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『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

今週の一冊『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

2831号 2021年11月21日

(本日のお話 1875字/読了時間3分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は終日大学院の授業。
内容は、人材開発・組織開発論と
データアナリティクス演習なり。
昨日も濃厚でした。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する、
今週の一冊のコーナー。

今週の一冊は、

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『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

菅俊一 (著), 高橋秀明 (著), 佐藤雅彦 (著)


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です。



■人は、なぜその意思決定をしてしまうのか?

人が物を買うという意思決定をするとき
何かしらの「心理」が働くものです。



例えば、

・周りが良いって言っていると、
 ついそれが良いものに見えたり、

・2000円で送料無料!とかなると、
 つい不必要なものを追加で買ってしまったり、

・あるレストランで
 松竹梅のランチがあると、
 なんとなく真ん中の価格帯を選んでしまう
 
みたいに。



■そのような
「心理学」×「経済学」の融合されたものが、

『行動経済学(Behavioral Economics)』

と呼ばれています。


ちょろっとトリビア的な真面目な話をすると、

「行動経済学」とは
ダニエル・カーネマン
そしてエイモス・トヴェルスキーという心理学者が
創始者とされています。

全社のカーネマンは行動経済学を唱えた功績で
ノーベル経済学賞を受賞しました。

その背景として、
これまでは経済はマクロ経済というように、
GDPや金利、国債などの大きく抽象的な概念が
取り扱われてきましたが、

最近の潮流として

「個人がなぜ、
 そのような経済活動をするのか?」

に注目が集まってきた、とのこと。

そうすると、必然的に
「心理学」が注目されるわけですね。

そしてそれは身近な話だから
「面白い」のです。


■ゆえに、

・人の集団心理
・バイアス
・錯覚
・思い込み、、、

等々、真っ当に考えたら
それ”ヘンテコ”じゃね?

と思ってしまう人間心理の面白さを
見事に描き出してくれた作品であり、

こういった話が好きな人には
よだれものの本かと思います。



■ちなみに本書の魅力的なところの
1つは、

「マンガであること」

です。

行動経済学の代表的な効果が
23の短編マンガとして
まとめられています。

しかも、よくあるあるな
まじめなマンガではなく、

ギャグセンスも抜群で、
つい笑みがこぼれてしまうような
脚本と絵も素晴らしい。

かといって内容も浅くなく読み応えがある。
(大学院の授業でも紹介されていました)

このバランスは芸術を感じます。



■そして、2つ目は

「自分ごとで捉えやすい」

こと。


脳内に負荷がさほどかからず、
サクサク、ストレスなく
読み進めていく中で、

「確かに…
 自分も無意識でこういうこと
 しがちだよなあ」
 
と我が身にも
無意識のうちに発動されている

「心理学の影響」
を感じて、ハッとさせられるのです。

そして、そのような影響を知れば、

「心理学を利用した
 ”より買わせよう”という
 販売者の策略に引っかからない」

でしょうし、裏を返せば

「上手くそれらを利用して
 販売者として営業に活用する」
 
こともできるでしょうし、
あるいは、

「行動経済学の考えを活用して、
 自分自身を自然と”その気”にさせる」
 
というのもありでしょう。

いずれにせよ、身近だからこそ
使えることはたくさんありそうです。



■ということで、
以下、本書のご紹介です。

Amazonより引用です。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

人は、なぜそれを買うのか。
安いから? 質がいいから?

否。そんなまっとうな理由だけで、人は行動しない。
そこには、より人間的で、深い原理が横たわっている。

この本には、その原理が描かれている。
漫画という娯楽の形を借りながら。

雑誌「BRUTUS」の人気マンガ連載「ヘンテコノミクス」が
ついに単行本化!
いま最も注目されている学問「行動経済学」の理論が
サザエさん並みに楽しく学べる唯一無二の一冊です!

人間の経済行動の真実とその理論が
なんと漫画になってあなたに迫る!


◎「塀の落書き」の巻――報酬が動機を阻害する

悪ガキたちの塀の落書きに悩む家の主が
行った秘策とは?
  ――【アンダーマイニング効果】

◎「れんが亭の新メニュー」の巻――真ん中を選ぶ心理

仲良し三人組がよく使うレストランに新メニューSが登場。
その時から、彼女たちはいつも避けていた
高いランチAを選んでしまうのであった。それはなぜ?
  ――【極端回避性】

◎「保母さんの名案」の巻――罰金による罪の意識の軽減

お迎えの時刻を守らない母親たちに対して
保育園が取った対抗策は
なんと逆の結果を招くのであった。
 ――【社会を成立させているのは、モラルかお金か】
 

全23話の「行動経済学まんが」に加え、
書き下ろしコラム「発見!こんなところにヘンテコノミクス」、
ユニークなビジネス用語解説マンガ「ヘンテコミック」など
愉快痛快でためになるページが次から次へと連続登場!

発見と驚きがクセになる「行動経済学」の決定版。
読むと、新しいあなたがそこにいます。

ここには、本当の経済学がある!


※Amazon本の紹介より

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

面白い。
勉強になる。
そして使える。

一石三鳥の本(まんが)です。
マンガだけではなくコラムも濃厚で必見。

オススメです。

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<今週の一冊>

『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

菅俊一 (著), 高橋秀明 (著), 佐藤雅彦 (著)


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