プロはオイルに負けない
(今日のお話 1756文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
夜は10月に初めてのお取引になった、
某企業様の人材開発の皆様と会食。
気付いたら、物理学などの
だいぶマニアックな話で盛り上がっていましたが、
大変勉強になりました。
10月も引き続きよろしくお願いいたします!
さて今日は、その会食の中で聞いた、
とある興味深い話を共有したいと思います。
テーマは「プロの姿勢」について。
■しばしば、
「今まで知らなかったけど、
あの人は、こんな特技を持っていた」
という驚きを感じることがあります。
私の場合、ちょうど先日会食でご一緒させて頂いた、
某企業の人材開発部の課長Kさんがそうでした。
彼はある時、
ボーリングをかなりのレベルで極めていたとのこと。
どれくらいかというと全国大会にも出場し、
スコア240くらいを普通に出すレベル。
(つまり最低スペアは当たり前、というイメージ)
そんなKさんから
”ボーリングの奥深さ”を
教えて頂いたのですが、
素人の私からしたら、
ボーリングの見方が、
がらりと変わるような話でした。
■例えば、ボーリング場のオイルの話。
ボーリングのレーンは、
なんだかテカテカしていますよね。
これは、レーンを衝撃から守るためですが、
同時にボールの滑りをよくし、
「摩擦」を減らす効果があります。
レーンは60フィートの長さ。
そして一般的には、手前から42フィートまで
オイルをひくのが標準だそう。
ですからピン手前では
オイルがなくなります。
そこで急に”摩擦”が発生するため、
プロボウラーの投げた球は、
急激にピン直前でカーブします。
この現象もオイルの有無が影響している、
というわけです。
しかも、加えて言うと、
この「オイルの塗り方」は、
ボーリング場のオーナーによって違ったりするそう。
ちょっと長めにオイルが塗られているとか、
厚めに塗られている、とか。
その上、試合で何回も投げていると、
ボールに付いたオイルが周りに広がり、
通常オイルを塗っていないところでも、
摩擦が少なくなり、曲がらなくなったりする。
対戦プレーヤーの一投ごとに、
そのオイルの具合は少しずつ変わり、
そんな微妙な中で、確実にストライクを出す、
ヘッドピンを倒す軌道を取らねばならない。
それが「ボウリング」というスポーツなのだ。
Kさんは、そう語ります。
(それ以外にもいっぱいありましたが、深すぎるので割愛いたします苦笑)
■そして、こんな状況で、
プロボウラーは戦うわけです。
プロボウラーは、
自分ではどうしようもできない、
「見えないオイルとの戦い」
を繰り広げます。
もし自分だったら、
「そんな細かいオイルの動きなんて、見てられない」
と早々に匙を投げることでしょう。
しかし、プロは違います。
自分ではどうしようもない、
「オイルの具合」の中で、
ベストのパフォーマンスを発揮しようとします。
例えば、
・オイルの具合に対応できるよう、20~30球ボールを用意する
・オイルの具合に影響されない投球法の練習をする
・オイルが塗られていないコースをとる。
・相手の軌道を読み、オイルの変化を予測する
など。
そして、ここで私が思ったことが
(今日のお伝えいしたい教訓です)
『どうしようもない」と思う状況でも、
最大限のパフォーマンスを発揮するよう、
自分が出来る行動をし続けるのが「プロ」』
と呼べるのではないか、
そう感じたのです。
「オイルが今日はなんかいつもと違うから、、、」
と愚痴っても、
試合に勝てるわけではない。
「7つの習慣」風に言えば、
オイルの具合は、
”自分が影響できないこと(=『関心の輪』)”
です。
「オイルが今日はいい状態じゃない。
でもその中で、出来ることをやろう」
そうして、球を20~30球用意したり、
変化に対応できる技術を身につけたりすることは、
”自分が影響を与えられること(=『影響の輪』)”
です。
そして、どちらの姿勢の方が、
より優秀な選手なのかは、
言うまでもないことだと思います。
■ボーリングだけでなく、
仕事でも他のスポーツでも、
「いや、こんな状況じゃ無理でしょ」
とつい思ってしまう状況は、多々あるもの。
でも、そんな中でも、
【自分の影響できること(=影響の輪)に集中する】
という姿勢を持つことは、
より良い結果を追求する上で、大切な条件ではないか、
そのように思った次第です。
プロはオイルなんかに負けません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。