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3092号 2022年8月9日

リーダーシップの理論は「ほか弁」によく似ている

(本日のお話 2568字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は4件の個別コーチング。
また1件のアポイント。

夜からは同じく人材育成の仲間であり
人生の先輩でもある友人との会食でした。

実に楽しい時間でございました。



さて、本日のお話です。

現在、大学院のテーマで
「リーダーシップの理論」を学んでいるのですが、
その内容を振り返る中で、

「リーダーシップの理論って、
なんだか”ほか弁”みたいだな」

とふと思ったのでした。

(ほか弁=ほっともっとです。
私もよくお世話になっています)

ただ、この比喩は便利で、
比較的遠いアカデミックな考えが、
ぐっと身近に思えるというメリットもあるとも感じます。

、、、ということで、

個人的見解のだらけの内容となりますが、
上記内容についてご共有させていただければと思います。

それでは、早速参りましょう!

タイトルは、

【リーダーシップの理論は「ほか弁」によく似ている】

それでは、どうぞ。

■「リーダーシップ理論」を学ぶと

実にいろんな種類があるのだな、と
その広い世界に圧倒されます。



ちなみに、リーダーシップの研究は
ざっくり120年の歴史があります。

その変遷も、

・リーダーの”資質”に注目(1930-40年代)

・リーダーの”行動”に注目(1950-60年代)

・リーダーの”影響力”に注目(1970年代以降)

というように時代とともに
研究の中心テーマも変わり、
リーダーシップ理論も進化してきました。

特に、1990年代以降の、

「リーダーシップとは影響力である」

としてからは、

リーダーシップの百花繚乱時代とも言えるかのごとく
多くの研究者がそれぞれ立場から、
様々なリーダーシップを提唱していく時代になりました。

■その中でも、特に代表的な
「リーダーシップの理論」があります。

そして、それらの理論を知っておくと、
”自らの持論”をアップデートするのに役立ち、

現場のマネジメントにおいても
他者に影響を与えていく上でも、
有益なツールになり得る、と思います。


例えば、、、

ということで、
以下、有名な4つのリーダーシップより
その特徴を比較してみたいと思います。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<リーダーシップ理論の比較(1990年代以降)>

【変革型リーダーシップ】
◯概要
:フォロワーの感情やカリスマ性を重視。
フォロワーに働きかけフォロワーを変革していくリーダーシップ

◯特徴(4つの行動)
1、理想化された影響力(カリスマ:自信、影響力を行使する欲求、強い倫理的価値観等)
2、知的刺激
3、モチベーション鼓舞
4,個別配慮

**

【サーバントリーダーシップ】
◯概要
:相手につかえるリーダーシップ。
自分自身の利益を超越して、フォロワーの成長や利益を重視する。

◯特徴(7つの行動)
1、感情的な癒やし
2、コミュニティへの貢献
3、概念化
4、エンパワーメント
5、フォロワーの成長・成功の促進
6、フォロワー優先
7、倫理的行動

**

【オーセンティックリーダーシップ】
◯概要
:誠実で信頼に足るリーダーシップ。
”本物である”、”信頼できる”と言った意味を持つAuthenticで表現される

◯特徴(4つの構成要素)
1,自己認識
2,倫理的視点の内在化
3,バランスがとれた処理
4,関係の透明性

**

【温情型リーダーシップ】
◯概要
:強い規律と威厳と、愛情深い慈悲を混ぜ合わせたようなリーダーシップ。
怒ると怖いが情け部下くて面倒見がよく、部下から慕われている課長のイメージ

◯特徴(3つの構成要素)
1,権威主義
2,慈悲深さ
3,倫理性

※参考:石川淳(2022)『リーダーシップの理論』中央経済社 P123~180
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

■さて、並べてみていかがでしょうか。

上記も一部ですが、

実にいろんな種類があるなあ、と思います。
そして、それぞれの定義を見ると、
なんだか似ているところもあって、これまた複雑です。

一つ取り上げてみると、
いずれのリーダーシップにも

「倫理」

という要素が入っている事に気づきます。

■、、とこの点に着目すると、

最近のリーダーシップには
「倫理」が共通して重要な要素、という視点も
あるのかもしれません。

もちろん、一言で「倫理」といっても幅広く、
意味することは変わってきます。

・物を盗んじゃダメ、という
”法的な倫理”もあれば

・仕事は期待された期限通りに、
きちんとしたプロセスでやるべきという
”責任感を求める倫理”もあれば

・清く正しくあるべき
仕事外のことも積極的に手を差し伸べるべきという
”徳を意味する倫理”もあります。

ゆえに、この倫理が、
何を意味するのかについては、
その中身をより詳しく見る必要はあるのだと思います。

■と、深掘りすると
沼に入りそうディスカッションポイントではありますが、

もうちょっと荒く、大雑把に見てみれば
違った見方も出来る気もします。

例えば、こうやって並べたときに、
私の脳内に浮かんだのは、

『ほか弁』

でした。

(研究者の皆様に対して
失礼なのかもしれませんが)

■ちょっと回り道ですが、
”その心”をお伝えさせていただきますと、

我が家ではしばしば夕方、妻から

「今日はご飯が作れないから
ランニングの帰りに、
ほか弁(ほっともっと)買ってきて」

と依頼を受けることがあります。

ランニング後、汗だくになりながら
ほっともっとの店内で、
いつもお弁当を選ぶわけです。

・から揚げ弁当
・チキン南蛮弁当
・のりタル弁当
・しゃけ弁当
・カレー弁当

などなど、
実に多様なバリエーションがあります。

■しかし、何度も激しくリピートしていると、
だんだん気づくことがあります。

その弁当の構成要素とは、

1)メインのおかず(肉か魚か/天ぷらか唐揚げか)
2)ごはん(全部共通)
3)サラダや卵、つけもの(共通だがバリエーションあり)

という3領域での組み合わせとなっています。

メインはちがう。
でもその他は似ているところもある。

■そう、さながら

「リーダーシップの理論」のよう(!)

だな、、、、と。

つまり、ちょっと強引ですが、

「美味しいお弁当(リーダーシップの影響力を発揮)」のために

・メインのおかずがある(変革 or サーバント or オーセンティック)

・ライスは必ず共通して入っている(倫理性、自己認識とか)

・その他、付け合せはそれぞれ(感情的癒やし、知的刺激、慈悲深さとか)

という構成と、めちゃくちゃ大雑把に捉えて、
比喩的に考えることもできるのでは、

、、、という私の感想です。

まるでほか弁のラインナップのように、
リーダーシップとは組み合わせられているな、

などと思ったのでした。
(研究者の皆様には、怒られそうですが)

■とはいえ、こうした比喩は
割と役立つようにも思えます。

「自分は、”相手に支える”ことが
自然とできるような気がする」

「自分は”他者に影響を与えること”を
どこか求めている気がする」

などは自分がよって立ちたい影響力の根源は
メインのおかず(?)みたいなもので、

でも同時に、やっぱり
ライス(倫理性や自己認識)はきちんと
抑えておかないと、美味しい弁当にはならない、

というような感じで、
ざっくりと捉えることもできる。

そうすると、

やや堅苦しく感じる理論が身近になるし、
活用もしやすくなるのかもしれない、

とも強引ながら、思ったのでございました。

■他にも、いろいろなパターンの
リーダーシップ研究(お弁当研究)があり

「えっ、こんな組み合わせあり?」

と思えるものもありますが、

それが影響力を発揮していればよし。
(美味しければよし)

自由に美味しいお弁当を用意して、
それを楽しみ役立てられたら、
それもまた一興、などと思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

一つのドアから入れなければ、別のドアから入る。
あるいはドアを作る。

ジョーン・リヴァース(米国のコメディアン)

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