組織は、今日も明日も順調に、課題だらけ
(本日のお話 1316字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件の研修の立ち会い。
午後からは、組織開発のプロジェクトでした。
また夕方からは大学院の打ち合せなど。
*
さて、本日のお話です。
立教大学大学院にて
現在、人材開発・組織開発を学んでおり、
そちらの主査である中原淳先生の言葉を
組織に携わらせていただく中で、
まさに噛み締めております。
今日はこの言葉のご紹介と共に、
学びと気づきを皆さまに
ご共有させていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【組織は、今日も明日も順調に、課題だらけ】
それでは、どうぞ。
■様々な組織で、
現状のインタビューや
ワークショップなどを行うと
「人と組織の課題」
なるものがわんさか出てきます。
■それらの課題を特定し、
研修でスキルトレーニングを行い、
新しい知識やスキルを獲得したとて、
現存していた課題が急に
霧が晴れるように消えてなくなる、
、、、となればよいのですが、
実際はそんなに甘くありません。
■一つのことを変えるのにも、
個人であれば実践が必要ですし、
いわんや組織となれば
多くの人の考え方、利害が混ざり合いますから
一つの取組みを成功させるためには
粘り強い対話、多くの労力、
相応の時間が必要になるものです。
かつ、砂浜に作った砂の城のように
せっかく作り上げた体制も、
ひとたび大きな波がやってくれば
積み上げてきたものが流されまた作り直しになる…
なんてこともあったり。
そんな現状を考えてみると、まさに
『組織は、今日も明日も順調に、課題だらけである』
とは、言い得て妙だな、、、
などと思ったのでした。
■組織課題を解決する取り組みについて、
これまでは、「人」に対して従来の短期集中で行う、
”単発のイベントの研修”
が多いものでした。
それは花火大会のように
その時に盛り上がって明日から頑張ろう!
というスタイルのものです。
しかし、本当に行動変容をもたらすものは
人であれ組織であれ、1日のイベントではなく
”継続するプロセス”
であるものです。
半年や1年間かけて進行し続けてこそ、
変化を起こすことができると私は感じています。
■そして、まさに
継続するプロセスの代表は「組織開発」。
(と今行っていて思います)
「組織開発」は、研修のように
新しい知識やスキルを
講師から打ち込むものではなく
”皆との対話”を主として
進行していきます。
一見地味で、派手さはなく、
じんわりとした取り組み。
かつ、”対話”とは「話すこと」が中心のため、
「誰でもできるじゃん」とその重要さが
軽視されがちかもしれません。
■しかし、これまで語られていなかった、
あるいはなんとなく感じていた
・”隠されていた真因”が「見える化」され、
向き合うべきものと捉えられ、
・「ガチ対話」を通じて、
お互いの本音の部分を理解し合い、
・「新しい未来」を、対話を通じて作りあげていく
というプロセスは、
チームや組織が、
新しい未来へ漕ぎ出すために、
大変重要なプロセスです。
■そのためには、
「明日から急に変わること」を求めるのではなく
Anderson(2017)が示した
組織開発の倫理でも語られるように
”人と組織には、
必ず発達していく”
という信念を持ち、
共に歩み続けることが大事なのだろうな、
と思います。
『組織は、今日も明日も順調に、課題だらけ』
ではありますが、
だからこそ、決して嘆くのではなく、
「そんなものだよね!」と前向きに取り組むことが
大切ではなかろうか、とも思います。
そして、人も組織も必ず良くなっていけると信じ
その弛まぬ関わり、取り組みこそが、
組織開発実践者に求められるのだろう、
、、、と私自身、
振り返りを含めて思った次第です。
私自身、もっともっと修行をして
貢献していけるようになりたい、とも思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
成功が上がりでもなければ、失敗が終わりでもない。
肝心なのは、続ける勇気である。
ウィンストン・チャーチル(イギリスの政治家・作家/1874-1965)
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