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3239号 2023年1月4日

『心の傷を癒やすということ』を観て思うこと

(本日のお話 1655字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

3が日も明けて、
今日からお仕事の方も、
いらっしゃるかと思います。

私はまだ自宅療養中でございますが
だいぶ元気になって参りました。

いずれにせよ、
新年張り切ってまいりたいですね。
気持ちが大事。



さて、本日のお話です。

年末年始に見た作品の中で、
これは良かった!と思うものの一つが

『心の傷を癒やすということ』
(NHKドラマ 全1~4話)
http://www6.nhk.or.jp/drama/pastprog/detail.html?i=6003

です。

このお話はぜひご紹介したいな、
と思いましたので、本日はこの作品についての感想も含め、
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【『心の傷を癒やすということ』を観て思うこと】

それでは、どうぞ。

■このお話のストーリーは、

阪神・淡路大震災時に
自ら被災しながらも、他の被災者の心のケアに
奔走した若き精神科医を描いたドラマです。

震災後の心のケアの実践に道筋を付け、
日本におけるPTSD(心的外傷後ストレス障害)研究の先駆者となった
安克昌氏がモデルになっています。

事実を元にしながらドラマとして
フィクションのドラマとして再構成した作品で、

一つの作品の中に、
いくつものテーマが含まれており、
とても素晴らしい作品です。

■個人の感想としては視聴をしながら、

・人の心とは何か
・家族の絆とは
・人との繋がりとは

なども考えさせられましたし

・一人の人間の生き様とは
・格好良い生き方とは
・プロフェッショナルとは

なども考えさせられるように
思いました。

そしてそれは、今の自分に
照らし合わせて振り返る機会にもなりました。

■ネタバレにならない程度に
刺さった物語の一部分を
お伝えしたいと思うのですが、

個人的に感銘を受けたのが、
主人公の安先生の「探究心」でした。



安先生は
在日韓国人として生まれ、
また厳しい父親から

「世の中の役に立て。自立せよ」

と言われ育ち
精神科医の道に進むことを悩みます。

■厳しい父親からは
原子力関連の研究職の道に進んだ兄と比較され、

「心なんて知るか!」と
精神科医になることを反対されます。

そして、その中で
精神科の第一人者の教授に
大学の廊下でこんなことを相談します。

「世の中の役に立つために仕事をしようとは
僕は思いません。

ただ、心が知りたいだけなんです。

人間の心が僕には何より大事で、不思議で,
興味深いものに思えるんです。

それだけで精神科に進むのは間違いでしょうか?」

対して、先生はこう返します。

「それでいいんじゃないの?
君がどういう精神科医になるのか、楽しみだ」

このやり取りが胸に残りました。

■純粋に知りたい、気になる。

この動機は、
実は一番大切で、
物事を始める原点になるものです。

そして、
その純粋なる興味を元に
自分の領域を掘り下げて、

目の前の人に向き合い、
いろいろな状況やタイミングが重なっていくうちに

「自分の価値観(情熱)」と
「世の中のニーズ」に重なり

どこかのタイミングで
車輪が大きく動き始めることもある

そんなものなのかもしれない、
と思いました。

(車輪が動かないこともありますが、
それはそれで意味があるし、美しい)

■そしてこのドラマでは
主人公の安先生が震災のケアを書籍にし
受賞したときも

「まだ僕は、何もできていない」

と悩みながら受賞されるシーンが
描かれていました。

きっとその道をひたむきに
進み続ける中で、

見えてくる相手(課題)は

一人の患者から、
より多くの患者へ、

そしてそれを生み出す社会の構造まで
視点が高くなっていくのでしょう。

■どの状況においても、
きっとまだまだと思い続けながらも
その時にできることを精一杯やるしかない
そんなスタンスを考えさせられましたし、

今いるステージで頑張る、みたいに

上がっていくことを目的とする
そんな前提を持っていることすら、
愚かに感じたようなシーンでありました。

■安先生が「心に興味がある」といったように

「○○への興味」が見つかり
早い時期にその道に進めた人は
専門分野として探究を進めるのでしょう。

ただ、そうではなく、
行きがかり上、今の仕事をしていて

でも、どこかのタイミングで
やっぱりこれが自分は興味があって、
気になってしょうがない、

という人のほうが
むしろ多いのでは、と思います。

それはそれで
今がタイミングなのだと思います。

キャリアは築き続けるものです。

■私も誰から見聞きした情報から

・10代は自分探しで学生の時に、
・20代は経験を広げて、
・30代は体力もあるのでたくさん経験を積んで
・40代からは不惑の歳。世に何を残すかを考え始める、

と思い、

そして自分でも
「そうあらねばならない」
と思っておりました。

ただ、

『心の傷を癒やすということ』を観て、

自分ができることの範囲が
どれほどのことかはわからないにせよ

自分の進んでいる道に対して
誠実に目の前の人に向き合うことに
注力していればいいのかもしれないな、

、、、そんな事を考えさせられました。

■いくつになっても、
無意味な比較、未熟な自分に対して
もどかしさを感じてしまいますが、

今年も一歩一歩進んでいきたい、
そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

私たちは前進を続け、新しい扉を開き、
新たなことを成し遂げていく。
なぜなら、好奇心旺盛だからだ。
好奇心があればいつだって新たな道に導かれる。

ウォルト・ディズニー
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