「TOKYO リスタートアントレプレナー支援プログラム」に参加をして思ったこと
(本日のお話 2064字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
先日、友人の経営者のお誘いで
あるイベントに参加しました。
そのイベントとは、
『TOKYO リスタートアントレプレナー支援プログラム』
https://re-starter.tokyo/
なるものです。
これが何かというと、東京都の創業支援課と
起業支援を行っている会社が共同で行う、
”起業家の再挑戦を応援するための
アクセラレーションプログラム”
とのこと。
本日はその一部のワークショップに参加をしてみて、
感じたこと、また学びについて、
皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【「TOKYO リスタートアントレプレナー支援プログラム」に参加をして思ったこと】
それでは、どうぞ。
■友人の経営者から、
とあるお誘いがありました。
「こういうイベントがあるのだけど、
一緒に参加してみない?」
、、、なんだか
怪しい誘い文句のようですが(汗)
もらったURLを見てみると
東京都が行っている起業家のための
リスタート支援プログラムだそうです。
■「自分、リスタートというわけではないのだけど、
それでもよいのかな?」
と友人に聞いてみます。
募集要項を見てみると、
このように記載があります。
(1)起業を経験している方
(2)現在困難に直面しており、再起業や新規事業立ち上げを目指している方
なるほど、、、
そもそもあまり困難を抱えている、
というわけでもないけど、と思いつつ、
興味はあるというと、
「前半のワークショップの参加は、
それでもOKである」
との回答が返ってきて、
オンラインにて参加をすることにしたのでした。
■、、、というのも、
今困難を抱えているわけではないものの、
きっと8ヶ月後の今頃は、大学院を卒業している。
(上手くいけば、、、ですが)
未来志向型の自分としては、
今後自分が何をしていきたいのか、
常に頭の中にうっすらあること、
そしてこのまま粛々と、というのではなく、
より大きな挑戦はしたいという思いも、
自分の中にあるように感じていたためです。
■そして参加した2時間の
オンラインのワークショップ。
私が参加をした回は、
『起業のミッションを見直す』
というテーマでした。
進め方は、
合計50名ほどの参加者が
6人くらいずつグループにわかれます。
参加者は皆、起業をしている人。
アパレル、テクノロジー、AI、天然石の販売など、
実に幅広いです。
その方々と、
グループホストの方で対話をしていく形で、
進行をしていきました。
■グループのお題としては、
1)過去・ならびに今困難に置かれている状況とその理由
2)自分が実現したいミッション
をそれぞれ語る、というもの。
フェーズ1では、
厳密なる対象者の絞り込みはないため、
必ずしも困難を抱えているわけではない人もいました。
順調に事業が軌道に乗って、
資金調達をしている人もいれば、
もっと小さく、副業的に始めて、
これから育てていこうという人、
一方、本当にコロナ禍による
市況の変化により、経営が極めて困難になっている方などなど、、、。
■それぞれの物語は、
実に学びになる事が多いのですが、
いずれにせよ、過半数は
「まさに困難の渦中」であり、
非常に切羽詰まったものがあります。
赤字がずっと続いており、
借金が増えるばかりである、、、
人を雇ったものの、
事業の見通しが甘く、売上が立たずに
給与の支払いが難しくなっている、、、等々。
その中でも、
私が印象に残った方のお話があり、
大変考えさせられました。
(匿名かつ、詳細がわからないような形で
ご共有させていただきます)
■どんな内容かというと、
以下のような話でした。
「ベンチャーキャピタルに
1億5,000万投資をしてもらった。
しかし事業において、
経営陣の関係性などから上手くいかず、
売上も厳しくなっていった。
ただし、借りたお金は返そうと、
お金を返すことに力を注ぎ続けた。
結果、新しい事業への投資ができなくなり、
袋小路に追い込まれていった」
そして、結果的に、
ご自身の家の売却、資産の売却などに
つながった、、、とのこと。
■そして、テーブルホストの方が
柔らかい口調で、このように質問をされました。
「今思うと、その時どうすればよかったなど、
考えることはありますか、、、?」
対して、このように答えます。
「キャッシュが5000万円ほどあった段階で
新しい事業を作るべきであった。
借金を返すだけに意識を向いてしまい、
”未来に向けての投資”ができていなかった」
、、、とのこと。
■この方のお話の中で印象的だったのが、
決して借金を返すことは、
悪いことではないと思いそうですが、
その経営者の方からすれば、
『未来に向けての事業投資ができていない』
→これから稼ぐ目処が立たない
→事業としても手詰まりになる
→最終的に借金も返せなくなる
このことに頭がいかなかったことが、
当時の敗因であった、、、
と語られていたところに
非常に考えさせられたのでした。
■これは個人でも会社経営でも、
きっと近しいものがある気がしますが、
不安になると、とにかく安牌へ、
確実にわかるほうへと動きたくなります。
あるいは新しい道へ踏み出すことを
つい恐れてしまいがちになるのかもしれません。
そしてその守りの思考が
どのように行動に現れるのかは、
・目の前の借金を返すこと”だけ”に意識が向くこと
かもしれませんし、
・お金を使わないように節約をすること
かもしれません。
■、、、もちろん、攻めと守りのバランスは
絶対解があるわけではないので、これ、という答えはありません。
ただ、それでも大事だと思ったのが、
『未来を考えて、”投資”として
手を打つことが出来ているか』
は極めて重要な意思決定基準と思ったのでした。
■予測できる目先の行動に力を注ぎ続けると、
もしかすると、3年後、5年後は、
陳腐化した商品、スキルしか、
自分の手元に残っていないかもしれません。
そう考えると、
追い込まれたときだからこそ、
積極的に未来に繋がる投資をするべき、
とも言えるかも知れない、、、
そんなことを思ったのでした。
■そして最後に、
この経営者の方は大変そうな状況下でも、
「次はこんなことをしたい」
と笑みを浮かべつつ話をしていたのが
印象的でした。
お金以上に、何をしたいのか?を
自らに問うていく姿勢、
学ばされるものがあるな、、、とも感じました。
ただ、やっぱり総合的に
キャッシュは、超大事です。
追い込まれていくと、
本当に余裕がなくなるのだな、、、と
お話を聞いて他人事には感じられませんでした。
私の会社も小さな経営ですが、
来るべき時がきてもきちんと耐えられるように、
対策をしておこうと強く思った次第。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
長く待ち過ぎるより、
早すぎる行動に価値がある。
ジャック・ウェルチ(米国の実業家)
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