今週の一冊『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』
(本日のお話 2256字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
お盆休みもあっという間ですね。
蝉の声ももう少しで聞けなくなると思うと
ちょっと寂しさを感じてしまうこの頃。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』
石山 恒貴、パーソル総合研究所(著)
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です。
■最近「キャリア」について
色々と調べていますが、
大学院でキャリアを専門に研究している先輩から
お勧めされた一冊がありました。
それが今週ご紹介の
『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』
です。
特にオススメなのが
「ミドル・シニア層」
の方でございます。
※ミドル(40~54歳)
シニア(55~69歳)とされていますが、
これを総称してミドル・シニア層と呼んでいます。
■タイトルを見てみると、
一般的なビジネス書のよう。
しかし、よくよく見てみると
パーソル総合研究所と、
法政大学大学院の石山恒貴教授が
ミドル・シニアの会社員に対する
4732人の定量調査を元に、
”ミドル・シニアの働く上での
現状と課題はどのようなものなのか?”
を分析しています。
そして、そこから見えてきた課題と
組織行動論等の理論を結びつけて、
具体的な思考・行動ベースの処方箋を
提案されている一冊です。
■データに基づいた調査なので、
課題の分析も処方も、
いずれも説得力があります。
かつ提案されている処方箋も、
統計的な分析(重回帰分析)をしており
”ミドル・シニアのパフォーマンスに
統計的に有意な影響がある”
ことも示しており、
さらに信頼度が増すように思えます。
もちろんデータの対象が
全ての人に当てはまるわけではありませんが、
それでも一人の持論より
より厚みがある内容であると
(少なくとも私は)感じた一冊でございます。
■では実際に、著書では
どんな内容が書かれているのでしょうか?
以下、書籍の特徴や内容について、
私なりに整理してみました。
(ここから)
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【会社人生を後悔しない40代からの仕事術_まとめ】
<特徴>
・日本の会社員を対象にした定量調査を元に、ミドル・シニアの現状と課題を分析。
組織行動論の理論を紐づけて「これからできる22のポイント」にまとめている
<本書で提案する仕事術>
ミドル・シニアのパフォーマンスを高める5つの行動
「PEDAL」モデル
1,まずやってみる(Proactive)
2,仕事を意味づける(Explore)
3,年下とうまくやる(Diversity)
4,居場所をつくる(Associate)
5,学びを活かす(Learn)
※上記の内容に紐づく理論、キーワード
1,過剰適応の罠、能動的惰性、失敗回避行動、OJT
2,仕事の意味付け、意味の探索、ジョブ・クラフティング
3,ダイバーシティ、年齢バイアス
4,ソーシャル・キャピタル、ナレッジブローカー、居場所感
5,学習転移モデル、経験学習
<強み>
・日本企業を中心とした40代に的を絞った調査であり、日本の社会的な文脈を反映させている
・組織行動理論を対象者の課題を理論的に紐づけている
・付録の「リフレクションシート」が経験学習からの学び分析と、ならびに自己開示に有用なツールになっている
(キャリア&ライフにおいて、所属・業務からの学び/家族・趣味・健康からの経験の学びを網羅的に分析できる
<弱み>
・40代半ばからの定年再雇用を見越した内容になっているため、若い人にとっては現実感がない。
※石山 恒貴(2018)『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』
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(ここまで)
■こう書いてしまうと、
ふーん、そうなのね、
で終わりそうですが、
Q、40-59歳のジョブパフォーマンスの推移はどうなる?
Q、「キャリアの終わり(定年)」を意識し始めるのはいつか?
Q、会社員 VS フリーランスが「重視する能力」の比較
Q、マネジャーに聞く、年上部下の「困った行動」とは?
Q、定年後に「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔したことは?
などなど
データが豊富で
それを見ながら自分ごととして考えるだけでも、
先々を考える機会になるように思います。
*
以下、書籍の紹介でございます。
(ここから)
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★「成果を出すために、ひたすらがんばる」に疲れてきた人、必読!
★国内最大規模!! ベテラン社員4700人を"科学"した、あまりにリアルな処方箋!
★会社人生を後悔しない!! ミドル・シニア期に特化した「仕事論」の決定版!
「私の会社人生、こんなはずじゃなかったんだけど……」
なぜ企業で働く人は、ミドル・シニア期(40・50・60代)に入ると、
言い知れぬ「停滞感」を抱き、職場での「居場所」を失っていくのか?
従来、個別の経験談や持論ばかりが渦巻いてきたこの領域に、
ついに著者らが「4700人の大規模リサーチ」で"科学のメス"を入れた。
□ 42.5歳の「壁」を軽々と超える人は、何をしているのか?
□ 50代前半の「霧」のなか、職場内で「居場所感」を得るには?
□ 60代・定年後に「上昇気流」を呼び寄せる人の共通点とは?
「目の前の『これでいいのか…』」が「10年後の『これでよかった』」に変わる!
これからも長く働き続ける時代だからこそ知っておきたい、
会社人生を「仕切り直す」ための、新しい22の仕事論――。
【読者特典】「キャリアの霧」がパッと晴れる「リフレクション・シート」付き!!
※Amazon本の紹介より
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(ここまで)
今後のキャリアについて考えている
多くのミドル・シニアの方には、
特にお勧めの一冊でございます。
私もミドルなりたてですが
とても勉強になりました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<今週の一冊>
『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』
石山 恒貴、パーソル総合研究所(著)
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