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2769号 2021年9月20日

「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)

(本日のお話 1656字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は宮崎にておやすみ。
また、大学院の補講の映像など見ていました。

今日は昨日の私(紀藤)が学んだ
補講の復習も兼ねて、

「学習研究の歴史」

について学びと気づきを
皆さまにご共有させていただければと思います。

タイトルは、

【「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)】

それでは、どうぞ。

■「学ぶ」とは何か?

このメカニズムについて、
これまでの100年以上の歴史の中で、
多くの研究がなされてきました。

それが、

「学習心理学」

と呼ばれるもの。

今の教育に
大きな影響を与えています。

■ちなみに「学習心理学」とは

1,人はどうやって学んでいるのか?

2,どうすればより良く学べるのか?

について解明し、そこから
より効果的な学ぶ方法を
明らかにしてくれる学問です。

よって、

この学習心理学の基礎となる
主要な考え方を抑えることで、
より良く学ぶことができる、

と言えるのでしょう。

■そして、
この「学習心理学」には

「4つの歴史的発展がある」

と言われております。

この事を整理しつつ
学んでいきたいと思います。

■まず最初は、

【初期記憶研究(1900年)】

から始まりました。

これはかの有名な

『エビングハウスの忘却曲線』
(Ebbinghaus 1885)

が代表的な研究です。

忘却曲線とは、

・無意味つづりの単純暗記をさせる
・どれくらい記憶が保持できるのか?

を実験したもの。

結果、

20分後には、節約率が58%
1時間後には、節約率が44%
1日後には、節約率が26%
1週間後には、節約率が23%
1ヶ月後には、節約率が21%

※Wikipedia「忘却曲線」より

となり、人が忘れる、
または覚える記憶のメカニズムを
解き明かそうとしました。



このことから学べるのは、

”人は忘れる”

というシンプルですが
当たり前のことでしょうし、
これらのメカニズムを知ると、

「復習の大切さ」

を感じさせられます。

このことは、今の受験生の

”学習アプリ(復習アプリ)”

にも活かされていますね。

■そして、時代が少し進みます。

次は、

【行動主義心理学(1920年)】

です。

ここでは、

「そもそも”学ぶ”って何よ?」

「行動が変わることじゃね」

と、

「学習=行動変容」とし、
目に見える”行動”に着目をしました。



この行動主義心理学で
有名な実験が、

『パブロフの犬』

の実験です。

パブロフは、

犬に、
「肉(食事)」を出すタイミングで
「ちーん」とベルを鳴らすことをしました。

肉を出せばヨダレ(無条件反応)が出る。
ここにベルを挟むのです。

そして、何度も

「肉出す」=「ベル鳴らす」
「肉出す」=「ベル鳴らす」
「肉出す」=「ベル鳴らす」

と繰り返しました。

すると、

「ベルが鳴ると肉が出る」

と”学習”をし、

ベルが鳴ると肉が”でなくても”
ヨダレが出るようになった。

つまり、

”「刺激(ベル)」と
「反応(ヨダレ)」のセットができた = 学習した”

のでした。

これを『レスポンデント行動』と呼びました。

■ちなみに、
行動主義心理学で
スキナーの実験も有名です。

”ラットがレバーを押すと、
餌が出る”

という仕組みにする。

すると、

”ラットが(餌を期待して)
自発的にレバーを押すようになる”

ことがわかりました。

つまり、

・餌により(=報酬)
・レバーを押す行動が強化された

わけです。

これを『オペラント行動』と呼びました。

■これらを見てみると、

また、学びを
科学できるかと思います。

例えば、

「望ましい行動に”ご褒美”を与えれば
その行動は強化される」

というメカニズムは、
今にも通じますね。

例えば、

・宿題やったらゲーム、
・お手伝いしたらおやつ

みたいなのは、まさに
オペラント行動を活かした

”オペラント条件づけ”

なるものでしょう。

ちなみに、私(紀藤)も

「研修を実施したら、焼肉かケーキ」

として、

精神力を使う研修のあとに、
自らご褒美を与えることをしております。

(そして研修がんばろう!としております)

これも
「行動主義心理学」の
学習研究の成果なのですね。

、、、ということで、

少し長くなりましたので、
明日に続けたいと思います。

「認知主義」と「状況論」について
また整理をしたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

20歳だろうが、80歳だろうが、
とにかく学ぶことをやめてしまったものは老人である。
学び続ける者は、みな若い。
人生においていちばん大切なことは、頭を若く保つことだ。

ヘンリー・フォード(1863-1947)

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