”ふつうの鍛錬”と、「究極の鍛錬」の違い
(今日のお話 1658文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
「7つの習慣」のミニセミナーを実施した企業様の振り返りと
全社導入しているA社様の、お昼の勉強会に参加など。
一度「7つの習慣」を受講された方に、
1時間でちょっとずつ復習をする、という勉強会ですが、
参加された方から
「1回目に聞いたときより、もっと深く理解することができた」
という声があがっていました。
研修というと”新しい知識を知ること”
と思われがちな気がするのですが
本当は”学んだことを実践できること”がゴール。
実践するためには、何回もやることは、
当然ながら必要ですし、復習も不可欠。
そんな大切なことを、改めて気づかされた瞬間でした。
A社の皆さま、引き続き支援させていただきます!
■さて、本日のお話です。
先日読んだ『究極の鍛錬』という本に
(サンマーク出版/著:ジェフ・コルヴァン)
”達人が行う練習(=究極の鍛錬)は、
一般的な練習と何が違うのか”
ということが書かれていました。
興味深い内容でしたので、
共有させて頂きたいと思います。
■アメリカで最も尊敬を集めるジャーナリストである、
ジェフ・コルヴァン氏は、心理学分野の論文の研究から、
「世に言われる”達人”は、いかにして達人になるのか」
について調べました。
そして、達人を達人にした、
練習方法にもその違いがあることを見つけたとのこと。
ジェフ氏いわく、
「初心者が鍛錬している、と思っていることは、
本当の意味での鍛錬ではない」
そういいます。
そして、本当の意味での”達人に近づく鍛錬”を
彼は、「究極の鍛錬」と呼びました。
では、究極の鍛錬とは、何か?
その要素のいくつかをご紹介すると、
こんなものが挙げられます。
① 何度も繰り返す
② 精神的にはとてもつらい
③ あまり面白くない
このような内容だそうです。
(他にも要素はありますが、一部だけ紹介しています)
見てみると、
① 何度も繰り返す
というのは、
”イチローが素振りを質の高い内容を、何度も繰り返した”
”タイガーウッズがパッティングを呆れるほど繰り返した”
などというようによく言われることで、
聞きなれた要素かもしれません。
■その中で私が面白いな、と思ったのが、
その他の要素でした。
② 精神的にはとてもつらい
③ あまり面白くない
という部分です。
この解説を見てみると、
筆者は次のようなことを述べていました。
「② 精神的にはとてもつらい」について…
・集中して努力しなければいけない
(=良く考えずに、ピアノを弾いたり、テニスボールを打つのでは意味がない)
・十分でないと思う成果の要因を、
厳しい目で洗い出し、精神的に大きな負担と感じるレベルでやらねばいけない
(=1回1時間~1時間半が限界、というレベル)
「③ あまり面白くない」について…
・苦手なことにしつこく取り組まなければならない
(=上手にできないことばかりやる。だから本質的に面白くない)
とのこと。
■「繰り返しは大事」とよく言われます。
しかし、この話を聞いて私は、
自分が取り組んできた、
英語でもテニスでもプレゼンの練習でも、
自分はどのレベルで繰り返していたのだろうか。
そんなことを考えされられてしまいました。
”苦手なことを、
何でできないのかを冷静に分析し
精神が擦り切れる集中レベルで、
延々と繰り返すこと”
それこそが、”達人”と呼ばれる域に近づく、
「究極の鍛錬」の基本的な考え方。
でも、もしかすると、
仕事でも趣味でも、
「自分は頑張っている(鍛錬している)」
と思っているあらゆることが、
自分が気付いていないだけで、
「実はレベルの低い頑張り方だった」
ということがありえるのではないでしょうか。
問題は、当の本人こそが気が付かないもの。
”達人レベル”と比べる必要はないにせよ、
・自分の”努力している”は、本当に努力をしているのか?
・自分の“生産的に仕事をしている”、は本当に生産的なのか?
・自分の“良いプレゼン”、は本当に良いプレゼンなのか?
ということについて、
自らの基準が本当にあっているのか、客観的に振り返ってみることが
大切なのかもしれませんね。
”一般的な鍛錬”を気づかずにやっていた自分を、
”究極の鍛錬”を読み、「はっ」とさせられて、
ふと思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。