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2892号 2022年1月21日

「楽しい」の2つの性質 ~意的な楽しさ・情的な楽しさ~

(本日のお話 1805字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
また研修の企画作成。
夜は大学院の打ち合わせでした。



さて、本日のお話です。

最近のキーワードで
「キャリア自律」という言葉を
しばしば耳にします。

・プロティアンキャリア
・ジョブ・クラフティング

なんて横文字の言葉も
登場しておりますが

”自分で自分のキャリアの方向付けをする”
”自分で自分のキャリアのオールを握る”

ことがますます
求め始められているのかもな、
と感じているこの頃。

そんな中で、先日

『キャリア・ウェルネス「成功者を目指す」から「健やかに働き続ける」への転換』(村山昇/著)


という本を手に取って読んでいる中で、

「たしかにそうかもなあ」
と立ち止まって考えさせられた
キャリア自律に関わるお話がありました。

本日はその内容について、
皆さまに学びと気付きをご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは、

【「楽しい」の2つの性質 ~意的な楽しさ・情的な楽しさ~】

それでは、どうぞ。

■先日、妻と晩御飯を食べながら

「最近あった、
”楽しいこと”はなにか?」

という話になりました。

(なんでこの話になったのか
思い出せませんが)

私が答えたのが

「大学院とか仕事が忙しくて
「めっちゃ楽しい!」みたいなのは
最近これといってないかなあ。
充実はしているけれど。

あえて言えば、
”ランニングをして気持ちがいい、
気持ちがスッキリする”、とかだろうか」

と答えました。

対して妻は

「私は、あえていうと、
子供と平和な雰囲気で
遊んでいることかも」

とのこと。

■”楽しい”

という言葉の定義は

「気持よく明るい気分だ。のびのびと満ち足りた気持だ」
(Oxford Laungageより)

と辞書にはあります。

しかし、

「明るい気分である」ことにフォーカスするのか
「満ち足りた気持ちである」ことにフォーカスするによっても

その言葉の意味する範囲を
どこまでと捉えるかで解釈は変わります。

・楽しい= 忙しく、充実している
・楽しい= じんわりした幸せを感じる

どちらとも捉えることもできる
幅のある言葉が「楽しい」とも言えるのでしょう。

ゆえに、

”「楽しい」の意味は人によって違う”

とぼんやり感じていたのでした。

■さて、そんな話を思い出しつつ
上述の書籍『キャリア・ウェルネス』で

「楽しい」について
以下のような分類をされており、
その内容が上記の答えに
近しいように感じたのでした。

以下、ご紹介いたします。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【「楽しい」の2つの性質】

1)情的な「楽しい」

・「快」の状態
・楽(ラク)で楽しい、気分が良い
・心地よく、気分が踊る
・刺激感、高揚感
・負荷がなく楽(ラク)である
・持続性弱い/不安定
・感覚的な喜び

例)海外旅行で豪華ディナー
(生きる上での「華やぎ」)

2)意的な「楽しい」

・「泰」の状態
・負荷があり必ずしも楽(ラク)ではないけど、
深いところで楽しい
・肚がどしんと落ち着いている
・活力感、自信、誇り、使命感
・持続性があり/安定
・意志的な張り、魂の充実

例)発展途上国で医療従事
(生きる上での「滋養士」)」

※引用:村山昇(2021)
『キャリア・ウェルネス「成功者を目指す」から「健やかに働き続ける」への転換』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■「楽しい」とは

・必ずしも楽(ラク)ではないが
意味・意義を感じる「意的な楽しさ」

・気分が良く、生きる上での
心の華やぎを求める「情的な楽しさ」

この2つがある、とのこと。

まさに先述の妻との会話での

「楽しいとはなんぞや?」

という問いに、
一定の枠組みを与えてくれるもののようにも感じます。

■もちろん、

どちらの楽しさが
良い/悪いではありません。

この著書でも言っていましたが、

「軸とするところをどことするか」
は人によりますし、

ベストな割合も人によって
きっと違うのだと思います。



例えば、私(紀藤)の
場合でいえば

飲み会をしていても、
あるいはゲームをしていても
どこか没頭できない感じがあります。
(情的な「楽しさ」にハマりきれない自分)

やはり今は
「意的な楽しさ」に軸足を置いている、

、、、と感じます。

「意的な楽しさ」は、
正直しんどいところもある。
かといって「情的な楽しさ」だけでは
満たされない自分がいる。

かといって、
「意的な楽しさ」(創造的、意義を感じる仕事)のみ
追求をして、そればかりやっていても、
それはそれでどこか疲れてくるのです。

冬場に放置したメロンパンのように
心に潤いがなくなった感じなのかもしれません。

ゆえに(私の場合)

「意的な楽しさ」に軸足を置きつつ
「情的な楽しさ」でちょろっと華やぎを求める、

というバランス、

『意的な楽しさ:情的な楽しさ = 8:2』

くらいがちょうどいいのかもな、
と思ったりします。

そしてこれは、
皆さまそれぞれによるベストな配合比率が
あられるのだろう、と思いますし、

それは20代なのか、30代なのか、
40代、50代、60代、70代、80代と
年代や歩んできた道のりによっても変わってくるはず。

■いずれにせよ、

仕事でも人生でも、
より個人が選択し、選び選ばれる
自立・自律することがより求められている事は確か。

そんな中で、

・自分がどちらに向かいたいのか
・何を基準で向かう方向を決めるのか

を自分自身が定める一つの基準として

「”楽しい”の2つの種類」

という観点で、
自分自身のことを見つめると、
自分自身の軸、意思決定基準が見えてくるのかもな、

と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>
最も多く生きた人とは、最も長生きした人ではなく、
生を最も多く感じた人である。

ルソー
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