クライアントとの「美しい別れ方」を考える
(本日のお話 1,600字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は8件のアポイント。
また夜は大学院の打ち合わせ2件でした。
*
さて、本日のお話です。
先日、大学院にて
人材開発・組織開発において、
”内部コンサルタント
外部コンサルタント”
のそれぞれの違い(メリット・デメリット)
について学びました。
その内容を見て、考えながら、
”クライアント組織との関わり方”
について自分を振り返り、
考えさせられたのでした。
本日はそのお話について、
学びと気付きを皆さまにご共有させて
いただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【クライアントとの「美しい別れ方」を考える】
それでは、どうぞ。
■「クライアントとの
別れ方を、最初から考えています」
先日、大学院の授業で、
大学院の1年先輩であり、
現在バリバリ活躍している
人材開発・組織開発コンサルタントの方が、
こう語っていました。
*
そして、また別の日でも、
組織開発のプロフェッショナルの先輩が
「どのように
別れるかを考えますね」
と言っていました。
■どうやら、
外部のコンサルタントは
「別れ方」が肝のようだぞ…
と文脈からも察しました。
同時にそれは私自身、
どこかで考えていたこと。
ゆえに、じんわりと胸に残りました。
■話がちょっと横にそれますが、
ビジネスのマーケティング用語に、
”ライフタイムバリュー(LTV)”
という言葉があります。
これは、
・顧客生涯価値(=Life Time Value)
すなわち、
”ある顧客から生涯に渡って
得られる利益”
を意味します。
あるお客様とずっと付き合い続けていけば、
その分、チャリンチャリンと
利益は上がり続けるわけです。
ビジネスとしてはよいし、
ロイヤルカスタマーとも言える。
■…しかし、です。
ことクライアント目線で見た時に、
”ずっとクライアントであり続けることは
本当に望ましいことなのか?”
と問うた時に、
そこにはもしかすると
疑問符が浮かぶのかも知れません。
■例えば、私(紀藤)の領域である
人材開発・組織開発において
自分を頼りにしていただけることは
実に嬉しいし、ありがたいことです。
しかし、それは同時に
”自分が関わる必要がある状況”
ということであり、
”人や組織において、
外部コンサルタントに頼らせている状況”
という見方も出来るわけです。
もちろん、スタートや始まりのフェーズでは、
外部の力によって、グッと引き上げることも重要。
しかし、それらを巡航していくステージ
すなわち、「文化」や「仕組み」にしていくときには、
外部コンサルタントは、少しずつ
そこから離れていくことも考えなければいけない、
とも言えるのです。
■そう考えてみれば、
外部コンサルタントが目指すところは
”コンサルタントがいなくても、
自分たちで解決できる状態を作ること”
が目指すゴール。
そして、その前提において
考えるべき問いとは
”クライアントと付き合い始めたときから
『美しい別れ方』をどう実現するか?”
という、
胸がきゅっとするような
寂しい、でも大切な問いなのだと思うのです。
■人材開発・組織開発に関わる場合、
”内部コンサルタント”と
”外部コンサルタント”では
それぞれの関わり方に、
メリット・デメリットがあります。
そして、
”外部コンサルタント”のデメリットは
関わる度に費用が発生することも含め、
「いつかは別れる運命にある」
ことが一つ挙げられます。
■しかし、よく考えてみれば
自分が生涯関わることができる
組織や投資できる時間は限られています。
…とすると、
特に外部コンサルタントは
(ともすると内部コンサルタントも)
関わった組織が、
継続的に成果を出し続けられるよう、
「人」や「仕組み」を残していくこと。
すなわち
『美しき別れ方』
を考えることはやはり重要なのでしょう。
クライアント組織の中に花を咲かせて、
そして次の街へ旅立って行く。
そんな「花咲爺さん」のような人に
なりたいな、と思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
三流のリーダーは「カネ」を残す。
二流のリーダーは「事業」を残す。
一流のリーダーは「人」を残す。
細谷英二(りそなホールディングス会長/1945-2012)
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