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2844号 2021年12月4日

「安定」か「固定」かを、自らに問う

(本日のお話 2056字/読了時間2分半)

■こんにちは。紀藤です。

ここ2週間くらいで、
コーチングに30時間ほど
携わらせていただいております。

色々な方のお話を聞くのは、
実に興味深いものです。



そんな中でコーチングのやり方について
自らを振り返り、反省することがありましたので、

今日はそのお話について
思うところをお伝えできればと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【 「安定」か「固定」かを、自らに問う 】

それでは、どうぞ。

■人は

「予測できると、安心できる」

生き物かと思います。

「未知」のことは、
好奇心と同時に、
どこか不安もあるものです。

ゆえに、
(それがたとえネガティブな結果であっても)

「こうすればこうなる」

と結果の予測が出る行動を選ぶこと、
往々にしてあるものです。

■例えば、

コーチングのトレーニングを、
管理職の方にしていても
そんなことを感じました。

管理職の方が、いいます。

「傾聴、大事ですよね

たしかに頭では
”傾聴”とわかっているのだけど
ついしゃべってしまいます。

沈黙とか、どうしたらいいか
わからないんですよね。。。」

というように。

■深ぼってみると

「スッキリした答えをどんなときでも
上司は出さなければいけない」

という価値観があると同時に、

上司(自分)が指導をする

部下が「わかりました」というパターン

になれすぎて、
それを打ち壊すことが難しい、

という状況があることが
わかりました。

■いつもと違う行動、たとえば1on1で

・部下が何を考えているのかを聞く、とか
・頷き、受け止める

と未知の行動がもたらす
未知の結果が不安で、

なかなか踏み出せない、
ということもあるのだな、

と思ったのでした。

■もちろん、経験から導く
「自分なりのやり方」も大事です。

回し始めたベーゴマが
一定の場所に安定していくように、

ある程度、自分のパターンがないと
認知コストを毎回割かれすぎて、
疲れ果ててしまいます。

ゆえに、
経験によって導き出されたやり方は
自分の自然な作用としての省エネであり、
一つの答えではあります。

ゆえに、否定するものでもないかと。

■ただ、求める結果に対して、

「今が本当の本当に完成型か?」

と問うてみると、
どれだけ優れていたとしても、
きっとそんなことはないと思うのです。

アップデートできることは、
まだまだあるはず。

1年後、3年後、5年後の自分から
今を振り返ってみれば

今のやり方も発展の途中と
考えるのは、不自然なことではないか。

■そして私自身も

今回コーチングをしていく中でも、
同じように「固定化」しているのかも、、、

と感じるシーンがありました。

例えば、

・傾聴
・承認
・質問
・フィードバック

などをする中で、

”いつもの繰り返し(傾聴)”
”いつもの承認”
”いつもの質問”

というように

「自分が使い勝手がよく、
こうすればこんな結果が予測される」

というものが増えてきたことを
感じていました。

同時に、
そればかり多用している自分に
ふと気づいたのでした。

■イメージでいえば、

・得意技が2~3できてきて、
それで十分に戦える


・それに頼ってしまい
他の技を磨けていない
(その背景には「未知が不安」という
気持ちが存在している)


・結果、自分の幅が広がっていない

という感じでしょうか。

■これらの状況を、
自分で認識していればよいですが、仮に

・いつもの武器がある
・それを使えば予測できる結果がでる
・現状の改善を考えない
(他のことを試そうとしない)

状態が無意識に続いているならば、

それは

「やり方が安定してきた」といえば
聞こえはよいのですが

一方、

「やり方が固定化してしまっている」状態に
陥ってしまっている、とも言えるのかも、

と自分自身を振り返り、
思ったのでした。

■…とすると、

自らをアップデートし続けるために
そして他者により効果的に貢献するために

いくつかの心構えが役に立つのでは、
と思います。

例えば、

1,自分のやり方が安定してきたら、
それは「固定化」の兆候ではないかと問うてみる

2,自分のやり方を見直すために、
定期的に他のやり方を取り入れる
(本や他者など外部情報を入れていく)

3,他者からのフィードバックをもらい
自分のやり方を振り返る

などは、王道ですが
大切なポイントのようにも思います。

■今回、コーチングを集中的にやった後、

これまで読んできたコーチングの
バイブル的な本を振り返ってみました。
(外の知見の取り入れ→内省ですね)

そのときに、

「これは出来てきたな」と

書かれていることが
より実感できるようになっていることもあったり

「これらはまだ踏み込めてないな
理解できていないな」

とまだ自分が踏み込めていないことに
気づいたりもしました。

実践をしながら、
定期的に振り返ることで、
新しい発見は常にあるものだな、、、

と同じ本を読んで感じたのでした。

■目的は

”アップデートすること”

ではないにせよ、

より望ましいゴールを実現するために

そしてそれが自分にも周りにも
良い結果に繋げられるために

”自分自身の行動・やり方を
アップデートし続ける”

という姿勢を、常に持ち続けたいものだ、

と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

自分が感じていることは正しくないかもしれない。
たから、常に自分をオープンにしておくんだ。
あらゆる情報や、たくさんの知識を受け入れられるように。

アイルトン・セナ(ブラジルのレースドライバー/1960-1994))

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