うちの桜は、遅れて咲く
(本日のお話 1974文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は研修プログラムの開発。
1件のアポイント。
夜は5キロのランニングでした。
*
さて、本日のお話です。
すっかり春の陽気、、というより
暑さを感じるほどになってきており、
4月もあっという間に過ぎていくのだろうな、
と感じているこの頃。
とはいえ、世間は、
新入社員研修真っ只中であり、
桜の季節、新しい始まり、
そしてそれぞれの門出と、
チャレンジの季節のようにも思います。
そして、私も先日、
子供の保育園の入園式なるものに
参加をしてまいりました。
そこで園長先生のお話を聞いたのですが
その話に「いい話やなあ」と感銘を受けておりました。
今日はそのお話について、
皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは、早速まいりましょう!
タイトルは、
【うちの桜は、遅れて咲く】
それでは、どうぞ。
■人の挑戦からは、
学びを得るものです。
特に
「未知の世界に飛び込み、
傷を負いながら学んでいく姿」
などは実に勇気を貰うもの。
そういった意味では、
新入生、新社会人は、
新しい舞台にまさに飛び込む
という意味で、
その背中から、大いなる刺激をいただく存在だなと
感じたりもします。
■さて、そんな中ですが、
我が家からも新しい世界へ
旅立つ者が現れました。
(園児として)
未知の世界(保育園)に行く際も、
痛みを伴う学びの経験をしているように見えます。
木にしがみつくカブトムシの如く、
ガシッと離れまいとする姿は、
なんとも言えない心苦しさを感じるほど。
しかし、ベテランとは偉大なるもので
それすら日常のシーンの一つとして、
しがみつく子供を痛々しく見る親を横目に、
ははは!と子供達のよだれを
手で拭き取りながら笑いとばす園長先生に、
頼もしさを感じていた春の1日。
■そんなやや豪快や園長先生が、
先日の入園式での挨拶で、
あるお話をされていました。
それが、実に深イイ話だなあ、と
考えさせられておりました。
こんなお話でした。
「うちの桜、川沿いにあって
とても日当たりが良いんですよね。
でもなぜか
他の桜よりも、遅れて咲くんです。」
「うちの保育園も同じようなもので、
早く運動や勉強ができるようにとは
求めません。
ゆっくりとしていても、
お日様を浴びて育った桜は、
遅れてしっかり咲くように、
きっと子供達も、焦らず、
たくさんの経験をすることで
小学校、中学校になったときに、
痛みがわかるとか、
自分のことを大切にできるように
なると思うんですよね」
みたいなお話でした。
■うーん、深イイ。
そして実際に、すごく日当たりがよいのに、
他の桜が葉桜なのに、まだ咲いている遅れた桜をみて、
更に説得力を感じたのでした。
たまたまですが。
保育園はキリスト教系の園であり、
お祈りの時間が1週間に1度あるそう。
自分の内なる世界(inner world)を
大事にしてほしい、
というポリシーがある様子で、
それがそれぞれの内にある可能性を
ゆっくり育てる、
というスタンスを強調しているようでした。
■そして、この話を聞いて、
その通りだな、と思うと同時に、
これは保育園とか小学校とか、
学生だけの話ではなく、
もっともっと長い視点で、
「大人にも同じことが言えるのだろう」、
とも思いました。
■人によって、
縁やタイミングがあるものです。
”頑張り始めた時期”とか
”使命に目覚めた時期”
というものがあったとして、
それにも差はあるように思います。
小さい頃から、
一つの道に向けてひた走ってきた人、
若くして頭角を表して
社会的にも先頭集団で走っている人もいれば、
若い頃は色々と寄り道をして、
30代、40代、あるいは50代になって、
走り始めた(走り始めようとした)
という人も、いると思います。
■むしろ、
なんとなく生きてきたけど、
途中からある時に頑張ろう!と思った人のほうが
大半ではないか、と思います。
それは然るべき人の出会いとか、
人生を揺さぶられる経験との出会いとか、
(死生観が変わる経験など)
そういったものとの出会いで、
自分の目指したいものの取っ掛かりが
見つかるものだったりもする。
ゆえに、そういった人にとっては
若い頃から何かにひた走ってきた人、
着々と積み重ねて努力を重ねた人と比べて
周回遅れだったり、その分野において、
社会的な影響力も限定的なのかもしれません。
■でも、
遅く咲く桜があってもよい、
のはもとより、
他の木々に比べて圧倒的な量
咲き誇る桜ではなかったとしても
その木なりに、
自分の内なる世界の中だったしても
花を咲かせることができたとしたら、
それは十分素晴らしいことでもあろう。
とも思ったのでした。
■私も、
しばしば自分自身で
できること、できないことを理解し、
時にスタートを切ることが遅かったかも、
と感じることも思わないこともありません。
しかし一方、
それは自分という桜が、
このタイミングを選んでいるんだろう、
と思えなくもありません。
人生いつが咲き時かはわかりませんし、
何回咲き誇れるのかもわかりませんが、
日々、粛々とそんなタイミングに向けて、
なすべきこと、積み上げることを
積み上げて続けていきたい、
そんなことを園長先生のお話から、
考えさせられた次第です。
5年10年あれば、
周回遅れでも何かの花は咲かせられる。
そう信じて、日々歩み続けたいものですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
準備10年、成功5分。
ロアール・アムルセン(ノルウェーの極地探検化/1872-1928)
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