今週の一冊『苦しかったときの話をしようか』
(本日のお話 2518字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、終日研修。
半年間に亘る研修の最終回でした。
何回か同じ内容を行っているものの、
参加者の方によって空気も違い、
また考え方も違ってくるものです。
特に参加者の皆様の貴重な土曜日を使って
合計6回ものの時間を使って参加いただくことに対して
どれほどのリターンをもたらせているのか、、、
最近はますます意識するようになり、
よって、不安やプレッシャーも
強く感じていた研修でありました。
ただ、最後の皆様の空気感と
アンケートの結果、感想から
個人と組織に何かしら残すことができたのでは、、、
と感じ、久しぶりに
妻とワインをあけた1日でございました。
これからも参加者の皆様の模範となれるよう、
もっともっと自分なりの挑戦をしていきたい、
と思った週末でした。
参加者の方、機会を頂いた組織の皆様に
改めて感謝でございます。
*
、、、と、前置きが長くなりましたが、
本日のお話でございます。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナーです。
今週の一冊は、
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『苦しかったときの話をしようか』
森岡 毅(著)、ダイヤモンド社
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です。
■こちらの書籍は
”ビジネスマンである親が
20歳になり就職に悩む子供に向けて
伝えたいメッセージ”
を一冊の書籍にしたものです。
ただ、書いた”親”とは、
年間集客が約700万人まで減少し、
倒産確実と言われていたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を
年間約1500万人のテーマパークへ再生させた稀代のマーケターである森岡毅氏。
■詳しくは存じ上げなかったのですが、
著書を読み進める中で、
これまでの仕事の経歴などを知るにつれて
プロとしての個人の誇りと、
託された想いに対する責任を持ち、
これまで「結果を出すこと」そして
「勝てる戦いに導くこと」を徹底的にこだわってきた
本物のプロフェッショナルの
ビジネスパーソンであることがわかります。
■そして、
そんな経験も豊富な方が
元々出版するつもりではなく
我が子(娘)に届けるつもりであったメッセージを、
個人名を「君」に変えるくらいの内容で
ほぼそのままの形で掲載された著者となっています。
身内に伝えたいがゆえに、
情熱あふれる語り口で、
かつ20歳の大学生にも分かる内容として
これからのキャリアに必要なことと思うことを
率直に書いています。
内容としては以下のようなお話になっています。
以下、目次から私の学びも
カッコ書きで追記させていただきつつ
引用させていただきます。
(ここから)
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<第1章 やりたいことの見つけ方>
・やりたいことがわからないのはなぜか?
(自分の「軸」が見つかっていないから)
・自分の中の「宝物」を見つけること
(成功は自分の強み=宝物から生み出される)
・会社ではなく「職能」と結婚せよ
(会社は生き抜くための
<第2章 学校では教えてくれない世界の秘密>
・そもそも人間は平等ではない
(生まれた環境も違えば、与えられた知力も違う)
・資本主義の本質とはなにか?
(人間の欲をエネルギーに競争させる仕組み。
資本家にとって都合よくできているため無知だと負ける)
・君の年収を決める法則
(「職能の価値」「所属する業界の構造」「成功度による違い」の3つで決まる)
<第3章 自分の強みをどう知るか>
・まずは目的を立てること
(理想のキャリアは、自分がハッピーな”状態”から逆算する)
・君の強みをどうやって見つけるのか?
(・まず50~100個、好きな行動を動詞で書き出す
・それをビジネスパーソンとしての基礎能力として3つに分類する
T(Thinking:考える力/戦略性)
C(Communication:伝える力/人と繋がる力)
L(Leadership:変化を起こす力/人を動かす力)
・どれかに集中するため、そこが自分の強み)
<第4章 自分をマーケティングせよ!>
・「My Brand」を設計する4つのポイント
(Valuable:価値は十分強いか Believable:信じられるか
Distinctive:際立っているか Congruent:自分の本質と一致しているか)
・キャリアとは自分をマーケティングする旅である
<第5章 苦しかったときの話をしようか>
・劣等感に襲われるとき
(自分で自分が信じられなくなるときが辛い。
壊れかけていると築くときは、既に壊れていることも。
潰れないためには、最初から肩の力を抜いて、
最後尾からスタートする自分を予めイメージして受け入れておくこと)
<第6章 自分の弱さとどう向かうのか>
・「不安」と向き合うには?
(不安であるほど、君は勇敢である。
不安は依頼を予測する知性が高いほど大きくなるからだ)
・「弱点」と向き合うには?
(自分が克服すべき弱点は、強みの周辺領域にあるものである。
しかし食わず嫌いはいけない)
<未来の君へ>
(・この部分は、実際の言葉で読んで頂きたいです。
目頭が熱くなります。。。)
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(ここまで)
■項目としては
上記のような章立てで書かれています。
ただ、内容を列挙するだけでは
表現できない言葉の力が、
本書には宿っていると感じます。
そこは情報だけではなく
子供に向けて伝えたい親の愛情とも言えるような
そんな言葉の重たさを個人的には感じます。
ゆえに敢えて読者にはわからない、
あるいは受け入れられづらいかもしれない
著者から見た”世の中の真実”など
(=この世は元々不平等である、
生まれ持って知力には差がある、など)
率直に書いているところに
同じことを何処かで聞いたことがあっても、
胸の奥まで届いてくるような
そんな感覚がしました。
特に、最後の<未来の君へ>は
自分も子供のことを考えてしまって、
なんだか目頭が熱くなってしまいました。。。
ぜひ本書を読んでいただきたいです。
■最後に、
キャリアを考える多くの人にとって
とても共感した一節を紹介させてください。
”この社会で結果を残す優秀なプロと呼ばれる人々は、
もれなく「その道で努力を積み重ねる事ができた人」であって、
その正体は「努力ができる好きなこと」を見つけられた《発見の成功者》なのだ。”
(P277より)
長いキャリアで自分が積み重ねられる
”努力できる好きなこと”を見つける旅。
それはいつからでも遅くない、と
信じたいと思わされます。
もっともっとキャリアの旅を楽しもう、
そんな勇気と元気をいただける一冊でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<今週の一冊>
『苦しかったときの話をしようか』
森岡 毅(著)、ダイヤモンド社
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