今週の一冊『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』
(本日のお話 1816字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、終日大学院の授業でした。
その他、研修のデモなど。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
今週の一冊のコーナー。
今週の一冊は
=========================
『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』
倉島保美 (著)
=========================
です。
■「『アカデミックな書き方』について、
一度学んでおいてもよいかもしれません」
、、、そんな言葉とともに、
先日、大学院の教授からお勧めされた一冊が
今回ご紹介の本です。
・メールやレポートを
わかりやすくまとめられないと感じる方
・「論理的な書き方」を
体系的に学びたいあらゆる方
にとって、入門編であるとともに、
必要な情報が網羅的にまとまっている良書です。
■本の概要は、このように説明されています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ロジックと認知心理学に基づいた「読ませる文章」の極意。
必要な情報がきちんと伝わる──
そんな文章を書くにはパラグラフの概念が重要。
欧米では学生時代に徹底的に訓練される
「パラグラフ・ライティング」の技法を
7つのポイントで分かりやすく解説。
今日から使えるテクニック満載!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
■この本と出会った背景について
少しだけご説明させていただくと
大学院の2年生では、
修士論文に相当するレポートを
書くことが求められます。
当然、修士論文相当のため、
求められることは
・論理的に書かれている
(論理の飛躍がなく、構造的である)
・読み手に必要な情報を
わかりやすく伝えられている
こと等が求められます。
つまり、いつもの
このメルマガのように
エッセイ風に書かれた文章とは違います。
■では、そのような
「論理的に書く」とは
一体どういうことなのでしょうか。
そのためのポイントが
以下「7つ」となります。
**
1)総論のパラグラフで始める
文章は、結果や結論などの重要な情報をまとめた
パラグラフ(文章のまとまり)で始めます。
そうすることで、読み進むべきかの判断が素早くでき、
詳細もわかりやすく読み進めることができます。
2)1つのトピックだけを述べる
1つのパラグラフでは1つのトピックだけを述べます。
トピックとレイアウトが一致すると、
ロジックが伝わりやすくなります。
3)要約文で始める
パラグラフの始まりは、
トピックを示す文(=要約文)で書き始めます。
要約分があれば、パラグラフを読み進めるべきかの
判断が素早くできます。要約文は、具体的に
かつ簡潔に書きます。
4)補足情報で補強する
補足情報によってパラグラフのトピックを補足します。
補足情報こそが、文章の説得力や論理性を生み出します。
具体的に詳しく書くことがポイントです。
5)パラグラフを接続する
パラグラフを、縦と横にしっかりとつないで
ロジックを組みます。明確な縦(問題→原因→結果)と
横(問題A、B、C)の関係が文章の論理性を高めます。
6)パラグラフを揃えて表現する
内容も表現も揃えることで、文章がわかりやすく
論理的になります。文章のロジックを表で構成し、
その表を文章に落とし込むのがコツです。
7)既知から未知の流れでつなぐ
パラグラフの各文は、文頭に既知の情報、
文末に未知の情報を置きます。そのことによって
文章の繋がりがよくなり、わかりやすい文章になります。
※参考:『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』
**
■そしてこの本自体が「パラグラフ・ライティング」の
7つの技法を用いて書かれており、非常に読みやすいです。
上記では要約だけ書きましたが、
具体例、有効性、書き方のコツと
項目ごとに整理して伝えていることも魅了の一つです。
ゆえに、この本を読むことで、
「論理的な書き方」とは一体どのようなものかが
肌感覚でわかると思います。
また、具体的にどのような技術が
意識的に使われているのかも文章として
明確に整理されているので、活用もしやすいでしょう。
■仕事をする中でも、
メール、議事録、提案書、等々
ロジカルに整理をして伝えることは
社会人の基礎スキルです。
不安がある方だけではなく、
自分の今のレベルを見直したり、
更にわかり易い文章に整理する上で、
参考になる書籍かと思います。
ぜひ、ご興味がある方は
手に取られてみてください。
==========================
<今週の一冊>
『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』
倉島保美 (著)
==========================