「問いの大量投下」で自分の枠組みを壊す ~「戦略的思考ワークショップ」の学び(後編)~
(本日のお話 2341文字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は大学院関連のインタビュー。
その他アポイントと研修プログラム開発など。
*
さて、本日のお話です。
昨日
「戦略的思考ワークショップ」からの学び(前編)~”正しい問題”を特定せよ~
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4157511/
というお話を
お伝えさせていただきました。
ですが、
腰を据えて正しい課題かについて
考えるにしても、
時間がかかって、効率的でない
自分の枠組みから出られない
等々で、言うは易し行うは難し、
と言えそうです。
*
では、実際に何をすれば
これらの課題、特に
”「自分の枠組み」から出て
考えることができるのか?”
このことについて
大変面白い手法を学びました。
それが
『ホット・シート』
という手法です。
今日はこのお話について、
学んだこと、感じたことを
おすそわけさせていただきたいと思います。
タイトルは
【「問いの大量投下」で自分の枠組みを壊す ー「戦略的思考ワークショップ」の学び(後編)ー】
それでは、どうぞ。
■「見えないメガネ」をかけていて、
自然と世界がそのように見えてしまう。
こういうこと、
誰しもがあるあるように思います。
例えば、
私の場合、かけているメガネは
「成長し続けるべし」
「優秀さを追求すべし」(あんまり優秀でないですけど、追求したい)
「全力を出すべし」
という、
メガネ・枠組み(ものの考え方)を色濃く持っており
それが良くも悪くも自分にプレッシャーをかけている、
というものがあります。
以前は気づいていませんでしたが、
ある時、指摘されて気づいたことでした。
■そして、
自分が自分の色付きメガネをかけた状態で
(成長し続けないと、とか優秀でないとダメ)
立てる”問い”とは、
やはりそのメガネのカラーを
色濃く反映させたものになります。
なので、内省して、
自問自答をしても、
結局同じところを
ぐるぐるぐるぐる回って、
”自分の箱”の外に出ることができない。
、、、こういうことは、
自分のメガネ、枠組みの存在を
自覚していてもなお、あるものだ、
と感じます。
■では、そのような
「自分の枠組み」
から飛び出すために、
どうすればよいか?
そのために、先日の
戦略的思考ワークショップで
『ホット・シート』
と呼ばれる手法を学んだのですが、
実に学びになったのでした。
■ちなみに、
『ホット・シート』
とは、一言で言えば
”自分の課題を開示し、それに対して
周りから質問を投げかけられまくる”
というワークです。
まず対象者(自分の枠組みを外す人)が
・今抱えている課題
・自分の葛藤
・起こりうるリスク
・試してみたこと
・思い込み
などを書き出したシートをまとめ、
説明する。
それに対して、
30分ほど周りの5名ほどが、
ひたすらに
「色んな角度から
質問を投げかけ続ける」
というワークでした。
そして課題を開示した対象者は
ひたすらそれをメモしまくるのです。
(ちなみに、「ホット・シート」とは、
自分の弱点を浮き彫りにされる、
難しい、恥ずかしいような状況になったとき、
「ホット・シートに置かれた」
という英語のスラングがあるとのこと。
課題に対して、様々な質問を投げかけられると
・自分の思い込みを明らかにされる
・基本的な信念に挑戦される
などを体感することになり、
それが職場内や身近な人の中で
顕になっていくとすると、
熱いシートの上に置かれたような気がする、、、
しかし、それらの熱気こそが
批判的な内省を促すとのことで、
「ホット・シート」という名前になったそう)
■、、、と説明が
ちょっと続いてしまいましたが、
この「ホット・シート」をワークにおいて、
自分自身が体験する機会をいただきました。
の今の課題や葛藤を開示し、
それに対して、ひたすら質問を投げかけてもらう。
その行為を体験したときに、
どんな感情・思考になるのか?
その中で最も大きな感覚は
『質問とは「プレゼント」である』
という感覚でした。
あくまでも私の場合ですが
自分のために時間を使って
周りの人が”質問を投げかけてくれる”
というのは、非常にありがたい、
貴重な時間を割いて、
こんなに質問をくれて
ありがとうございます、
という気持ちに素直になったのが新鮮でした。
■そして、何より思ったのが
”「アドバイス」ではなく
「質問」だったから受け取れた”
とも思ったのでした。
アドバイスは
それがハマっていれば良いですが
そうでないと、
「そうは言われても状況はこうだしな」と
場合によっては反発する気持ちが
浮かぶこともあるかもしれません。
■しかし、
「・・・というのはなぜか?」
「・・・としたらどうでしょうか?」
と”問い”を軸に投げかけられると
意見の押し付けではなく、
自分で考えさせられるわけであり、
その投げかけの中で
自分の中に沸き起こる感情、
・ドキリとさせられた
・スムーズに答えられなかった
・心のどこかで答えることに抵抗感を覚えた
などなどに直面して、
自分自身がいかに
自分の枠組みの中からしか
考えられていないのか
(あるいは考えないようにしているのか)
を感じさせられたのでした。
■人はそれぞれ
それぞれが前提とする
”自分の枠組み”を何かしら持っていて
それらに影響を受けるのは否めないと思います。
警察官
保育士
芸術家
営業
研究開発
伝統的日本企業
スタートアップ
、、、人が所属する組織、
職業や文化によっても
持っている枠組みは変わってきます。
それらの多様な人達から、
質問を投げかけられたとしたら
それこそ、自分の前提が揺さぶられるでしょうし、
その中で思いもよらぬ考えが
出てくることも予想できそうです。
■ということで、
『ホット・シート』
という
”課題に対して、
ひたすら質問を投げかけられる”
という手法が、
”正しい課題”を設定する上で、
自分の枠組みから出る(Out of box)ための
「戦略的思考」のトレーニングとして、
非常に有用であった、
というお話でした。
違う人が集まる場でやればやるほど
気づきが増えそうです。
ご興味がある方は、
是非試してみてくださいませ。
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
外国人との交流を通して、
彼らの考え方と私の受けた教育には大きな違いがあることを発見し、
外には全く別の世界があるのだということを理解した。
ジャック・マー(中国の実業家/1964-)
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