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3009号 2022年5月18日

数々のコーチング研究で語られる「重要なコーチング行動」をまとめてみた

(本日のお話 2053文字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は15キロの早朝ランニング。

また「7つの習慣」の研修実施の2日目。
ならびに懇親会でした。

ウルトラマラソンまであと4日。



さて、本日のお話です。

4月から大学院の授業で
永田正樹先生による「マネジリアルコーチング論」を
学ばせて頂いています。
その中で、

「どのようなコーチング行動が
部下育成に繋がるのか?」

について、様々な論文を
読む機会があり、

また、授業でも
”各研究でどんなことが語られているのかについて、
整理して学ぶ機会がありました。

この内容が、
”コーチングを俯瞰的に見る上で
役に立ち、実用的である”

と思いましたので、

本日はそのことについて、
皆様に学びと気付きをご共有させて
いただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【数々のコーチング研究で語られる「重要なコーチング行動」をまとめてみた】

それでは、どうぞ。

■コーチングについては
色々な流派がありますね。

私もこれまで民間機関を始め、
これまで学ぶ機会がありました。

ただどちらかというと

・傾聴をする
・承認する
・質問する
・フィードバックする

などを中心とした、
言葉の選び方だったり、
質問の内容だったり、

”どう振る舞うか”

ということに力点を置かれてきましたし、
人生全般を扱う「ライフコーチング」を中心にした、
考え方・スキルです。

■ただしコーチングはそれだけではありません。

まさに授業で学んでいる
「管理者のためのコーチング(マネジリアルコーチング)」
という特定の領域もあり、

それは現在、1on1などと呼ばれる技術に
つながっているものです。

この分野については、
数々の研究がなされており、

そして数々の研究者が、

「どのようなコーチング行動が重要なのか?」

を探究し、発表してきました。

エリンジャーさん、
ヘスリンさん、ベティーさんなど
この道で有名な研究者の方が、

現場へのインタビュー・観察等を始め
見えてきた行動だそう。

■うーん、難しい、、、と思いがちですが
よくよく目を凝らしてみると
やはり、そういった知見には、多くのヒントが詰まっている、

と感じますし、

「多くの研究者が語る、
重要な行動セットを知ることは
自信を持ってコーチングすることに繋がるものだ」

と思っている次第。

■、、、ということを踏まえて

では、一体どのようなコーチング行動が
多くの研究者から重要と語られているのか?

これを概観した話があり、
大変学びになりました。

以下、簡単に学んだことをまとめてみます。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【コーチング研究からわかった「重要なコーチング行動」】

<1)基盤形成>
:思いやりを持ち、部下の話を聞き、
心理低安全性など、対話の土台をつくる

(重要な行動)
・関係を構築する(思いやりを持つ等)
・部下を理解する
・現場を分析する(情報提供、業務遂行の分析を一緒にする等)
・部下への期待を明確にする

<2)内省支援>
:振り返りの機会を与え、部下に考えさせ
ものの見方を変えたり、視点を広げる支援をする

(重要な行動)
・質問して考えさせる
・見方を広げる

<3)問題解決支援>
:フィードバックを与えたり、業務遂行のために
資源を提供することで、問題解決ができるように促す

(重要な行動)
・建設的なフィードバックを与える(改善が必要な点のフィードバック、アドバイス、例え話を使う)
・部下からのフィードバックを求める(コーチングの効果について意見を引き出す)
・主体的な問題解決を促す(当事者意識を持つよう権限を委譲する)
・資源を提供する(障害を取り除く、仕事を進めやすいように資源を提供する)

<4)挑戦支援>
:部下が成長できるように、
ストレッチした行動や学習をするように促す

(重要な行動)
・部下が成長できることを、確信を持って伝える
・継続的に成長できるように励ます
・新しい課題に取り組むことを支援している
・部下に権限を委譲する

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

とのこと。

■さて、見てみていかがでしょうか?

これ、改めて
それなりに具体的なことに
踏み込んでいるなあ、と感じないでしょうか。

(私だけかな)

そして、改めて眺めてみると、
コーチング行動とは

”ただ聞くだけではない”

ことが明確に理解できると感じます。

■しばしば、1on1に関する
管理職のお悩みにおいて、こんな話を聞きます。

・部下の愚痴にひたすら30分
付き合うことになってしまった

・結局同じ話の繰り返しになって
1on1の効果が見えない

・そもそも何を話せばよいのかわからない

などなど。

もちろん状況は人それぞれ違うので
一概にこうしたらいい、とはいえないですが

一つの武器として、
例えば、上記のコーチング行動の

・基盤形成(関係構築)
・内省支援
・問題解決支援
・挑戦支援

に関わる行動セット一覧を見てみて

「自分はどの行動を行っているのか」
「そして、どの行動は行っていないだろうか」

と内省をしてみると、
自身の強みと伸びしろを理解することに
繋がるのではなかろうか、、、

そんな事を思ったのでした。

■ちなみに、私も授業の中で、
部下とロールプレイングを行い、
その逐語録を取りました。

私の場合、自分の会社なので
部下は”妻”になります。

ゆえに、妻とコーチングをやった記録を振り返りましたが
色々な気付きがありました。

やはり色々遠慮があったのか(?)
「挑戦支援」などは躊躇している自分の様子が
垣間見えておりました。(この話はまた後日)

■改めて、実践をする上で
数々の研究結果を踏まえた

「こういったコーチング行動が
部下育成に効果的である」

といった全体像を理解することで、

より自分自身の行動の幅も広げられるし
自信を持ってコーチングをすることにも繋がる、

と感じた次第。

ご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

見聞を広くしなければならぬ。
小さな考えでは世に立てぬ。

大村益次郎(長州藩の医師・西洋学者/1824-1869)

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