コーチング本は、
これらのことを一緒くたにしているものも多く、
改めて概念として整理されると、
色々な流派や種類が増えている中で
整理をすることができるもの。
丁寧に記載されていることに
私(紀藤)は小さな感動を覚えていました。
■また、
“コーチングの基礎的なスキル“
についても同様です。
これも細かく分けると、
膨大な内容になってしまいます。
ただ、この書籍ではあえて
コーチングのスキルは
(1)傾聴
(2)承認
(3)質問
の3つである、
と絞り、
そこから派生する形で
具体的な技法を展開する形で整理をしてくれています。
たとえば、
「(1)傾聴」も“5つのポイント”とし、
「か」:環境を整えよう(聞きやすい空間を作る)
「き」:キャッチャーミットを準備しよう(相手の話を受け止める言葉を持つ)
「く」:繰り返し、あいづち、うなづきを入れて
「け」:結論を急がない
「こ」:心を込めて
と端的に整理をします。
■また、
「(3)質問」についても、
“7種類の質問“とし、
1、YES/NOで尋ねる質問
2、YESを引き出す「念押し、確認」の質問
3、NOを引き出す質問
4、自由回答で意見を尋ねる質問
5、自由回答で事実を尋ねる質問
6、選択肢を選ぶ質問
7、数字で答える質問
というように、、
基本的かつ重要なところを
端的にまとめてくれています。
長く書くことは出来ても、
ポイントを凝縮して絞るのは、
実に難しいもの。
その中で、この一冊は、
”エッセンスを凝縮した
バイブル的は一冊”
と私は感じました。
■コーチングは、実に深いです。
奥深さ、そして可能性、難しさから、
私(紀藤)の師匠は
「コーチングに入口あって出口なし」
と言っていましたが
大変、納得します。
それくらい深い世界であるがゆえ、
なんだか複雑になりそうですが、
今回ご紹介の
『コーチング入門』を読めば、
あらゆるコーチング育成機関で言われている、
基礎情報を網羅できると、私は思います。
(個人の感想です)
■この著書で言っていることを、
自分が実践を経て、
具体的に使いこなせるようになれば、
相当のレベルにもなるのでしょう。
「コーチングを初めて学ぶ方に、
一冊だけご紹介する」
というのであれば
個人的に今回の一冊を
ぜひお勧めしたいな、
と思った次第です。
私も、もっともっと
振り返りつつ勉強したいと思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<今週の一冊>
『コーチング入門 第2版』
本間正人(著)/日本経済新聞出版
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