「内なる声」と幸福度と中村天風
(本日のお話 2238字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日も引き続きマネジャー向けの
オンライン研修の実施。
その他2件のアポイント。
また夜は12キロのランニングでした。
*
さて、本日のお話です。
聞くことの大切さを語る
『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』
ケイト・マーフィ (著)
という本があります
今日はその書籍の中で
”対話における
「自分の内なる声」の影響”
についてのお話を紹介させていただきつつ、
学びと気づきをご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【 「内なる声」と幸福度と中村天風 】
それでは、どうぞ。
■「内なる声」。
一体これは何を意味するのか?
早速ですが、書籍から
以下引用させていただきます
(ここから)
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だれの頭の中にも、内なる声があります。
実は私たちは、常に心の中に
ひとりごとを話しています。
話題は、日常的なことから
重大になりそうなことまで、
さまざまです。
(中略)
心の中の声は、
勇気づけてくれるときもあれば、
辛辣なときもあり、
また優しいときもあれば批判的なときもあり、
褒めてくれるときもあれば、
けなしてくるときもあります。
※ケイト・マーフィ (2021)『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』(P220)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)
とのこと。
■私たちは、
実際に口に出していなくても、
頭の中でもう一人の自分、
あるいはイメージした他者と話をしています。
その中で響く声が
「内なる声」
というわけです。
誰もが納得できるお話かと思います。
■ちなみに、
この「内なる声」ですが、
私達に様々な影響を与えているそうです。
例えば、
・認知力を必要とする作業の
成績の高さとつながっている
という研究の示唆もあり、
(=頭の中で多面的に議論できたり、
思いつく解決策も多くなるため)
また、
・積極的に子育てに関与する親がいる場合、
社会経済的地位が高い親の場合、
内なる声(内言)はより知的になる
一方、
・ネグレクトや話を聞く機会が限定されている場合
内言の発達が妨げられる、
との研究もあるそうです。
■そんな我々の知性に影響を与える
「内なる声(内言)」ですが、
その内なる声には
様々なバリエーションがあります。
例えば、何かがあったときに、
「あの人たちは、みんな
自分を攻撃しようと思っている」
と否定的な内言もあります。
一方、
「あの出来事は傷ついたよね。
でもあの人たちは傷つけるつもりは
なかったのかもしれないよね?」
という癒やしの内言もあります。
それによってその言葉による
自分の気持ちにも変化が起こります。
「失敗したけど、よく頑張ったよね」なのか
「私はダメな人間だ」なのか、、、
感情・行動にも影響を与えそうなのは
なんとなく想像できるのではないでしょうか。
■そして、同書によると、
「内なる声」の特徴として
以下のべておりました。
1)内なる声は、あなたが人のよい点を見るか悪い点を見るか、
自分のよい点を見るか、悪い点をみるかという
自分のあり方にも影響を与える
2)しかし、多くの人が「自分に批判的な内なる声」を持ちがちである。
なぜならば人間は生来、問題解決をしたがる性分であるため、
自分の中の問題に考えがいってしまい、直さなくてもよいものに固執してしまう。
3)その場合、自分を見下す内なる声を
「セラピストのような声に置き換える」ことがお勧めである。
これが”認知行動療法”のアプローチである。
それによって、ウェルビーイングの感覚が促進されることが証明されている。
、、、なるほど。
・内なる声は自分の「あり方」に影響を与える。
・一方、「批判的な内なる声」のほうが想起されやすい
・そうした内なる声を、自分にとって望ましい声に
置き換えることがウェルビーイングにつながる
わけですね。
■そしてこの一連の話を読みつつ、
あるお話を連想しておりました。
それは、個人的に好きである哲学者
「中村天風氏」のお話です。
ちなみに中村天風氏は、
稲盛和夫氏、松下幸之助氏はじめ
著名な方々師事した哲学者として有名な人です。
そんな天風氏は、
「積極的精神」
の大切さを説きました。
*
曰く、日常の心がけとして
以下のようなことが述べています。
・”困った、弱った、情けない、悲しい
腹が立つ、助けてくれ、どうにもならない、
消極的な言葉は絶対に口にしないこと”
・心が積極的か、消極的か、常に客観的に検討し、
少しでも消極的なものは追い出す。
・他からの暗示事項を常に分析し
積極的なものは取り入れ、消極的なものは拒否する”
などなど。
なぜこのように言うかというと、要は、
”ネガティブな言葉や思想を口にしていると
心の中の言葉のツボが泥水のように濁る。
そうするといざ口に出る言葉も
泥水のようなものになって、
それは良い結果につながらない。
ゆえに、自分の思考と言葉を管理せよ”
というように私は理解しております。
■そして、先述の
「内なる声」の影響のお話とつなげると
積極的な言葉を選ぶというのは
『内なる声を肯定的なものへ
マネジメントする』
と同様のことではないか、
と私は感じました。
■目に見えずとも
内なる声の影響は、
認知力だけではなく
自分の「ウェルビーイング」にも
大いなる影響を与えるもの。
ふと湧いてくる言葉も
自他ともに批判的ではなく、
肯定的に捉えられるように管理すること。
そこには選択の自由があります。
内なる声を分析・検討し
望ましいものを選択すること。
このことは自らの幸福にとって
改めて大事なことなのだな、、、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
悲観主義者はあらゆる機会の中に問題を見出す。
楽観主義者はあらゆる問題の中に機会を見出す。
ウィストン・チャーチル(イギリスの政治家)
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