「理論」を学ぶといいことあるの? ー理論を学習する3つのメリットー
(本日のお話 2025字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は論文の作成。
もうちょっとで終わりそうです。
(と昨日も言った気がする・・・)
論文提出まであと2日。
今日こそ、終わるはず。
頑張ります。
また夜は大学院の授業でした。
*
さて、本日のお話です。
年も明けて、
実務への意欲が高まっております。
早く営業をしにいきたいです(笑)
とはいいつつ、
キャリアコンサルタントの試験も
「理論」についても引き続き勉強をしています。
その中で
『理論を学習する意味』
について、書籍にまとめられていました。
シンプルかつわかりやすい内容でしたので
今日はその話からの学びをご紹介させて
いただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【 「理論」を学ぶといいことあるの? ー理論を学習する3つのメリットー】
それでは、どうぞ。
■個人的な話ですが
理論とか論理は
得意ではなく、
むしろ苦手意識がありました。
理論武装とか
論理攻撃みたいに、
理論は賢そうだし、
誰かを説き伏せる力も持ちます。
ゆえに
言い方は正しくないかもしれませんが
なんだか無機質な気がして、
かつ、
”理論の中に潜む暴力”
みたいなものが、
直感や感覚を
隅に追いやる感覚がして、
どうにも好きになれませんでした。
■、、、といいつつ。
「理論」を学んでいくと、
その面白さに興味を掻き立てられることも
あることを最近、理解してきました。
特に論文などを
自分で書いてみると
論文一本書くのがどれくらい
大変なことなのかを感じます。
世の論文をいくつも書く研究者たちは
「絶対に変態だ」と思うようになりました(苦笑)
同時に、
それらの先達が数十年前から
苦労して残した遺産(理論)に
敬意を抱くようになりました。
そして、今は
「せっかくそれらの理論は
オープンソースとなっているのだから
適切に活用すればよい」
と思えるようになった、
という今日この頃でございます。
■おそらくですが、
皆様も
「理論は大事だと思いますか?」と
問われたとしたら
両手を上げて賛同せずとも、
「まあそれなりには」
くらいのレベルでは
理論を役に立つものと
認識されているように勝手ながら感じます。
とはいえ、実際に
『理論を学ぶと
どんなメリットがあるのか』
については、
考える機会は少ないのでは、
と思うわけです。
■そんな中、
理論を学ぶメリットについて、
書籍『新板 キャリアの心理学』(渡辺,2021)
にて3つのポイントが記載されていました。
以下、内容を簡単にまとめてみます。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【理論を学ぶ3つのメリット】
<(1)理論は、結果の予測可能性を向上させてくれる>
・たとえ経験が少なかったとしても、理論があることで、
「これをすればどういう事が起きるか」という
結果の予測が可能となる。
・カウンセラーの意図的な行動が可能になるという意味で
理論を学習することは重要である。
<(2)理論は、遭遇した現象・事実を説明・解釈・整理する手がかりとなる>
・カウンセラーにとって、起きていることを説明できない、
あるいは、起きていることをある枠組みで解釈できないと、
そこから得られた情報を整理することもままならなくなる。
そして、そこから何をすべきかを考えることも難しくなる。
・クライアントに起きていることを
総合的に理解を深めていくための手がかりとして理論は重要である。
<(3)理論は、仮説を生み出すための基盤となる>
・「見立てる」という言葉がある。
これは、クライアントやクライアントをとりまく状況について仮説を構築することである。
・仮説の設定、検証、修正・再構築の連続的過程は、
クライアントの問題を焦点化していく過程であり、
そのためには、基盤となる理論を学習しておく必要がある。
※引用:渡辺三枝子(編著)(2018)『新版 キャリアの心理学[第2版] キャリア支援への発達的アプローチ』.ナカニシヤ出版 P4-6
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■なるほど!ですね。
「理論」を学ぶメリットとは、
1)”結果の予測可能性”を高める
2)”現象の説明・解釈・整理”を手助けする
3)”仮説を生み出す”基盤となる
この3つである、とのこと。
■上記では、
キャリアカウンセリングという
主語になっていましたが、
他の事でも理論は
同じようにメリットをもたらしてくれます。
”マネジメント”の理論でも
”マーケティング”の理論でも
”営業”の理論でも、
やっぱり「理論」はその分野における
1)結果の予測可能性を高め
2)現象の説明・解釈・整理を手助けし
3)仮説を生み出す基盤
となるのです。
ゆえに、
「理論は知っておくと
実務に役に立つ」
と言うことができそうです。
■一方、理論には
当然限界があります。
こんな風にも述べられています。
「科学理論というものは
無条件に信じるべきではありません。
講義やテキストに書かれた事柄は、
”今の段階ではここまでしかわかっていない”
ということの洗練された表明にすぎないのです」(内田,2006)
とのこと。
つまり、理論は絶対的なものではない。
あくまでも、研究者達が
「その時の段階でわかっていること」
知恵を振り絞って練り上げた産物であるもの
であるのです。
■理論は更新され、進化し
変わっていく可能性を常に持つものです。
1980年代で言われた理論は
現代に当てはまるものもあれば、
そうではないものもあって然るべきだし、
経験や研究数が増えると、
実践によって理論が書き換えられることも、
当然ながらあります。
ただ、それらの理論を参照することで
”理論と実践の往還により、
無用な経験(予測できる失敗)を避け、
より濃密な経験を積み上げる”
ことに役立つのだろう、
と改めて思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
何もまねしたくないなんて言っている人間は、
何も作れない。
サルバドール・ダリ
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