目に見えない報酬
(今日のお話 1901文字/読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日アフリカから戻ってまいりました。
移動時間が多く、普段読めない長編小説など読み、
サファリ以外も充実した時間を過ごせました。
さて、そんな中読んだ本で、
『仕事の報酬とは何か』(著:田坂広志氏)
から、深く納得したお話がありました。
今日はその内容について、
皆様に共有したいと思います。
■田坂氏は、60歳を超えて、
ビジネスマンとして誇らしい実績を挙げた今でも、
「自分は今なお修業中のプロフェッショナルだ」
と自らを律し、貪欲に成長を求めている方。
先日、弊社の講演イベントで、
その魂のこもった心に訴えかけるような話を聞いて以来、
田坂氏の本にハマってしまいました。
今日のお話は、そんな彼の著書、
『仕事の報酬』より、
一部ご紹介したいと思います。
仕事の報酬とは何か。
例えばあるビジネスマンに、
この問いを投げかけたとする。
この問いに対して、いかなる答えをするか。
それによって、
そのビジネスマンが、
これから歩むだろう道が、分かれる。
もし、この問いに対して、
「仕事の報酬は、給与や収入だ」
と答えるならば、
残念ながらそのビジネスマンは、
大切なものが見えていない。
そして、その結果、
どれほど一生懸命に働いても、
本当に大切な報酬を得ることなく、
歩むことになる。
(中略)
では、その「本当に大切な報酬」とは、何か。
「目に見えない報酬」です。
「仕事の報酬とは何か」と問われると、
しばしば、我々は
「給料」や「収入」というものを頭に描いてしまう。
たしかに、それも「仕事の報酬」。
また、ときに、我々は、
「役職」や「地位」などを考えてしまう。
たしかに、それも「仕事の報酬」。
しかし、これらは、いずれも
「目に見える報酬」です。
そして、我々は、いつも、
「目に見えるもの」に目を奪われてしまう。
「目に見えるもの」だけを見つめてしまう。
しかし、仕事には、実は、
「目に見えない報酬」がある。
それは、
「能力」
「仕事」
「成長」
の「目に見えない三つの報酬」である。
(中略)
そして、我々は、「仕事の報酬」というものを考えるとき、
「収入」や「地位」といった「目に見える報酬」ではなく、
これらの「目に見えない報酬」に目を向けることが極めて大切です。
『仕事の報酬 人間成長を求めて』著:田坂広志
■そして、田坂氏は、
""""これらの仕事の報酬には二種類ある""""
と続けます。
この「目に見える報酬」である、「収入」や「地位」は、
<結果として与えられる報酬>。
「目に見えない報酬」である、「能力」「仕事」「成長」は、
<自分で求めて得るべき報酬>。
そのように説明をしており、
注意すべきは、
”この二つを混同してはならない”、
ということ。
■しばしば、私たちは、
「収入」「地位」というものが、
「結果として与えられる報酬」であること忘れ、
<自分で求めて得るべき報酬>であると考えてしまう。
そして、それを得られる
「うまい方法」があると、
無意識で思ってしまったりする。
しかし、そのように
「うまい方法」で収入、地位を得ても、
「目に見えない三つの報酬」を求めないかぎり、
「仕事」の本当の喜びは、決して得られない。
そのように著書で述べました。
■この話を読み、納得すると共に、
「充実した人生」というのも、
同じようなものなのだろうな、
とふと思ったのです。
「収入」や「地位」など、
目に見えるものに意識を奪われがちなのは、
きっと仕事以外でもそう。
しかし、
【自分が何をしているときに充実感、幸福感を感じるか】
という、自らに内在する「目に見えない価値観」を知り、
それを満たさない限り、
いくら目に見えるモノをたくさん持とうとも、
「充実した人生」とは言えない、
そのように思うのです。
■田坂氏は、
”「目に見えない報酬」こそが、
仕事の本当の喜びを教えてくれる、
そして、そんな「能力」「仕事」「成長」を求めた結果、
「目に見える報酬」である「収入」「地位」がついてくる”
そんなメッセージを伝えられていました。
仕事であろうが、人生であろうが、
私たちが大切にすべきスタンスは、
""""「目に見えないモノ」をまず大切にして、
「目に見えるモノ」が後からついてくる""""
そんな姿勢ではないかと思います。
「人の役に立ちたい」
「誰かに喜んでもらいたい」
「成長したい」
「平和な世の中作りの一助になりたい」
そんな子供の頃掲げたような、
「目に見えない夢・価値観」を
大切にし、そしてそれを追い求める。
結果として「目に見えるもの」がついてくる、
そんな生き方ができたら、
幸福感、充実感というものを、
存分に感じられるのかもしれません。
「目に見えないもの」、
大切にしたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。""