グルポン合宿の体験記 ー人は人と交わり経験して学ぶもの(3日目)ー
(本日のお話 2954字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は南山大学、立教大学、玉川大学合同の
診断型組織開発の合宿、最終日の3日目でした。
改めて本日は体験からの学びを
書き記してみたいと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【グルポン合宿の体験記 ー人は人と交わり経験して学ぶもの(3日目)ー】
それでは、どうぞ。
■グルポン合宿。
“Group on Group”
の略であり、
6グループに分かれたチームが
クライアント役とコンサルタント役を同時に体験する
組織開発の学びの手法の1つです。
聞くところによると
日本でこの手法をやっているところは
今回の機会くらいしかないそう。
たしかに、複雑かつ、
かなりのカオスが起こるので、
『組織開発の探求 理論に学び、実践に活かす』
中原淳、中村和彦(2018).ダイヤモンド社
の両先生方の合同ゼミ合宿だからこそ、
実現できるような気も勝手にしております。
そして関わる立教大学大学院生(LDC)として、
こうした機会を体験させていただけることは
希少で、貴重で、記憶に残る時間だった、感じている次第。
(なので、LDC とてもおすすめです笑)
■そして、結論ですが
「めちゃくちゃ疲れた。
そして学びになった」
というのが、月並みですが
率直な感想でございます。
(昨晩から、気づいたら10時間位寝ていました)
*
そうした「疲れ&学び」と感じた理由は、
主に2つあるな、と思いました。
まず、1つ目は
「(1)診断型組織開発のプロセスを、
時間的制約の中で3日間集中して進めたこと」
かと。
”「診断型組織開発」の流れ”は
・エントリーと契約
↓
・データ収集&データ分析
↓
・フィードバック
↓
・アクション計画&実施
↓
・評価
と進みます。
実際にシャバでこれをやろうとする場合は
一つ一つのプロセスの後、
じっくり振り返る時間や、
身支度を整える機会もあるのでしょう。
それが、3日という短い時間で
ガンガン前に進んでいくため時間がありません。
そんな時間的制約がある中で
皆で合意を取って民主的に進めるために、
・論理的に整理をする
・メンバーの話を汲み取る
・時に提案をしてグッと前に進める
ことをモードに応じて変えようとすることが
実に難しく、いろいろな要素を考えるので疲れる
(でも学びになる)と感じたのでした。
■そして、2つ目は
「(2)クライアント役とコンサルタント役、
双方の役割を行うため、登場人物の情報量が多いこと」
です。
コンサルタント役の役割からすると
クライアントチームの
・個々のメンバーの状態
(非言語の反応は?、思考・感情は?)
・メンバー間の関係の状態
(関係性は?、信頼感は?)
・チームの状態
(規範・進め方のルールは? 役割やリーダーシップは?)
などに思いを馳せ続けます。
そして、こちらの関わり方を考えます。
*
一方、このプロセスでは
自分達がクライアント役にもなっています。
ゆえに、クライアント役として
自分たちのチームに目線を当てて、
・私の視点= 自分がどう思っているか、など
・あなたの視点= チームメンバーがどう思っているか、など
・チームの視点= 課題達成、集団維持機能、バランスが保てているか?など
にも意識を同時進行で向けています。
コンサルタント役として
クライアントチームの組織開発に意識を向けつつ
自分のチームの組織開発にも意識を向ける。
これが同時進行で続くので、
360°全方向に意識が働き続けるのです。
そうした環境に(少なくとも自分は)
3日間集中的になっていることが求められるので
思考力・感性のアンテナを磨き
使い倒すような感覚がするのです。
これが疲れ(そして繰り返しですが学び)の
感覚を呼び起こしてくれるのです。
■このように
クライアントチームにも6人の頭があり、
自チームにも6人の頭があり、
・どのような考えがあるのか(思考)
・どのようにしていきたいのか(欲求)
も想像しながら、
双方にとっての一つの
『納得解』
にたどり着くためには
ただプロセスをこなすだけでは実現できません。
そのために、
・IQ(知能指数):頭の回転のよさ、問題解決能力、思考能力
・EQ(感情知性):自分や他者の感情を察知して理解する力
・SQ(社会的知性):自分と他者の感情の複雑性を理解して、関係をマネジメントする力(EQを発展させたもの)
などを
効果的に発揮することが求められるでしょうし、
それぞれをチーム全体として補い合う、
自分ができるところは積極的に発揮しつつ
難しいところは頼り合う、
そしてお互いが貢献している感覚を持ちつつ、成果を出す
ことはまさしく「私・あなた・チーム視点」を
持ち続けなけれが叶えられないのでしょう。
■そして、そんな状況に思いを馳せつつ、
この3日間の合宿からの学びを言葉にしてみると、
大きく2つあると感じました。
それは
”1)人は「経験」から学ぶ”
”2)人は「他者」から学ぶ”
の2つです。
■まず1つ目の「人は経験から学ぶ」とは
理論的なキーワードで説明すれば
いわゆる、
『経験学習』
というやつです。
経験学習の
経験→内省→教訓化→適用
という流れで振り返ると
今回の経験では
・自分自身の「思考力(IQ)」の伸びしろ
(まとめる力、整理する力など)
・「個人の感情を読み取る力(SQ)」の伸びしろ
(相手がどう思っているのかを見る)
を感じます。
たとえ、社会人歴が長くても、
相手(大学生のチームメンバー)が納得する伝え方ができなければ、
こちらの意図とアイデアを受け取ってもらうことはできません。
自分が確信をしているアイデアや
それが的を射ている効果的な考えであっても
明瞭に言葉にできなければ、
相手がイメージできるストーリーで伝えられなければ
自信を持って、なるほどと思える伝え方でなければ
「よくわかんない、、、」と
雰囲気で流れしまうこともままあります。
そういう意味で、
特に知能(IQ)×社会知性(SQ)の掛け合わせは
まだまだ伸びしろがある、
と感じましたし、
自分が思った考えを、周りに向けて
もっと説得力を持って話を伝える、という点では努力が必要であろう、
と思ったのでした。
些末な話なようですが、
・伝え方の工夫
(かっこよくいえば修辞学=比喩・音韻・発想)
などは、もっと勉強したいな、
と感じたのでした。
■そして2つ目の「人は他者から学ぶ」です。
理論的なキーワードで言えば
『越境学習』
です。
今回は、大学生の皆さんとも
ご一緒させていただきましたが、
・その場を楽しもうとする姿勢
・チャレンジしようとする姿勢
・自分のことを客観的にみる姿勢
・1年前出会った人の成長
などを見て、
「自分は守りにはいっていないだろうか」
「こういう能力を身につけたい!と
意図を持って行えているのだろうか」
と、自分はまだまだ半ばであるのに
次の世代に何かを残す
40代にならねば、、、と
まだまだやっていないことはたくさんある中で
変に落ち着いている自分がいることも発見しました。
経験値などは抜きして
大学生の皆さんから学ぶことも多かったですし、
こうした方々がこれから世に出てくるとしたら
(自分が60歳の時は、その方々は40歳)
自分ももっと謙虚に学びつつ、
できることを増やしていかねば、、、
という焦燥感を覚えたのでした。
■論文や本から学べることも
たくさんありますが、
経験から学ぶことは
それ以上に多いものです。
そうした密度の高い時間が
こうした3日間の合宿などには
あると思いますし、
そうした機会を
意識して見つけていくことが
自らをバージョンアップさせる上でも
役立つことなのだろうと思います。
そして、こうした学びが得られる
立教大学大学院 経営学専攻リーダーシップコース(LDC)
大変お勧めでございます。
https://ldc.rikkyo.ac.jp/
出願期間は1/6~1/19とのことでよろしければぜひ!
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<本日の名言>
安心、それが人間の最も近くにいる敵である。
ウィリアム・シェイクスピア
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