マネジャーの7つの挑戦課題 ー『駆け出しマネジャーの成長論』よりー
(本日のお話 2153文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は2件のコーチング。
その他、1件のアポイント。
夕方からは大学院の授業。
またその後、夜から研修企画のミーティングなど。
6月、気温もボルテージも、
高まってまいりました!
*
さて、本日のお話です。
現在「管理職の能力向上」をテーマに、
諸々調べております。(旅は長そう)
色々と論文を読んだりしているのですが、
やはりわかりやすい、と感じておりますのが、
先日もご紹介させて頂いた、
中原淳先生の
『増補版 駆け出しマネジャーの成長論 7つの挑戦課題を「科学」する』
でございます。
今日は(も)
こちらの本から引用させていただきつつ、
皆様に学びをご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【マネジャーの7つの挑戦課題 ー『駆け出しマネジャーの成長論』よりー】
それでは、どうぞ。
■私ごとですが、
自身(紀藤)がコーチングを受ける中で
「自分自身のマネジメントの経験が
足りていない気がする」
という嘆き(?)をテーマを取り上げた
ことがありました。
、、、というのも今、
自分の会社もスタッフ4名ですが、
割と好き勝手やらせていただいております。
どちらかというと現場で動くほうが
自分は好きなので、
マネジメントの要素はかなり薄め。
そんな中、
クライアント組織と相対し
しばしば利害の間に挟まれ、目標へのプレッシャーと
メンバーの責任を担い、骨身を砕かれているマネジャーの皆様の
お話を聞く中で
「いや、マジで大変ですね・・・」
と思う機会もかなりあります。
同時にいつも、では自分は
「どのような貢献ができるのか?」
と考えることが増えています。
■そんなマネジャーとして
日々奮闘しておられ、
経験も豊富な方々に対して
自分の幾ばくかの経験から
「マネジメントとは?」
と語るのも、
おこがましい感覚もします。
、、、では一体、何をお伝えすれば、
管理職の皆さまにお役に立てるのか?
そんな自分自身が直面する課題と
照らし合わせながら、
「マネジメントとはなにか」
というテーマに向き合っている、今日この頃。
■その中で、一つ、
「これは大事!」と改めてお伝えしたいと思う内容が、
上記書籍で紹介されている
『マネジャーの7つの挑戦課題』
のお話です。
プレイヤーからマネジャーになるとき、
どのような挑戦課題に直面するのか。
起こりうる挑戦課題について
・その種類を知る
・その対処法を知る
ことができれば、
それは”ワクチンのように機能する”わけですし、
あるいは経験豊かなマネジャー自身も
自分の強みと伸びしろを振り返る上でも
とても参考になる話だと感じました。
、、、ということで、
以下、本書から抜粋しつつ、
ご共有させていただきます。
(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<マネジャーの7つの挑戦課題>
1)部下育成
:マネジャーとして部下を育てること。部下に仕事を任せる、
進捗を管理する、フィードバックする、指導するなど。
2)目標咀嚼
:会社が作った目標を自分の部下たちに噛み砕いて説明し、部下たちの納得を得ること。
会社の戦略を部門の仕事に落とし込み、部下たちに仕事を割り振ること。
3)政治交渉
:組織内にネットワークを作り出し、自部門に資源(ヒト・モノ・カネ)を集めつつ、
かつ、他部門や上司とうまく協調し、動かしていくこと。
4)多様な人材活用
;多様な雇用形態、年齢で働いている部下たちをマネジメントすること。
(年上部下、派遣・パートのマネジメントなど)
5)意思決定
:時に実務担当者より少ない知識や情報を元に、グレーな問題に対してリスクやメリット、
デメリットを勘案して、適切に部門の意思を決定し、自ら責任を負うこと。
6)マインド維持
:矛盾や混沌に満ちているマネジメントの仕事の中で、心を平静に保つこと。
折れないように自分を維持し、時に割り切って仕事をすること。
7)プレマネバランス
:プレイヤーとしての自分とマネジャーとしての自分の心理的・時間的バランスを取ること。
自分の目標を追い、担当業務をこなすとともに、マネジャーとしてのチームを引っ張ることを両立すること。
※JRC東大調査にて、517名を対象に、
「マネジャーになったときに直面する課題を問う32項目の質問項目」に対して
因子分析を行い、以下7つの因子が抽出された。
※中原淳(2021)『増補版 駆け出しマネジャーの成長論 7つの挑戦課題を「科学」する』.中央新書ラクレ P92-117
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)
■さて、いかがでしょうか。
経験の長いマネジャーの皆様にとっては、
ごく当然かもしれません。
しかし、
「マネジャーとして成果を出すために
何が大事なことなのか?」
と問われた際に
ただ「経験」を語るだけではなく、
上記のような調査結果を
「客観的なデータ」として用いつつ、
それらを参照枠として
自分自身の経験を振り返り「リアルな物語」に乗せて
伝えることができたとしたら、
それは相手にとって受け取りやすく、
汎用的に使えるギフトになりうるのではないか、
と感じます。
■あるいは、諸先輩方から
マネジメント上の工夫を聞き、
それらの経験談から学びへと昇華させる上でも
一つ上記のような「7つの挑戦課題という枠」を
頭に置きながら聞くことで
”他者の珠玉の経験談”
を自分なりに解釈し、
ラベリングするための参照枠になりえる、
とも思います。
■経験だけ、全て補うことは
難しいことです。
しかし、過去の研究など、
先人たちの知見を学ぶことで
自分自身にとって、
そして周りの誰かに対して、
自分の経験を色彩豊かにし、
増幅し、他者に伝え、
そして役に立つこともできるはず、
そんなことをこの7つの挑戦課題を見つつ、感じた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
==========================
<本日の名言>
行く手をふさがれたら、回り道でいけばいいのよ。
メアリー・ケイ・アッシュ(米国の実業家/1918-2001)
==========================