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3119号 2022年9月5日

「目標達成に全力を尽くす」ことで得られる6つの恩恵

(本日のお話 2205字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日日曜日は、朝から
大学院のメンバーとのランニング。

またその後、家族で買い物など。
夜からは1件の打ち合わせでした。



さて、本日のお話です。

現在、月1で大学院のメンバーとランニングを行っています。
週末の朝8~11時までランニングと情報交換をするのですが、

その中で時折、
「そのうち皆でレース出たいね」
という話が出ることがあります。

その時に、一部の人に流れる
ちょっとした高揚感を感じるときに

「目標を持つ」

ことは、何か人の心を引き付けるものがある、、、
と個人的に感じたりします。

ということで、今日は
「目標を持つこと」がもたらす効果について、

”ポジティブ心理学”の研究の側面から、
掘り下げてみたいと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは

【「目標達成に全力を尽くす」ことで得られる6つの恩恵】

それでは、どうぞ。

■ポジティブ心理学において

”幸福度に影響する12の項目”

が抽出された研究があります。

曰く、

幸福にかかわる225の論文と、
275,000人以上の参加者を調査し
313の独立した(幸福への)効果量を統計的手法により特定し、
因子としてまとめた、、、

という論文があり
その内容を一般向けにまとめたものが、

『幸せがずっと続く12の行動習慣』
ソニア・リュボミアスキー/著
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4273802/

の一冊のようです。

■ちなみに、その12の項目は、
以下のとおりです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<幸せがずっと続く12の行動習慣>

1,感謝の気持を表す
2,楽観的になる
3,考えすぎない、他人と比較しない
4,親切にする
5,人間関係を育てる
6,ストレスや悩みへの対抗策を練る
7,人を許す
8,熱中できる活動を増やす
9,人生の喜びを深く味わう
10,目標達成に全力を尽くす
11,内面的なものを大事にする
12,身体を大切にする瞑想と運動

(Lyuborirsky,2007)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

一つ一つぜひ掘り下げたいのですが、
それはまた別の機会にするとして、

今日、注目してみたいのは

「10,目標達成に全力を尽くす」

であります。

■「目標」。

たしかに、目標を持っていることは
良きこととされる風潮は感じますし、

目標があることは
決してマイナスにはならないのだろう、

という感覚はある程度
多くの人にとって共通しているかと思います。

しかし、具体的に
「目標があるとどんないいことがあるのか?」

このことについては、
あまり深く考える機会がないのではないでしょうか?

■この「目標を持つことのメリット」について
前述のリュボミアスキー氏は「6つの恩恵」として
以下のように述べました。

以下、まとめます。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<目標達成に全力を尽くすことで得られる「6つの恩恵」>

1)人生の目的が見つかり、
「自分の人生を、自らコントロールしている感覚」が得られる

2)意味のある目標を持つことで、
「自尊心を持ち、自信を持ち、自分は有能」だと感じるようになる
(補足:目標を持つことで努力をする意欲が湧く、達成すれば高揚感を得る)

3)目標を追求することで、
「日々の生活で行動しやすい環境や意義」が生まれる
(例:締切を守る、計画を立てる、新しいスキルを身につける等)

4)目標達成に全力を尽くすことを通じて
「時間の使い方をマスターする」ことに役立つ
(例:高い次元の目標を小さなステップやサブ目標に分けたり、
手帳などを用いてスケジュールを立てることができる)

5)目標達成に全力を尽くすことを通じて
「より大きな問題に対処する」ことができる

6)目標を追求する中で
「クライアント、友人、同僚、パートナーなど周りにいる人を引き込む」ことができる
(社会的なつながりが生まれ、それが幸福感を生み出す)

※参考:ソニア・リュボミアスキー(2017)『幸せがずっと続く12の行動習慣』.日本実業出版社 P237-239
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■なるほど、、、

確かに「目標」を持てば、

自分が努方する方向性も見えます。
努力する意欲もわきます。

目標を持つことで、
時間をやりくりするのを含め、
自分自身をコントロールすることが必要になるのも確かにそう。

そして、自分をコントロールできれば
自尊心も高まり、確かに幸せになります。

かつ、目標を持つことによって
周りの人を巻き込むことで、つながりも得ることができる。

、、、「目標」という
一つの方向性に統合される形で

自制心や自尊心を高め、
かつ社会的なつながりを得ることにも繋がる、

幸福度を高めるための
一石二鳥どころではなく
「一石六鳥の施策」である、とも言えそうです。

■ちなみに、

「じゃあ、どんな目標を追求すべきか?」

という問いについては、
このように語られます。

”自分自身にとって大切だと思うこと、
楽しく、喜びを得られること”

にするべし、とのこと。

例えば

・建築学の講座を学ぶためにローマへ旅する
・トライアスロンの大会に出るためにトレーニングする
・ワイナリーの経営を学ぶために研修をうける

などなど。

■そしてこれに加えて思うのですが、

『自分が好きな目標で人を巻き込む』とか
『共通の目標で繋がり合う』

というのは実に重要な施策だと感じます。
(つまり、「6つの恩恵」のうちの6番目の恩恵のお話)

冒頭の大学院の仲間との
マラソンの話に戻りますが、

”定期的なマラソンをする”

というのそうです。

大学院の勉強も大事ですが
その勉強の内容以上に、そこでつながった人との出会いを、
育み続けることは更に大事だと私は感じます。

社会人になり、相応の意欲を持ち受験し、
同じ人や組織という考えを持った人同士のつながりは
極めて希少であり、貴重なものです。

■しかし、多くの場合

自分の仕事と生活と趣味、友人を持ち
忙しい日々を過ごしています。

その中で、なんとなく飲み会で集まる、ではなく
もう少し上質な、かつ意義がある”場”が必要だと感じます

そこで例えば、

「健康を維持する」とか「肉体を鍛える」という
誰しもにとって多少なりとも関心がある『目標』を媒介させることで
上質かつ定期的なつながりを維持することができる、、、

これはマラソンの持つ大いなる魅力では、
と思うわけです。

もっと言えば、「幸せがずっと続く12の行動習慣」の
『12,身体を大切にする瞑想と運動』にも通じます。

■「幸福度」と「マラソン」と「目標」が
色々とまぜこぜになって話を展開してしまいましたが、

まとめると、

・「幸せを続けるための12の行動習慣」がある

・その一つが「目標達成に全力を尽くすこと」である

・目標達成に全力を尽くすことで得られる「6つの恩恵」がある。

・それには様々なものがあるが、意味ある目標に人を巻き込むことで、
「社会的なつながり」を得られることである

・私(紀藤)の大学院のように、希少な仲間との関係を維持・発展するために
そのような「共通の目標(健康・肉体の改善・維持)」をハブにすることは役立つ。

・そしてそれは、幸せに影響する「身体を大切にする運動」にも関わる

というお話でした。

■自分自身が大事だと思う目標を掲げ、
それを人とつながりをつくり、広げ、
深めるための一つのハブとする。

そんな影響も、
先日の大学院メンバーとのマラソンを通じた
学びと繋がりを感じ、思い馳せた次第でございます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

私が一つの欲望を持つかぎり、
私は一つの生きる理由を持つ。
満足は死である。

バーナード・ショー

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