強みの測定方法 ~ストレングス・ファインダー以外の5つの強み診断のご紹介~
(本日のお話 2802字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
日曜日は、月1の
趣味のピアノのレッスン。
「発表の場があったほうが上達しますよ」
という先生のお言葉から、
何事も経験だろうということで、
ノリと勢いで「出ます!」と
ピアノの発表会に参加することにしてしまいました。
その後、参加者を見ると、
園児と小学生と中学生が95%(苦笑)
アラフォー(私)&へたっぴな私が
子どもたちの中に乱入する形で参戦することになりましたが、
せっかくの機会なので楽しみたいと思います。
(来週なので練習しないとです、、、汗)
*
さて、本日のお話です。
先日よりお届けしております、
「組織におけるストレングスベースの
リーダーシップ・コーチング」
『Strength-Based Leadership Coaching in Organizations
An Evidence-Based Guide to Positive Leadership Development』
https://www.amazon.co.jp/dp/B01CEFQWMI/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_WFSJHK5H0CHCFSB5WMK9
について、本日もお届けしたいと思います。
本日は、
「第4章 強みの特定と評価」
より、ご紹介させていただければと思います。
それでは、参りましょう。
タイトルは、
【強みの測定方法 ~ストレングス・ファインダー以外の5つの強み診断のご紹介~
(サブタイトル:
書籍『組織におけるストレングスベースのリーダーシップ・コーチング』を読み解く(6)
第4章 強みの特定と評価(前編))】
それでは、どうぞ。
■強みの測定といえば、
「ストレングス・ファインダー」
という方も、読者様の中には、
いらっしゃるのではないでしょうか。
実際、私も強みのテストといえば、
ストレングス・ファインダーだと思っていましたし、
今なお非常に良く出来た
強みの診断テストだと感じています。
■、、、しかしながら、世の中は広い。
実はストレングス・ファインダー以外にも、
世界には(米国を中心に)
さまざまな強みの診断ツールが開発されています。
そして、それらのものはそれぞれ特徴があり、
また「信頼性」や「妥当性」にも違いがあるのです。
今日は、そんな「強みの特定方法」について
少し視野を広げてみてみたいと思います。
■まず、強みの診断テスト(評価指標)を見る上で、
前提条件について補足があります。
【心理測定の価値と着眼点】
◯強みを知るための心理テストも含め、
いくつかの心理テストはかなり高いレベルで行動を予測できるという
証拠がある(Cook,2009)
◯ただし、心理測定(評価指標)は
「信頼性」と「妥当性」に注目する事が重要。
・「信頼性」・・・テストが時間の経過があっても回答が安定しているかどうか
(例:テスト/リテストの信頼性、内部一貫性の信頼性、パラレルフォーム信頼性)
・「妥当性」・・・ある分野を意味のある方法で測定しているかどうか
(例:構成要素の妥当性、基準妥当性)
上記を考慮の上で、
強みの測定のツールを選ぶ事が重要、とのこと。
■そして、
自己報告式(自分でテストをするもの)の
強みの評価指標は以下のラインナップがあります。
(ここからまとめ)
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<強みの評価指標/一覧>
●ストレングス・ファインダー2.0(Gallup社)
・「才能に努力をかけたものが強みになる」という、特性論と環境論の両方の視点を強みと考える概念に基づいている。
・リーダーシップの4つの領域、実行力、影響力、関係構築力、戦略的思考力の観点で結果を記述している。
・リーダーシップ特性と、いくつかの個人的な強みには相関関係がある。(ビック5の良心性と、強みの規律性の相関など)
・研究がギャラップ社内であるため、参照データが少ないが、公開されているテクニカルレポート2007によると、
信頼性スコア(テスト・リテスト)は、0.59~0.72である。(0.7以上が高い)
●VIA(バリューズ・イン・アクション)
・性格の強さを評価・測定するためのモデルを開発した(Peterson,2010)
・世界で影響力のある哲学的・宗教的な文献から、強みの6つの領域(知恵、勇気、人間性、正義、節制、調節)を特定した。
それらを個人が充足感を得るために24の特徴的な強みに分類した。
・性格特性を因子としているため、ビック5(性格診断の最も有名なもの)のモデルに近いことを示唆する証拠がある
●Realise2(現在は、Strength Profile)
・「強みの開発分野」と「相対的な弱点」を評価に含めることで、強みの評価プロセスに幅広いアプローチを撮っている。
・60の強みの属性(好奇心、信頼性、行動力など)について、
「どれくらい使っていて元気になるか(エネルギー)」、
「どれくらい有能であるか(パフォーマンス)」、
「どれくらい頻繁に使っているか(使用)」を評価する。
・そして、1)実現した強み、2)未実現の強み、3)学習した行動、4)弱みの4つに分類される(Linley ea al,Stoker,2012)
・信頼性スコアは0.82であり、VIA、ストレングスファインダーに比べて高い。
●ストレングス・スコープ
・思考、感情、関係性、実行の4つの領域にマッピングされた24の強みリストについて個人を評価する。
・ストレングスファインダーと同様に、職場での行動に焦点を当てており、リーダーシップに関連する強みをフィードバックする。
・信頼性と妥当性については公開されたデータがなく、結論を出すことはできない。
●スタンドアウト
・ストレングス・ファインダーの開発にも携わったマーカス・バッキンガムによって開発された(Buckingham_2011)。
・18の才能を使って、6つの職種におけるパフォーマンスを予測するというもの。
・リーダー、マネジャー、プロフェッショナル、セールス、サービス、サポートの6つの職種におけるパフォーマンスを予測する。
・18の才能は、9つの強みの役割にマッピングされる。
・信頼性は0.64~0.93、妥当性についてのデータは報告されていない。
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(ここまで)
■いかがでしょうか。
ちなみに、VIAについては、
日本でもサイトから無料で受検する事ができます。
※"VIA character"で検索するとトップに出てきます。
英語サイトですが、ページ中部にある言語を「日本語」にすると
日本語で受検を進めることができます。
■上記についてもご覧の通り、
色んなテストがあり、特徴もあるのですが、
結論からお伝えすると、
このように書籍では結ばれています。
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<まとめ>
1)強みの評価指標は、それぞれの生まれつきの能力、才能などに触れている。
ただし、曖昧なところもある。
2)だが「強みを識別して、使用できるようにする」という点において
いずれも役に立つと考えられる。
3)ただし開発から歴史が浅いこともあり、
自己報告に依存していることや、独自のスコアリングシステムであること等から
信頼性や妥当性についての評価は困難である事も知っておくこと。
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とのことです。
■あくまでもテストはテスト。
ただし、これらを活用することで
「自分や他者の強みを言葉で定義し
理解することができる」
という点ではいずれも同じでしょう。
そして個人的な感触としては、
ストレングス・ファインダーは
もっとも強みを表す言語がしっくり来る、
と感じています。
(あくまでも個人の感覚ですが)
、、、ということで、強み診断の
様々なツールを本日はご紹介させていただきました。
ご参考までに。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
雑草とは何か?
その美点がまだ発見されていない植物である。
ラルフ・ワルド・エマーソン(米国の思想家/1803-1882)
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