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3089号 2022年8月6日

科学的真実とは、理論とは何か

(本日のお話 1722字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は6件の個別コーチング。
また夕方からは大学院の授業でした。



さて、本日のお話です。

現在、大学院の下記授業で
「リーダーシップの理論」を学んでいます。

その冒頭に先生からの講義の内容で

「そもそも理論とは何でしょう?」

と問いが出されたのですが
その一連の話が学びになりました。

なんだか賢くなった気がしました。
(たぶん、気がしただけですけど)

、、、ということで本日はそのお話について
皆さまに学びと気づきをご共有させて
いただければと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは

【科学的真実とは、理論とは何か】

それでは、どうぞ。

■普段、厳密にその意味を深く考えず、
自然と使っている言葉はいくつもあります。

その一つが

「理論」

という言葉だと、
今日、ひしと思いました。

「理論」というと、

・根拠があって
・再現性があって
・広く受け入れられているもの

のようなイメージはあるものの、
実際のところ、どんな定義なのか?
と問われてみると、よくわかっていません。

■今回受けている授業の
「リーダーシップの”理論”」についても、

これらのものは、

「◯◯理論」と名付けられているものもあれば
「◯◯研究」と呼ばれているものもあって

その境界線は曖昧なのです。

確かにそうだったのに、
全然気づかずにスルーをしてきていました。。。(汗)

■そんな中で、授業の冒頭で
先生がこんな問いを皆に投げかけました。

それが、

「科学的真実と宗教上の真実の違いとはなんでしょうか?」

という問いです。

、、、さて、皆さま、
何だと思いますか??

私は、科学=データ、宗教=物語?
などと漠然と頭に浮かびましたが、
それ以上志向は続かず、身を委ねておりました(苦笑)

オンライン授業なので、
同期の仲間がするどい答えを
それぞれチャットに書き込んで、

その答えを見ながら、
「なるほどなあ」と思っていたのですが
その中に答えがありました。

さて、一言で言うならば
何になるのでしょうか?

■結論をいうと

「科学的真実は”反証可能”である」

とのことだそう。

反証可能というのは、
「批判できたり、テスト可能である」ことです。

例えば、

”1気圧で水は100℃で沸騰する”

という科学的真実があると主張したとします。

これは反証としてテストする事が可能です。

”1気圧で水が100℃以外で沸騰した”

という事実を見つければ
その主張は科学的真実ではない、
と証明されたことになります。

■一方、”宗教上の真実”でいくと、

「神さまはいる」

とした主張しても、
”いないことを証明するための反証はできない”
となるため、科学的真実とは違う宗教上の真実となる
と考えるそうです。

うーん、なるほど、、、確かに。

■そして「科学的真実」も種類があります。
一つは記述的真実(例:日本の今日の人口は◯人など)で。

もう1つが、

『因果的真実』

というもの。

因果とは

・どういう条件において
・どんなことが原因で、どんな結果になるのか

を明らかにすることです。

この因果に再現性があれば、
科学的真実となります。

■かつそれは

「私だけ」の持論ではなく
「私もあなたも他の誰かも」とある程度の
時間、空間を超えて当てはまる必要があります。

自分だけしか当てはまらないものは、
”持論”となるわけです。

(ゆえに個人のサクセスストーリーを書いた自己啓発書は
理論ではなく”持論”と言えます)

■科学的真実でさえ、
新しい事実がわかると書き換えられることもあります。

地球における重力のように
「自然科学」においてはその理論が適用できる空間・時間は
基本安定性がありそうです。

でも地動説が天動説に取って代わられる、
ということもありますし、これからも同じことはあるでしょう、

自然科学における「科学的真実」も、
今わかっている範囲での真実となります。

ただ、

リーダーシップなどの「社会科学」においては、
その理論が適用できる空間・時間は自然科学に比べて
やはり限定的になります

なぜなら、人の心などは物理の実験のようにはできず
文化・国・個人の特性などの影響もテストで明確にわけられず
状況によって変わる要素を多分に含むからです。

■しかし範囲は限定的であったとしても
科学的な手法で

”概念間の因果関係を明らかにする”

ことは可能です。

そして、

ある程度の空間・時間を超えて
因果関係を明らかにしたもの

=科学的真実を示したもの

といえて、それを私たちは
『理論』と呼ぶことができるわけです。

■、、、と学んだことを、
つらつらと書いてみましたが、改めて思うことは、

こうやって定義を明確に理解するからこそ、

・自分なりの持論や、科学的真実ではないもの、
すなわち説得力を持てないものとわけて理解できる、

と思いますし、同時に

・「理論」の中でも、その信頼度の大小を
どの程度の時間・空間を超えて当てはまるものなのかを見極める

という”モノサシ”を持つという視点が
生まれたように感じました。

■限定された一部だけのものを
「◯◯理論」と言うのは厳密には違うと
今回理解いたしましたので、

自分もメルマガで「◯◯理論」とか
カッコつけて使うのはくれぐれもやめよう、、、

と反省するともに、

持論と理論、
そして理論の信頼度の大小も
見極めながら使っていきたい、

と思った次第でございます。

「科学的真実とは、反証可能なことである」

なんだか教養がある人っぽい、
カッコいいフレーズを覚えたので、
これから使ってみたいと思います(笑)

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<本日の名言>

世界とは一冊の本であり、
旅に出ないものは同じページばかり読んでいるのだ。

アウグスティヌス

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