「開発」の仏教的な意味から思うこと
(本日のお話 1533文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は8キロのランニング。
ようやく風邪が回復してきましたので、
久しぶりに走り始めました。
野辺山100キロマラソンまであと18日ですが、
この調子だとかつてないほど完走が危うそうです(汗)
2週間前までが追い込みの勝負。
GWは毎日10キロ以上のランで
足を復活させようと思います。
頑張ります。
*
さて、本日のお話です。
このメルマガでは人や組織づくりの話を
主なテーマとして取り上げております。
かっちりした表現で言えば、
「人材開発・組織開発」でございます。
この中に含まれる
「開発」
なるう言葉について、
興味深いお話を聞きましたので
今日はそのことについての学びを
皆さまにご共有させていただきたいと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【「開発」の仏教的な意味から思うこと】
それでは、どうぞ。
■先日、大学院の授業で、
人材開発・組織開発実践論、というものがありました。
その中で先生が、
「「開発」の仏教的な意味、ご存知ですか?」
と投げかけられる場面がありました。
そもそも、
「開発」と「仏教」を併せて考えたことなど
かつてありませんでした。
、、が、実際に、
仏教の言葉としての「開発」の意味が
存在しているとのこと。
■曰く、こんな意味だそうです。
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『開発(かいほつ)』
仏となる性質、つまり、自らの仏性を開きおこし、
まことの道理をさとることを意味する言葉
※参考:本願寺WEBサイトより
https://jodo-shinshu.info/category/word/word20.html
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とのこと。
■、、、なるほど。
”自らの仏性を開きおこす”。
つまり、
主は自分の「内」にある。
そして、まだ発現されていない
可能性のようなものにフォーカスを
当てているところが若干違う感じです。
■一方、普段、
私たちが日常的に使っている
「開発する」
という他動詞的な意味を考えると
”「外」からの力によって、
その人を変える”
というような介入的な意味合いを
含んでいることを感じます。
■同じ言葉でも、
仏教的な「開発(かいはつ)」は
その人の内側の可能性に焦点を当てた、
「内」>「外」
であり、
外からの働きかけに軸をおいた「開発する」は
外側からの介入に焦点を当てた
「外」>「内」
というニュアンスの違いが
そこには存在しているようです。
■ここで、
「人材開発・組織開発」
というテーマに、
話を戻し手考えてみたいと思うのです。
おそらく、皆さまの中にも、
部下育成でも、チーム運営などで、
人、組織づくりに関わっている方も、
少なくないかと思います。
そこで、ここまでの話と
関連付けて、考えてみたいのです。
”果たして自分は
「開発」をどのような意味合いで
使っているだろうか?”
、、、と。
(どっちでもいいやんけ、と言わずに
ちょっとだけお付き合いくださいw)
■例えば、ですが
「彼/彼女は、今のままだとダメだから、
変えてやらなければ」
「この組織は未熟だから、
色々教えてあげないと」
みたいなニュアンスが自分の中にあるとしたら
介入に力点を置いた「開発する」という意味合いで
人・組織づくりを考えている
可能性があるかもしれません。
*
それとは別に、
「彼/彼女はもっとできるはず。
その能力を引き出す手伝いをしよう」
「この組織ののまだ活用できてない
強みはないだろうか」
とい問いを軸に考えているとしたら
”仏教的な開発(かいほつ)”に近い視点で
人・組織づくりを考えているかもしれない。
■どちらが効果的かは、
もちろんその目的や、相手の成熟度、
組織の状態などにより、ケースバイケースかと思います。
(子育てと、経営では
また意味合いが変わるようにも思います)
、、、とは言っても、
人は基本的な性質として
「誰かから変えられたい」
ものではありません。
個人的な経験からも、
「彼/彼女を変えてやろう」なんて思う気持ちがにじむと、
大体、空回りで終わるような気がします。。。
ゆえに、人・組織に関わる人は基本スタンスとして
「仏教用語としての開発」
の意味を背骨として携えておくことが
重要な姿勢なるのではないか
そんなことを感じております。
■自分の中にも
人の中にも可能性があるはず、
それが大なり小なり違いはあるけども、
それらをできる限り花開かせよう
そんなスタンスで関われると、
前向きに人にも自分にも関われるかもしれない、
そんなことを改めて思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
つねに良い目的を見失わずに努力を続ける限り、
最後には必ず報われる。
ゲーテ(ドイツの詩人・劇作家・小説家/1749-1832)
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