「マネジリアルコーチングは、個人の学びにどのような影響を与えるか?」の研究
(本日のお話 1856字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また大学院生室なるものが
立教大学で利用可能であることを最近学び、
オンライン打ち合わせやら
論文研究などをしておりました。
その流れで夜は大学院の先生との
プロジェクトの個別面談でした。
*
さて、本日のお話です。
現在大学院で進めている
「コーチング」の研究について、
先生からのフィードバックを頂いた内容、
ならびに、そこからの紐づく論文について、
学びと気づきを皆さまに
ご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「マネジリアルコーチングは、個人の学びにどのような影響を与えるか?」の研究】
それでは、どうぞ、
■私事ですが、
現在大学院2年制の
個人プロジェクトにおいて
「マネジリアルコーチング」
をテーマに行うことにしています。
企業では「1on1」などと言われますが
要は管理職が行うコーチング、
正式には「マネジリアルコーチング」と
呼ばれるものです。
■ありがたいことに、
大学院の授業でもこれに関して
多くのインプットを得ているため、
そういった意味では
引き出しは増えているはずなのに、
いざ自分が考えて組み立てると、
「はて、どれを
どのように使ったらよいのか、、、?」
と脳内の回線がやや混乱し
あっちこっちに行き来をしている今日このごろ。
■そんな状況で
ああも思うけど
こうも思える、、、
という混乱した状況を踏まえ
担当の先生に相談したときに、
その中で一つ、
こんなフィードバックをもらいました。
「ちなみに、
”コーチングが個人のパフォーマンスを高める”といいますが
”パフォーマンス”に影響を与えるものって膨大にありますよね?」
「じゃあ、コーチングは
”個人のパフォーマンスを高めるためのどんな要素”
に影響を与えるんですかね?」
「コーチングがパフォーマンスに影響を与える、だと論理の飛躍があると感じ、
またその他のパフォーマンスに影響を与える要因の検討がされていないと感じたので
その間を繋ぐ考えが必要だと思います」
とフィードバックを受けたのでした。
■うーん、その通り。
当たり前だと思っていましたが、
コーチングは
「”リフレクション(内省)”をする」
↓
「”個人の学習”が促進される」
↓
「”パフォーマンス”が向上する」
という繋がりがある、という認識を
前提として思っていました。
、、、が、じゃあそのことを
明確に言い抜いた論文があるのか?
と言われた時に、すっと浮かんでこず
そんな自分を省みて、
ああ、まだ自分はこの分野を
整理できていないのだな、、、
と感じたのでした。
■しかし、探してみると
実は既に授業で学んでいた論文で、
以下のものがありました。
松尾眞(2018).How does managerial coaching affect individual learning? The mediating roles of team and individual reflexivity
(マネジリアルコーチングは個人の学習にどのような影響をあたえるか? 個人とチームのリフレクションに媒介する役割)
というもの。
簡単に要約すると、
以下のような話になりました。
(ここから)
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<研究の目的>
・マネジリアルコーチングと個人の学習を結びつける上で、
チームと個人のリフレクション(内省)がどのような関わりを持つのか?
(媒介しているのか)を検討する
<研究の方法>
・自動車・エレクトロニクス産業の非管理職506人の
サーベイ回答に基づいて、統計的処理を行った量的研究を行う。
<結果わかったこと>
1,「マネジリアルコーチング」は、「個人の学習」と「チームの学習」それぞれに直接影響を与える
2,「チームのリフレクション」は、「マネジリアルコーチング」と「チームの学習」の関係を媒介する
3,「個人のリフレクション」は、「マネジリアルコーチング」と「個人の学習」の関係を媒介する
4,「マネジリアルコーチング」と「個人のリフレクション」、
「チームのリフレクション」と「個人のリフレクション」は
「マネジリアルコーチング」と「個人の学習」の関係を媒介要素として働く
※松尾眞(2018).How does managerial coaching affect individual learning? The mediating roles of team and individual reflexivity
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)
■さて、いかがでしょうか。
「結果としてわかったこと」が
ちょっと分かりづらいのですが、
それぞれの細かい繋がりについての説明を
まるっと(やや乱暴に)まとめてみると、
『「マネジリアルコーチング」は
個人とチームにおいても
リフレクション(内省)を促し、
そして、個人とチームの学習につながる』
と解釈しても、
大きくはずれていないかと思います。
■マネジリアルコーチングは
内省を促し、そして学習を促す。
そして学ぶことは、
パフォーマンスの向上にも繋がる。
川崎の湾岸の工場のパイプみたいに、
色々とつながって、一つの要素を作っているようで
頭が混乱しっぱなしですが、
一つ一つ紐解いて、そしてフォーカスをしてきたい、
そんなことを思っている今日この頃。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
進歩とは反省の厳しさに正比例する
本田宗一郎
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