言葉以外を使って、お互いの深い部分に触れる体験
(本日のお話 2032字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、クライアント先の
e-ラーニングコンテンツの動画の撮影。
立派な機材があると、
実質独り言でも意気揚々と喋れるものですね。
(環境の力ってすごい)
また夕方からは大学院の授業。
そして10キロのランニングでした。
*
さて、本日のお話です。
先日大学院にて
「人材開発・組織開発実践論」
の授業がありました。
現場での、実践経験を豊富に積まれている先生の下、
理論と実践をつなぐ知見をインプット&アウトプットする
楽しくて仕方がない(そして役に立つ)授業です。
例えば、組織開発の手法の
・ワールドカフェ
・OST(オープン・スペース・テクノロジー)
・AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)
などを自分たちで作り、
フィードバックをしたりされたりすることで
その背景と目的、効果を咀嚼し、使えるようになりましょう
というワークがあったり。
(それ以外にもたくさんあります)
そんな中、オリジナルワークを創作されたチームがあり、
「写真で感情を表現する」というワークを体験したのですが、
そのプロセスから相互理解のために
大切なことを感じたように思いました。
今日はそのお話について、
学びと気づきを、皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【言葉以外を使って、お互いの深い部分に触れる体験】
それでは、どうぞ。
■「人って言語優位な人と、
非言語が優位な人いるよね」
先日の授業内で、
そんな話が出ていました。
言語優位な人は、
言葉で説明し、表現するのが得意な人。
非言語が優位な人は、
言葉以外(絵や身体性、感覚)などを
媒介したほうが、伝えやすい人。
たしかに、そういう違いはあるな、と感じます。
■以前、私(紀藤)が学んだ
システムコーチングという技法でも、
「身体を使って表現してみましょう」
「歌にすると?」
「生き物になってみると?」
という、そんなオーダー、かつてされたことがないよ!
と自分がオロオロしている中、
意気揚々とやられている方もいて
すごいなあ、、、と思ってみていたことがありました。
■人によって
ピタッとハマる人もいて、
言葉で説明するよりも
その感覚的なイメージをそのまま表現したほうが
自分が言わんとすることを
形にすることが余すことなく出来る場合もあるのだな、
とその時学んだのでした。
■要は、
”「感じていること」のような深い部分”
というのは、情報量が多く、
言葉で言い表すのが難しいのです。
「言葉」という
情報のビット数を落としたツールを
駆使して伝えきるのは実は、結構難しい。
(言語化能力が高い人であれば別ですが)
ゆえに、その感じていることを
表現するためには、
感じたことをそのまま
「ビジュアル」で表現してみて、
その表現されたことを軸として
「その心は?」を言葉で補足をしていく、
そうすることで
お互いの見えていない、
そして表現しづらい深い部分、
すなわち
「Thinking」(思っていること)
「Feeling」(感じていること)
「Wanting」(本当の願い)
という部分にアクセスしやすくなる。
それが、
「言語以外の表現を使ったメリット」
なのだ、と感じています。
■そして、
話をぐぐっと戻しまして、
先日の大学院の授業の話。
*
オリジナルのワークで組織開発の手法の
作成に挑戦したグループがあったのですが、
その内容がまさに、
上記に当てはまることで、
「非言語を使って相手との関係を築く」
✕
「オンラインでそれらを実現する」
ことを行っており、
チームその関係性の中に
温かいものが流れたように思ったのでした。
■お伝えしても大丈夫かな、
という言える範囲でお伝えすると、
オンラインでの1時間程度のワークにて
こんなことをやりました。
1)共通のお題を決める
2)それに関連した写真を撮る/ネットで集める
3)オンラインツール『Miro』にて共有。
お互いにその心は?を語り合い、対話する
シンプルなのですが、
その人が選んだ写真に、
色々にじみ出てくるのです。
普段は見えていないプライベートの側面。
これまでの経験、大切にしている価値観。
「この人にはこういう側面があるのだな」
「こういうことを大切にしているんだな」
「こんな感じ方をしているのか」
と見えていないところが見えて、
そこに触れられたような感覚が
お互いの関係を深める上で、
大切な共通体験になるように感じたのでした。
■些細な事かもしれませんが、
こういうこと、実はとても大事だと思うのです。
、、、というのも、
リモートワークによって
起こった影響の一つが
『コミュニケーション不安』
と言われています。
”相手の気持ちがわからないので不安”
というもので、それがそのままになっていると
”孤独感”に繋がり、その購読感は”転職意思”につながる、
というデータもあります。
※参考:髙橋豊(2021) 『テレワーク時代のマネジメントの教科書――見えない部下をどう管理するのか?』ダイヤモンド社
■その人が何を感じ、
どんなことを大切にしているのか、
その片鱗にふれた経験は
繋がりを深め、相手の気持ちを類推することにも
役立つものだと思います。
そういった意味で
このような非言語を用いた手法は
活用できることの一つだな、
そんなことを思ったのでした。
「写真や絵を使って、
テーマに対する思いや感情を表現する」
楽しく、盛り上がりつつ
相互理解が深まりますし
意外とその気になればサクッとできるので
私ももっと活用したいな、と思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
君子の交わりは淡きこと水の如し。
小人の交わりはあまきこと醴(あまざけ)の如し。
莊子(戦国時代中国の思想家/BC369-286)
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