「戦略的思考ワークショップ」からの学び(前編)~”正しい問題”を特定せよ~
(本日のお話 1888文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、早速ですが本日のお話です。
土曜日に、現在通っている
立教大学大学院にて
「戦略的思考ワークショップ」
という特別講義が行われましたが
その内容がとても印象的で、素晴らしいものでした。
かつ多くの人にとっても
有用なものだな、と感じましたので、
本日はそのお話について、
感想も含めて、皆さまにご共有させて
いただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは、
【「戦略的思考ワークショップ」からの学び(前編) ~”正しい問題”を特定せよ~】
それでは、どうぞ。
■「戦略的」という枕詞がついただけで、
「あ、ごめんなさい、ムリです、、、汗」
と反射的に思ってしまうくらい、
ちょっと苦手意識がある私。
思いつきと勢いと、
それに伴う行動量でなんとか
ほとんど生きてきたように思っている
自分にとっては少し距離のある言葉でした。
、、、がせっかく大学院で
無料特別講座として受講ができる、
かつ、その内容も、
世界のリーダー育成のための
戦略的思考教育を専門とするスローン教授の
元で学ばれた先生が実施いただけるとのことで、
苦手意識を克服する
チャンスかもしれない、ということで、
参加をさせていただきました。
■結果からお伝えすると、
「よくいわれる”戦略”という言葉と
全くイメージが違っていた」
という最初の驚きと同時に、
『自分の枠組みから、外に出る』
(Out of Box)
という経験でございました。
、、、なんのこっちゃ??
とのことかと思いますので、
これからその心をお伝えしたいと思います。
■まず、
戦略を教えるこの道の大家
ジュリア・スローン教授(Dr. Julia Sloan)
”「戦略」の3要素モデル”
として、
・戦略的思考(Strategic Thinking)
・戦略的計画(Policy Making/立案、Strategic Planning)
・戦略的実行(Strategic implementation)
の3つを提唱しました。
※詳細はこちら↓↓
『Learning to Think Strategically (English Edition)』
https://www.amazon.co.jp/dp/B07T2F4JGQ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_Y0H991JMK4MHTFB6JCVA
■私の解釈では、
”行くべきゴールが既に決まっていて
そこにたどり着くために、
効率的に最短距離をいくためにどうすればよいか?”
(戦略的計画)
が「一般的な戦略」と
認知されているように感じます。
あるいは、
”行くべきゴールに対して
何をどのように実行すればよいか”
という戦略的実行などもそう。
・どうすれば、ゴールに向かって
最短距離でいけるのか?
・どうすれば、競合との戦いに
上手に勝つことができるのか?
そんな問いから始まり
頭の良さそうなビジネスモデルの分析手法を駆使して、
「こうすればいける!」
と考えることが
いわゆる「戦略」と捉えられているかもしれません。
■、、、しかし、これには、
「考えられていないことがある」
とスローン教授はいうそうです。
それは、
『そのゴールは目指すべきゴールなのか?』
という根本的な問いです。
■私の好きな『7つの習慣』にて
コヴィー博士がこう言いました。
”もし、はしごを掛け違えていれば
一段ずつ昇るごとに間違った場所により早く近づくだけである”
、、、と。
例えば、
社会で出世しよう、
たくさんのお金を稼ごう、と頑張って
いわゆる「成功のはしご」を駆け上ってきた。
しかし、ふと振り返ると
家族関係はボロボロで、孤独で寂しく、
果たしてこれは成功だったのか、、、
と振り返る、みたいなお話。
■要は、
”何をゴールとするか”
という設定をそもそも
じっくり考えていないと
・「課題を持っているか?」
(Do I have a problem?)
ではなく
・「”正しい”課題を持っているか?」
(Do I have ”the right” problem?)
この部分が超重要であり、
しかしながら
98%の戦略はこの正しい課題かどうかを、
特定できずに先に進んでしまう、
と言います。
■そして
この”正しい課題か?”を考えることが、
まさに
『戦略的思考』
なのです。
言ってみたら、
「なーんだ、そんなことか」で
終わりそうですが、
「正しい課題」を特定することが
難しい理由があるのです。
それが
1)効率的ではない
(=見えない答えを探すのには時間がかかる。
非効率的であるし、論理的でもない。
特定のプロセスに従えば、
必ずみつかる公式があるものでもない。
しかし、ビジネスの現場では
とにかく前に進むべしという圧力がかかり、
腰を据えて考えることができない)
2)自分の枠組みに囚われてしまう
(=課題を考える人自身の
「自分の枠組み」にどうしても囚われてしまう。
自分、あるいはチーム文化を反映した思考に
囚われて、ぐるぐる同じところを回ってしまい、
”違った角度からの視点”で
物事を考えることができない)
という点なのです。
■では、どうすれば
「戦略的思考」をできるようになるのか?
そのための手法が
『ホットシート』
と言われるものなのになります。
これがまた面白かったのですが
少し長くなりましたので、
このお話は明日に続けたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
もし、はしごを掛け違えていれば
一段ずつ昇るごとに間違った場所により早く近づくだけである。
スティーブン・R・コヴィー
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