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2809号 2021年10月30日

「言葉で伝える」上でのお作法

(本日のお話 1553字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
またワクチン接種後の倦怠感を覚えた1日でした。

気合で熱をださないつもりでしたが 
やはり熱は出るんですね(当たり前か)



さて、ある書籍を読んでいて
その中に考えさせられる文章がありました。

本の内容は

「言葉にして伝える」

ことについて。

今日はそのお話からの学びと気付きを、
皆様にご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは、



【「言葉で伝える」上でのお作法】



それでは、どうぞ。



■「言葉で伝える」ことを

やや大げさに捉えると、

”相手の時間を頂戴して
 自分が話をしている”
 
とも捉えることができます。


以前、私の上司が、


「”20人の会議で10分発表する”ことは、

 20人×10分=200分、
 つまり3時間の使っていることを意味する。
 
 あなたの発表に
 その価値はあるか?」


と言っていたことを思い出します。



■うわあ、重たい…(汗)

と正直、当時は思いましたが、

有限である時間を使って働き、
そして生活をしているわけですから


誰かに「話をする」ことは、

(もちろん目的によりますが)
”相手の時間を頂戴している”

という感覚を持つことは、
大切だよなあ…

と思ったのでした。




■そんな中で、今読んでいる

『頭の中を「言葉」にして上手く伝える。』
山口 謠司 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B076D5BWPV/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_MP1RYYC1830THNH5Q2SS

という本があります。

その中で、こんな文章が
紹介されていました。


孔子の死後に活躍した
儒学者のひとり「筍子」が

”底の浅い人の受け売り”について
「口耳之学」として、残した言葉です。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「小人の学は、耳より入りて、口より出ず。

 口耳の間は、すなわち四寸なれば、
 
 いずくんぞ以って七尺の軀を美とするに足らんや」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その意味は、


”器の小さな人は、耳から学んだことを、
 すぐに口から出してしまう。
 自らの中になんの溜めもない”

 
とのことです。

つまり、

受け入りの耳学問を
得意げに話をしていると
バレてしまいますよ、

ということです。

そして、大体その手の話を

悦となってペラペラと
無自覚に話をしてしまう人は、
話が薄く、軽いものだ

…と。



■この言葉をきいて、
私自身、ドキっとした感じがしました。


というのも、私(紀藤)も

”直感的に話しすぎる傾向”

があるから。


沈黙をしていると、
その時間がなんとなくもったいなく、

アイデアを拡げる、という意味で
喋りながら発散させるように話すことがあります。

口火を切る、という意味なら
よいかもしれません。



■ただ、ともすると


・自分の中で熟成されていない
 どこかで見聞きしたものを語っているのみ

・言葉数だけ多くなって、
 厳選された発信になっていない
 
・全部伝えようとして
 相手を混乱させてしまう
 


ことになっていたとしたら、
よろしくないよなあ、

と反省をしたのでした。



■殆どの人において、
相手と自分の間には

知識の差もあるし

見ている風景の違いもあるし、

その背景にある、考え方や
価値観の違いもあるものです。


そんな中で、

”身を委ねるように
 喋りたいことをしゃべる”

ことをしていたら、
当然伝わるはずもない、

と思ったのです。



■そういった意味で


1)相手の時間を頂戴していると認識する

2)前提として、
  相手との知識や考え方の違いを認識する

3)その上で自分の中でできるだけ
  練り上げた言葉で伝えられるよう心がける


というスタンスは

誰かに物事を伝えるときの
ひとつのマナーとなり得るのではなかろうか、

…と思った次第。 



■最近、

仕事でも大学院でも
新しいプロジェクトに携わり

”答えなき問い”
”議論の軸が見つからない話題”

に向き合う中で、

混沌としがちだからこそ
その混沌を混沌のままにしないためにも、

改めて

「言葉にして伝える」

上でのお作法を、
意識していきたいものだ、

と思いました。

自戒を込めて。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

長い議論も短い議論も目指す目的は同じだということを、
よく理解するべきである。

エピクロス(古代ギリシャの哲学者/BC341-270)

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