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3234号 2022年12月30日

論文「未知なるものへの恐れをどうすれば克服できるのか」からの学び

(本日のお話 2154字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は子供と遊んだ後、
近所のジョナサンにて論文の書き進めでした。

あと少し。頑張りたいと思います!



さて、本日のお話です。

本日は、ハーバードビジネスレビューの中で
興味深かった論文から、学びのご共有をさせて
いただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、



【論文「未知なるものへの恐れをどうすれば克服できるのか」からの学び】



それでは、どうぞ。



■「未知なるものへの恐れ」。

皆様は、ありますでしょうか?

、、、

きっと、誰しもが
大なり小なり、あるのではないかな
と思います。

人間は元来、未知なものに
不安に思う性質が備わっているようです。

私も例に漏れず、先々に対する不安は
常に背負ったリュックのように
自分の歩みとワンセットです。

これからの行く末も心配ですし、
自分が定期的に受けているコーチングで
その不安をマイコーチに吐露すると、

「本当に、紀藤さんは
 将来の心配をしますよね」
 
と言われます(苦笑)。

しかし、しかたない。
未知なるものが怖いのですから。。。



■さて、そんな中で

2022年12月号の
ハーバードビジネスレビューにて
こんなタイトルの論文が紹介されていました。



『不確実性を乗り越え、人生を好転させる
「未知なるものへの恐れをどうすれば克服できるのか」』
(ネイサン・ファー/INSEAD教授)

Furr, Nathan, and Susannah Harmon Furr. 2022
“How to Overcome Your Fear of the Unknown.”


とのこと。

おお、実に興味深いです。


■上記論文によると、

「未知なるものへの恐れ」について
起業家達の行動から、”4つの原則”を見つけた、

と述べています。

その内容について、
以下、ポイントをご紹介いたします。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【未知なるものへの恐れを乗り越える4つの原則】


(1)状況の捉え方を変える

・ほとんどの人は損失を回避したがる。

・仕事でも個人的なことでも、あらゆることには
 「利点と欠点」があるが、大半の人は「欠点」に着目するものである。

・そのようなマインドセットを変える工夫は可能である
 例えば、「自分がプレーしているゲーム(キャリア、プロジェクト)のルールや限界、目的が
  固定されているものではない」と捉えなおす(成功の定義は自分にある)など。


(2)新たなリスクに備える

・イノベーターは、不確実性を乗り越えるように見えるが、
 実は「不思議な習慣」を持っていることがある、という。
 
・たとえば、飛行機のいつも同じ席にのる、同じ服を何種類も持っている、
 親しい人間関係は古くからの気心知れた人ばかりである、というように。
 
・これは「人生のある側面の不確実性を減らすことで、
 他の側面での不確実性を許容できるように備える」と言える。
 

(3)何らかの行動を起こす

・行動を起こすことは、不確実性に立ち向かう上で
 もっとも重要な取り組みの一つである。

・ある研究では、最大の成功をもたらす打開策は、
 全財産を賭けるような大きな取り組みではなく、
 小さなステップの積み重ねから生まれることが示された。

・一度に何もかもやろうとするよりも、
 少しずつ始めるほうが効果的で、不安も少ない。

・そして、「目標」よりも「価値観」をベースに動いたほうが
 より自分にとっての成功を定義に近づく。


(4)自分自身を保つ

・「科学的発見は、不確実性に直面した後にしか生まれない」という。
 つまり、不確実性がもたらす苛立ちを処理する「レジリエンス」を
 獲得する必要がある、ということ。

・そのために、起業家達は様々な工夫をしている。
 たとえば、「物事の捉え方を変えるためのレンズ」として
 ”感謝のレンズ”(得られたものはなにか、に焦点を当てる)
 ”タイミングのレンズ”(今は適切な時期でなかった、と思う
 ”挑戦のレンズ”(壁に直面して始めて英雄となる、と思う)
 などを意図的に使い分ける、などがある。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


とのこと。



■なるほど、でございます。

論文の内容は、
起業家として有名な

スティーブ・ジョブス
イーロン・マスク
イヴァン・シュレナード(パタゴニア創業者)

を始め、著名な人達の行動から
共通項目して見つけ出したものが
4つの原則、だそうです。

繰り返しですが、この4つです。

(1)状況の捉え方を変える
(2)新たなリスクに備える
(3)何らかの行動を起こす
(4)自分自身を保つ



■起業家、イノベーターと呼ばれる人は、

想像を超えるような不確実性の中で
歩みを進めています。

ただ、上記を見てみると、

意外と意識していること、やっていることは
一般的な人々とも実はそう変わらない、
とも感じます。

(もちろんそのレベルは違うのでしょうが)



■そういった意味で、

一つの考え方として
上記の中で取り入れられるものは活用できると、
未知なるものへの恐れを、
減退させることができるのかもしれない、

とも思えます。



■私も、上記に照らして
自分の経験を考えてみれば

(不確実性が多くなりそうである)

子供が生まれる間には
仕事の見通しを立てておこう、

とスタッフさんの採用や
仕組みづくりに注力をしましたし、
(=2,新たなリスクに備える)

大学院に入学する前には
家族のバックアップ体制を
安定させねばと話し合いをしていたことを

思い出しました。
(=2,新たなリスクに備える)


あるいは、

不安なときほど、
自分がやってみたいこと(価値観が合うもの)に対して
とりあえず一歩踏み出してみる
(=3、何らかの行動を起こす)

をやってみると、
確かに不安がちょっと減ったよな、

などと思い出しました。

立ち止まって一人で悶々と考えることが
実は一番不安になるのですよね。

卑近な例ですが、
意外と私のような普通の人でも
使えそう、当てはまりそうです。

ということで、2022年も暮れ。
2023年の未知の始まりに向けて
一歩を踏み出していきたいものですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人生は冒険、大胆に挑みなさい

マザー・テレサ
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