ロープレで感じた「キャリアカウンセリングとコーチング」の違いとは
(本日のお話 1912字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また16キロのランニング。
そして、夜は知人のキャリアコンサルタントの方に
ロープレ(実技)のご指導を頂きました。
(Oさん、ありがとうございました!)
*
さて、本日のお話です。
先日「キャリアカウンセリング」の
ロールプレイングを行う中で、
「コーチング」との違いを含めて
その違いに新鮮さを覚えておりました。
今日は少しマニアックな話でありますが
その両者の違いについて、
感じたことをご共有させていただければと思います。
それでは、早速まいりましょう!
タイトルは
【ロープレで感じた「キャリアカウンセリングとコーチング」の違いとは】
それでは、どうぞ。
■少し前のお話。
コーチングを
民間の資格講座で学ばれた後に
キャリアコンサルタントを受験された方に
お話を聞く機会がありました。
その方はその違いについて、
こんな風に語られていました。
「すごく大雑把ですが私が思うに、
コーチングは、
”目標やこれからどうしていくのか”
など未来志向で進んで行く、
つまり行動を重視し、
テンポが早いことに対して
キャリアカウンセリングは
”過去何があって、
なぜ今そのように思うのか”
と過去やそう思う背景に焦点を当てて進みます。
つまり、ゆっくり進むことがよい、
とされるように思います」
とのこと。
■そして、その方が
キャリアカウンセリングの
ロールプレイングをやった際、
”厳しいフィードバックをもらった”
と付け加えて、こうも言っていました。
「私がコーチングのように
・現状とありたい姿を確認して
・それに向けての目標設定
と質問をしていったら、
評価者の方に、
”傾聴が足りない”
”掘り下げがたりない”
と厳しい評価だったんですよね」
だそう。
■カウンセリング、コーチング、
どちらも共通する対話のスキルがあります。
例えば
・信頼関係構築
・傾聴
・質問(開かれた質問、閉じられた質問)
・感情の反映
・要約
などの基本的なかかわり技法は
共通しているのです。
使う技法は共通している
しかし、違うところは
『前提とする文脈』
にあるようです。
■先日、私(紀藤)も
ロールプレイングに
その道の専門家の知人の方に
お付き合いを頂いた際に、
フィードバックを頂き、
そのことについて合点がいきました。
例えば、
・コーチングでは、クライアントも
「今後どうしていこうか?」というモードで
来られる場合が多い
それに対して
・(キャリア)カウンセリングは、クライアントの元気がなく
「トーンダウンしている」状態で来られる場合が多い
という違いがある。
(確かに、ロープレの最初から
クライアントの空気がなんだか”重い”のです)
*
あるいは、
・コーチングでは
「現状とゴールのギャップ」と
「これからの選択肢」に焦点を当てる
に対して
・カウンセリングでは
「これまでの経験」とそこから構築されてきた
自分の価値観・信念を紐解きくことに焦点を当てる
という違いがある、
と感じたりします。
■もちろんコーチングにも
(そしてカウンセリングにも)
様々な考え方、流派がありますので
上記は一概には言えません。
ただし、大きく
そんな匂い、方向性の違いという
『前提とする文脈』
が違うと感じたのでした。
■それによって、
「同じ対話を通じた支援」であっても
・「傾聴」の深さ
・「質問」で有用とされる質問
・「フィードバック」の活用度合い
についても、
「Good」と評価される行動が
変わってくるわけです。
■これも一例ですが、
コーチングでは
「ここまでお話してみて
どうですか?」
と、自らの話をしたことから
自らで気づきを促す質問(=オートクライン)
が重宝されます。
ただし、
キャリアカウンセリングでは
(少なくとも試験では)
その質問は効果的ではない、とされます。
それよりも
「それはあなたにとって
どのような意味があるのですか?」
と、その人の
「経験の原点」に迫るような質問が
よりも評価される、
とのことでした。
■こうした経験を通じて
改めて思うこと、
繰り返しになりますが
「対話を通じた支援は、
”文脈ありき”
”相手ありき”
のものである」
ということ。
■カウンセリング、コーチング
それぞれの団体も、
よって立つ”文脈”によって
それぞれの是とされる行動があります。
それは多くの人の知見から
結晶化されてきたものです。
ゆえに、
それらを尊重ししっかりと学び
自分の血肉としつつも、
同時に目の前の相手(クライアント)もまた、
「一人ひとり違う経験と
価値観を持つ人間」
と忘れず、
教科書的な手法も参考にしつつ
自分なりの専門性を磨いていくことが
こうした対人支援の一つである
カウンセラー、コーチには
求められてくることなのであろう、
そんなことを思いました。
そして自分もそのために
「場数」
を何よりも経験していきたい、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
あなたが他人とのつき合いで成功をおさめるその第一歩は、
あなたの他人を見る見方にあるのです。
ロバート・コンクリン
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