仮想通貨ゲームに、ドハマりしました ~学習理論と構築主義の観点からプロセスを考察する~
(本日のお話 2305文字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日日曜日は、読書。
また5キロのランニング。
昼は近所のショッピングモールに、
応援中のアイドル(!)がやってくるとのことで、
家族で観に行ってまいりました。(プロでした)
また夜は大学院の資料作成、打ち合わせなど。
*
さて、本日のお話です。
”走ることで仮想通貨が貯まる”という、
仮想通貨ゲーム「STEPN」なるものを始めてみました
、、、なんて話を1週間ほど前に
お伝えいたしました。
※参考バックナンバー:
「ランニングをお金に変えるゲーム『STEPN』を始めてみた」
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4199318/
1週間ほどやってみたところ、
かなり”沼化”しております(汗)
今日は、こういった
ゲームとの関わり方について
「動機づけ理論」と「構築主義」の観点から考えつつ、
気付きと学びを、書き記してみたいと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【 仮想通貨ゲームに、ドハマりしました ~学習理論と構築主義の観点からプロセスを考察する~ 】
それでは、どうぞ。
■ゲームの力とは、
なんとも恐ろしいものです。
スマフォのゲームは、
”人の思考を停止させる
中毒性のあるもの”
と個人的に思っており、
できるだけ近寄らないようにしていました。
、、、なんて言ったそばから、
今は仮想通貨ゲームが予想以上に
脳内のCPUを支配しつつあります。
■ゲームとは
ストレスを感じているときに
別世界にいき、思考を休めるオアシスのような
存在になることもあれば
回転させすぎている頭をあえて思考停止をさせることで
安息を感じることもできるものです。
ゆえに、距離感によっては
自分に益を与えてくれるよいものとして
付き合うこともできるのでしょう。
ただ、
「人の本能を刺激するように
うまく出来すぎている」
のが基本のスマフォゲーム。
”アクションをすることで
報酬を与えられる”
という『強化学習理論』を
ふんだんに活用しています。
・ログインすると(刺激=行動)
ボーナスがもらえる(反応=報酬)
・ガチャを回すと(刺激=行動)
アイテムをゲットできる(反応=報酬)
、、、というように、
本能的に報酬が与えられて
そこから出てくるドーパミンにより
自分でも制御不能となり
(例えばガチャを回し続けるように)
泥沼化していく、、、
みたいな状況かと。
聡明な皆様は、そんなことはないかもしれませんが、
アメの甘さは抗いがたいものがあるものです。
■そして、上記で紹介した
仮想通貨ゲームSTEPNも同じ。
「MOVE&EARN(動くことで稼ぐ)」
という仮想通貨ゲームは、
若干自分を”沼の世界”に
連れて行きはじめている、
と感じております。
■おそらくその理由は
罪悪感がないから、でしょう。
報酬を得るための主行動が
”ランニングをすること”
であるため、
肉体の研鑽、健康の維持、
脳の活性化という自らが大事にしたいことにつながる
大義名分があるため、
罪悪感が少なく没入しやすいのです。
■メインとなる仕組みの
・走るとレベルアップする仕組み
に、
・実際にお金が貯まる
(5キロ走ると約2000円くらい稼げる)
みたいなことが加わると、
先述の強化学習理論により、
ゲームへ引力が更に強くなっていきます。
そしてゲームを先へ先へと
進めたくなってしまいます。
■ただ、そうして入り口に立つと、
”沼化”が始まるのです。
ゲームなので
やっぱりうまく出来ていて、
「同じ時間でより稼ぐためには
よいアイテムが必要」
とか(ガチャ的要素)
「レベル上げを早くするには、
課金が必要」
という”お金で解決系の選択肢”が
あったりして、
つい検索をしたり、
ちょっとだけ、と課金をしたりして、
スケベ心(もうちょい小遣い稼げるかな)みたいな
心の声がもこもこと顔を出してきたり。
■そうすると、もう
意識はそちら側にどんどん持っていかれます。
仮想通貨の取引所のサイトや
仮想通貨ゲームのアプリを
開いては閉じ、開いては閉じている自分にふと気づきます。
そして、ふと気づけば
「沼化している自分」を自覚したのでした。
■沼化することが
イコール悪とは思いませんが、
”思考がそちら側に持っていかれる”
ことは時にデメリットになります。
ゆえに、それは上手にコントロールする必要が
あるのだろう、と思ったのでした。
■では、コントロールするためには
どのような工夫が必要なのか?
強化学習理論に対抗するために(?)
そこで『構築主義』なんてことを
ふと思い出しました。
要は、
”自分の新しい物語を言葉でつくる”
ということ。
もうちょっと具体的に言えば、
「このゲームとの付き合い方で望ましい姿を言葉にすること」
「運用ポリシーを言葉にすること」
です。
■まだ曖昧なので、今回で言えば、
こんな感じでしょうか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◯仮想通貨ゲーム「STEPN」の主目的
1)「毎日走ること」を習慣にすることで、
自らの身体を作り変えること
2)「毎日走ること」を習慣にすることで、
頭の整理をする時間を持つこと
◯副次効果として得たいこと
・余暇的にゲームを楽しむ
・(あまり期待せず)小遣い稼ぎをする
・仮想通貨について学ぶ
◯付き合い方のポリシー
・あくまでもランニングを
より高いレベルで習慣化させるためのツールとする
・課金やアイテムなどは、
初期投資以外は基本行わない
・ゲームとしてのレベルアップは、
”基本の走ること”を通じて行う
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
、、、なんのこっちゃ、
という感じかと思いますが
ただただゲームの仕組みに振り回されるのではなく
・何を一番得たいのか
・そのためにどんなポリシーで行うのか
を言葉にして明確にすると、
「自分を管理するための軸ができる」わけです。
■言い換えるならば、これらの宣言は
”自分が生きる新しい物語を言葉にする”
ことで現実を作る行為と捉えることができます。
「現実が言葉によって作られる」
「現実は人々の認識によって作られる」
このような考え方を「構築主義」といいます。
人々の社会的な意識の間にも、
これらの作用は起こりますし、
個人の過去・現在・未来を紡ぐ物語も、
同じような特徴があるようです。
(参考:上野千鶴子(2001)『構築主義とは何か』勁草書房 P58)
■、、、となんだか話が
あっちこっちへ飛んでしまいましたが(汗)
今回の仮想通貨ゲームも
自分にとって不都合な物語ができそうなとき
(=沼化しそうなとき)
それに変わる「新しい物語」を
(=適度なバランスで付き合う)
言葉によって宣言し、書き換えることは
自分を役に立つことだな、
などと感じた次第です。
言葉で現実を作る。
大事ですし、それをしかと実行できるよう
自分をマネジメントしたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
幸福になる大きな秘訣は、
外界の事物を自分に適応させようともがくよりも、
自分を外界の事物に適応させることである。
ジョン・スチュワート・ミル(イギリスの経済学者/1806-1873)
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