「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)
(本日のお話 1656字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は宮崎にておやすみ。
また、大学院の補講の映像など見ていました。
今日は昨日の私(紀藤)が学んだ
補講の復習も兼ねて、
「学習研究の歴史」
について学びと気づきを
皆さまにご共有させていただければと思います。
タイトルは、
【「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)】
それでは、どうぞ。
■「学ぶ」とは何か?
このメカニズムについて、
これまでの100年以上の歴史の中で、
多くの研究がなされてきました。
それが、
「学習心理学」
と呼ばれるもの。
今の教育に
大きな影響を与えています。
■ちなみに「学習心理学」とは
1,人はどうやって学んでいるのか?
2,どうすればより良く学べるのか?
について解明し、そこから
より効果的な学ぶ方法を
明らかにしてくれる学問です。
よって、
この学習心理学の基礎となる
主要な考え方を抑えることで、
より良く学ぶことができる、
と言えるのでしょう。
■そして、
この「学習心理学」には
「4つの歴史的発展がある」
と言われております。
この事を整理しつつ
学んでいきたいと思います。
■まず最初は、
【初期記憶研究(1900年)】
から始まりました。
これはかの有名な
『エビングハウスの忘却曲線』
(Ebbinghaus 1885)
が代表的な研究です。
忘却曲線とは、
・無意味つづりの単純暗記をさせる
・どれくらい記憶が保持できるのか?
を実験したもの。
結果、
20分後には、節約率が58%
1時間後には、節約率が44%
1日後には、節約率が26%
1週間後には、節約率が23%
1ヶ月後には、節約率が21%
※Wikipedia「忘却曲線」より
となり、人が忘れる、
または覚える記憶のメカニズムを
解き明かそうとしました。
*
このことから学べるのは、
”人は忘れる”
というシンプルですが
当たり前のことでしょうし、
これらのメカニズムを知ると、
「復習の大切さ」
を感じさせられます。
このことは、今の受験生の
”学習アプリ(復習アプリ)”
にも活かされていますね。
■そして、時代が少し進みます。
次は、
【行動主義心理学(1920年)】
です。
ここでは、
「そもそも”学ぶ”って何よ?」
↓
「行動が変わることじゃね」
と、
「学習=行動変容」とし、
目に見える”行動”に着目をしました。
*
この行動主義心理学で
有名な実験が、
『パブロフの犬』
の実験です。
パブロフは、
犬に、
「肉(食事)」を出すタイミングで
「ちーん」とベルを鳴らすことをしました。
肉を出せばヨダレ(無条件反応)が出る。
ここにベルを挟むのです。
そして、何度も
「肉出す」=「ベル鳴らす」
「肉出す」=「ベル鳴らす」
「肉出す」=「ベル鳴らす」
と繰り返しました。
すると、
「ベルが鳴ると肉が出る」
と”学習”をし、
ベルが鳴ると肉が”でなくても”
ヨダレが出るようになった。
つまり、
”「刺激(ベル)」と
「反応(ヨダレ)」のセットができた = 学習した”
のでした。
これを『レスポンデント行動』と呼びました。
■ちなみに、
行動主義心理学で
スキナーの実験も有名です。
”ラットがレバーを押すと、
餌が出る”
という仕組みにする。
すると、
”ラットが(餌を期待して)
自発的にレバーを押すようになる”
ことがわかりました。
つまり、
・餌により(=報酬)
・レバーを押す行動が強化された
わけです。
これを『オペラント行動』と呼びました。
■これらを見てみると、
また、学びを
科学できるかと思います。
例えば、
「望ましい行動に”ご褒美”を与えれば
その行動は強化される」
というメカニズムは、
今にも通じますね。
例えば、
・宿題やったらゲーム、
・お手伝いしたらおやつ
みたいなのは、まさに
オペラント行動を活かした
”オペラント条件づけ”
なるものでしょう。
ちなみに、私(紀藤)も
「研修を実施したら、焼肉かケーキ」
として、
精神力を使う研修のあとに、
自らご褒美を与えることをしております。
(そして研修がんばろう!としております)
これも
「行動主義心理学」の
学習研究の成果なのですね。
、、、ということで、
少し長くなりましたので、
明日に続けたいと思います。
「認知主義」と「状況論」について
また整理をしたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
20歳だろうが、80歳だろうが、
とにかく学ぶことをやめてしまったものは老人である。
学び続ける者は、みな若い。
人生においていちばん大切なことは、頭を若く保つことだ。
ヘンリー・フォード(1863-1947)
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